あくまで緊急用? 意外と使える? 「プラス2」ともいわれるスポーツモデルの後席、買うなら知っておきたい実用性の実態は!?
スポーツモデル、特に2ドアのモデルでもリアシートは、あれば人を乗せなくとも、荷物を運ぶ際にもありがたい装備。
スイフトスポーツは200万円ほどで買える世界一楽しいクルマではないか?
ただ、スポーツモデルはやはり性能面が評価の大半を占めるため、実際の実用性はわかりにくい。一方で、実際に購入するとなれば、日常での使い勝手はかなり重要だ。
そこで当記事では、2ドアのモデルを中心に国産主要スポーツ車のリアシート居住性を、ラゲッジスペースの広さと合わせて評価してみた。
文/永田恵一 写真/編集部、TOYOTA、SUBARU
【画像ギャラリー】本稿登場国産スポーツ全6車の後席+ラゲッジルームを写真で見る!!
GRヤリスの後席は「頭上を除き思いのほか広い」
筆者が購入したのは、GRヤリス RZハイパフォーマンスファーストエディション(全長3995×全幅1805×全高1455mm/価格:456万円)
●リアシート
筆者はGRヤリスを発売後即愛車にしており、同行者に運転してもらい何度かリアシートに座って移動したこともある。
リアシートの居住性は、競技やカスタマイズで大きなリアスポイラーを着けた際に、よりリアスポイラーに風を当たりやすくすることでその効果を高める目的で、ルーフラインがボディ後方に向かって下がる形状となっているため、頭上空間だけは身長160cmまでの人でギリギリという印象だ。
ルーフラインがボディ後方に向かって下がる形状になっているため、頭上空間が狭い。頭上空間以外は充分に使える
しかし、頭上空間以外は足下空間に加え、横方向も特にサイドウィンドウのキャビンへの入り込みがキツくなく、そもそも2人掛けなので問題なしと、コンパクトなホットハッチとして見れば充分使えるものとなっている。
なお、リアシートへのアクセスもフロントシートを前に出しても間口こそ広くはないものの問題はない。
ただ間口が広くないことにより、試しに筆者のGRヤリスのリアシートにチャイルドシートを設置しようとした友人はリアシートを倒した状態でバックドアから車内に入れたそうで、そうすれば問題なく装着できたという。
●ラゲッジスペース
ラゲッジスペースは、フロアが高いことに加え、床面積も大きくないため一週間分用のスーツケース(90L)を1つ+小さな鞄が入る程度と小型ホットハッチとして見ても狭い。
さらにラゲッジスペース下もFF(前輪駆動)の「RS」は床下収納があるものの、ターボ+4WD車ではラゲッジスペース下に12Vバッテリーがあるため、細かなものが入るだけだ。
ただ、リアシートを倒せばその部分だけで純正サイズの18インチタイヤが4本積めることは自分でも確認しており、GRヤリスを約5か月、約7000km乗ってリアシートの居住性とラゲッジスペースで不便や不満は一度も感じていない。
GT-Rの後席は「プラス2の使い方なら充分な広さ」
GT-Rはスーパーカーというポジションながら、収納量のある広めのラゲッジスペースがある
●リアシート
かつてよく使われた言葉である「プラス2」的なリアシートとなっており、特に頭上空間が厳しく、ほとんどの人がバックウィンドウに頭が接触するだろう。
しかし、頭上空間以外の足下空間と横方向はそう問題なく、プラス2のリアシートの使い方に沿った「雨の日に駅まで送る」程度であれば充分な広さを備えている。
なお、GT-Rがリアシートを備えている理由の1つには「リアシートのある4人乗りのクルマとした方が、購入費用を経費で落としやすいから」というものとあるそうだ。
かつてよく使われた言葉である「プラス2」的なリアシートとなっている。プラス2のリアシートの使い方に沿った「雨の日に駅まで送る」程度であれば充分な広さを確保している
●ラゲッジスペース
自動車メディアでは数台のクルマを使って撮影をすることがあり、その際1台に備品などを集中して積むことが多い。
スーパーカーやスポーツ系のモデルを集めた企画の場合にGT-Rがあると、荷物を積むクルマになることが少なくないほど、GT-Rはスーパーカーというポジションから想像するよりずっと広いラゲッジスペースを備えている。
