ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇が2025年4月21日に死去した。呼吸器感染による長期の入院から回復途中であったが、前日にバチカン広場でイースターの祝辞を述べたばかり。26日には葬儀が執り行なわれている。
F1のステファノ・ドメニカリCEOも、かつてランボルギーニのCEOを務めていた頃、フランシスコ教皇のもとを訪れワンオフのウラカンを寄贈したという縁がある。そのドメニカリCEOは今回の訃報に際し、次のようにコメントした。
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「私の心には、平和を伝えるまなざしの感動的な記憶が残っている。遠くからでも、彼の並外れた人間性とスピリチュアルな強さが感じ取れた」
「フランシスコ教皇は、対話、優しさ、そして慈しみの真の模範だった。彼が残した深い遺産は、我々の中に永遠に生き続けるだろう。あの心からの笑顔が恋しくなる」
カトリック教会の最高指導者であるローマ教皇がこの世を去るのは、2005年4月に264代目のヨハネ・パウロ2世が亡くなって以来となる。先代のベネディクトゥス16世は存命中に退位しているからだ。ヨハネ・パウロ2世が死去した翌日にはF1バーレーンGPが開催されたが、レースを制したのは当時ルノーのフェルナンド・アロンソ。なおイタリアを拠点とするフェラーリはこのレースにノーズを黒く塗って臨み、弔意を示した。
教皇フランシスコは11年にわたって在位したが、それはF1におけるフェラーリの長い“無冠時代”とも重なっていた。F1世界選手権が開催されるようになって以降、1年以上在位した教皇がフェラーリのタイトル獲得を見届けられなかったのは、実は史上初である。
F1が世界選手権として行なわれるようになったのは1950年。当時の教皇はピウス12世であり、彼は1952年と1953年のアルベルト・アスカリのタイトル、1956年のファン・マヌエル・ファンジオのタイトルを経験している。また亡くなった10日後にはマイク・ホーソーンが1958年のチャンピオンに輝いているが、こちらには立ち会えなかった。
続くヨハネ23世の在位は1963年までの約5年間と短いが、1961年にはフィル・ヒルがドライバーズタイトルを、そしてチームがコンストラクターズタイトルを勝ち取っており、フェラーリのダブルタイトルを見届けた最初の教皇となった。
1963年から1978年の間に在位したパウロ6世の時代には、フェラーリは1964年、1975年、1976年、1977年にコンストラクターズチャンピオンとなり、ジョン・サーティース(1964年)とニキ・ラウダ(1975年・1977年)がドライバーズチャンピオンに輝いた。
その後、教皇となったヨハネ・パウロ1世の在位期間はわずか33日。当然ながらチャンピオンには立ち会えていないが、本稿では「1年以上在位した教皇」を対象としており、稀に見る短い在位期間だったヨハネ・パウロ1世は除外している。
そしてフェラーリは、1980年代から1990年年代にかけて長く無冠の時期が続き、コンストラクターズタイトルは16年、ドライバーズタイトルに至っては21年遠ざかってしまった。そのため、ひとりの教皇の在位期間がこの長い無冠時代に丸ごと収まってしまう可能性があったが、それは回避された。
1978年に就任したヨハネ・パウロ2世は、1979年のジョディ・シェクターのドライバーズタイトル、そして1982年、1983年のコンストラクターズタイトルを経験。そしてフェラーリは低迷期を乗り越えミハエル・シューマッハーと共に黄金時代に突入し、1999年からコンストラクターズタイトルを6連覇、2000年からドライバーズタイトルを5連覇した。ヨハネ・パウロ2世は2005年4月に死去したが、彼は26年にも及んだ在位期間で、フェラーリの低迷から復活までのストーリーを全て見届けたことになる。
後任のベネディクトゥス16世は2013年まで教皇を務めた。その在位中に、フェラーリは2007年にキミ・ライコネンがドライバーズタイトルを獲得。また、2007年と2008年のコンストラクターズタイトルも勝ち取っている。
しかし、それ以降フェラーリは再び長い低迷期に入ってしまった。2013年から12年間というフランシスコ教皇の在位期間中には、ドライバーズタイトル、コンストラクターズタイトル共に一度も獲得できなかった。フェラーリはドライバーズ部門では17年、コンストラクターズ部門では16年も無冠となっているのだ。
とはいえ、フェラーリのモータースポーツ活動という括りで見れば、フランシスコ教皇には誇れるものもある。フェラーリが2023年と2024年にル・マン24時間レースで優勝したことだ。これは、ヨハネ・パウロ1世、ヨハネ・パウロ2世、ベネディクトゥス16世の時代にはなかった快挙である。
今後は、次の教皇が誰になるかだけでなく、フランシスコ教皇亡き後に行なわれる最初のF1レースであるマイアミGPを誰が制するのか、新たな教皇がフェラーリの無冠に終止符が打たれる瞬間を目撃できるかにも注目が集まるだろう。
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