GT-Rのラゲッジスペースが広い理由は、コンセプトであるマルチパフォーマンススーパーカーという言葉の中には「一週間の荷物2人分を積める」ということも含まれているからだ。
そのため極端に低い全高などを諦めた代わりに、スーパーカーでありながら2人でロングツーリングができる実用性の高さを持ち、この点はGT-R以外のスーパーカーにはない大きな武器や個性となっている。
スイフトスポーツは荷室が「広さ以上の使い勝手」
スイフトスポーツは楽しいハンドリングと抜群のコストパフォーマンスをもつ。ラゲッジスペースは数値や見た目よりも広く使いやすい設計になっている
●リアシート
ベースが他社であればヤリスやマツダ2に相当するド真ん中のコンパクトカーであるスイフトだけに、リアシートもスイフト同様「広くはないけど、二人が不満なく充分快適に移動できるスペース」が確保されている。
スイフトスポーツのリアシートは、ベース車「スイフト」と同様に、充分快適に移動できる空間を確保している
●ラゲッジスペース
265Lという数値的な容量は、コンパクトカーとしては平均的で、一見したところでは特に広くも見えない。
しかし、上下方向に高いのに加え底面もスクエア(四角い)に近い形状のためスーツケースのような荷物も積みやすいなど、数値や見た目以上に広く使いやすいラゲッジスペースとなっている。
レクサスRCは「IS並みの後席空間」
レクサスRCのリアシートは頭上空間がギリギリ以外、レクサスISに近いスペースの広さをもつ(全長4700×全幅1840×全高1395mm)
●リアシート
RCは、ベンツ CクラスクーペやBMW 4シリーズクーペ同様のミドルクラスのフル4シータークーペというポジションにあるため、頭上空間がギリギリという以外、リアシートは4ドアセダンのISにかなり近いスペースを備えており、4人での長距離ドライブも充分可能だ。
レクサスRCはミドルクラスのフル4シータークーペだが、レクサスISのリアシートにかなり近いスペースを備えている
●ラゲッジスペース
ISに比べれば若干狭いものの、2人分の一週間程度の荷物は余裕を持って積める広さを確保している。さらに6:4のトランクスルーも可能なことも大きな荷物を運ぶ際には有難い。
新型目前ながら実用的な86/BRZの後席&荷室
トヨタ86/スバルBRZの両車は受注終了済みで、残るは在庫のみの販売になっている
86はまだトヨタのラインナップには残っているものの、生産は終了している(編注:姉妹車のスバル BRZも受注終了済)。残るは在庫のみのため新車で好みの仕様を選ぶことは難しく、新車は買えない可能性も多々あるという前提で見ていきたい。
●リアシート
頭上空間は、ルーフかガラスに頭が当たる人がほとんどと厳しい。しかし、頭上空間以外はシート下に爪先が入りやすい点など、快適とは言えないもののプラス2以上の広さを備えており、イメージ以上に使える。
また、フロントシートにはグレードにもよるが、リアシートから使えるストラップを引くとフロントシートが前方に倒れると同時に前方に移動する機能もあるので、リアシートへのアクセス性も悪くない。
BRZのリアシートは頭上空間が狭く、快適とは言えないもののプラス2以上の広さを確保している
●ラゲッジスペース
トランクリッドはダンパータイプの開閉となっているため、ラゲッジスペースの容量をフルに使えることもあり、二人分までの荷物であれば積めないことはほぼないと言えるくらい、大きな容量が確保されている。
また86は登場当初から「リアシートを倒せば自車のタイヤ4本と工具類と手荷物も積めて、荷物が多くなりがちなサーキット走行に行く際などにも対応できる」という点を強調していたが、筆者が所有する86で試したところ、それは確かだった。
さらに16インチ、17インチであればトランクスルーをしてできたほぼリアシート部分だけでも何とかタイヤ4本を積むことが可能というの確認しており、想像以上に大きなものも運べる。
それだけにオーナーとして1つだけ惜しいのは、「トランクスルーが一体ではなく、左右独立なら三人+大きな荷物を運んでの移動も可能なのに」という点である。
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みんなのコメント
やろうと思えば車中泊まで出来てしまう!
サーキットでのゲート開門待ちにはうってつけ!
すぐ執筆辞めてくれ。読んで損した気分。