フォルクスワーゲンのSUV「ティグアン」に追加された高性能版「R」に小川フミオが試乗した。
ほんとうにフォルクスワーゲンのSUVですか?
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フォルクスワーゲンの高性能SUV「ティグアンR」が、5月12日より日本でも販売開始された。
320psの2.0リッター直列4気筒ガソリンターボ・エンジンに、トルクスプリッター付き4 輪駆動システムを搭載。意外なほど楽しい運転感覚が印象的なモデルだ。
4520mmの全長に、1675mmの全高のボディをもつティグアンR。特徴は大きな荷室と広い室内で、2列シートの5人乗り。ゴルフの機能を拡張して作りあげたようなモデルだ。
そんな機能は重視しつつ、同時に、運転も楽しみたい。というひとには、ティグアンのラインナップ刷新とともに、あらたに導入された“R”はいいと思う。パワフルな動力性能と、凝った4WDシステムとで、このところフォルクスワーゲンのラインナップにはなかった楽しめるSUVに仕上がっているからだ。
ティグアンRのエンジンは、1984cc直列4気筒ガソリンターボ。最高出力は235kW(320ps)で、最大トルクは420Nmと、数値からして、いかにパワフルか想像できるのでは。これに、モータースポーツの世界からフィードバックされて新たに開発されたことをうたう「R パフォーマンス・トルクベクタリング」が組み合わせられる。
R パフォーマンス・トルクベクタリングは、トルクスプリッター付き4輪駆動システム。前輪と後輪だけでなく、リアの左右輪の駆動力も可変なのだ。とくにコーナリングにおいて、高い敏捷性を得られる、とフォルクスワーゲンではしている。
ティグアンRは、走り出しからして尋常でない。太いトルクを持つエンジンは急くようにぐいぐいと力を出し、軽くアクセルペダルを踏んだだけで、すこしおおげさにいえば、解き放たれた猟犬のように、飛び出していく。静止から100km/hまでの加速タイムは4.9秒という性能をメーカーでは発表している。
エンジンは、おそらくサウンド・エンハンサーによって、多少誇張されているのだろう。3000rpmちかくから、金属的な、なかなかキモチいい音を響かせる。4気筒っぽくない。おおげさにいえば、クライスラーのスーパーチャージャーを備えたV型8気筒ガソリン・エンジンを連想してしまった。どこか似た金属的な音質だ。
さらにドライブモードセレクターで、ティグアンR専用の「RACE」を選択すると、まずエンジン音で、特別なモードに突入したことがわかる。
さらに甲高い咆吼のような音で、それなりに操舵感が重くなるステアリングホイールとともに、これ、ほんとうにフォルクスワーゲンのSUVですか? と、言いたくなる。
DCCの効果
フツウのティグアンも従来の1.4リッターが廃され、あらたに1.5リッターエンジンが搭載された。このモデルでも、とくに、「DCC」搭載モデルは、ドライバビリティのよさが強く記憶に残っている。
DCCとは「アダプティブシャシーコントロール」とも説明される。ドライブモードセレクターと連動して、ダンパーの減衰力や電動パワーステアリングの特性をコントロールする。Rには標準装備だ。
カーブを曲がるときなど、車体の姿勢を一定に保ってくれ、ティグアンのようなサイズのSUVでも、速いペースでワインディングロードを走っていけるのだ。もちろん、ティグアンRにも用意される。
同一車線内全車速(0km/h~210km/h)運転支援システムがステアリング・ホイールのボタンひと押しで起動する「トラベルアシスト」も標準装備。フロントカメラで対向車や先行車を検知し、マトリックス・モジュールに搭載されたLEDを個別に制御することで、最適な配光を可能とした「IQ.(アイキュー)LIGHT」もそなわる。
常時コネクテッドの新世代インフォテイメントシステムと、オンラインサービスとして用意された「We Connect」は、スマートフォンから車両のドアの解錠と施錠や窓の開閉の確認なども出来るという。
そういえば、この4気筒エンジンは、高速走行など低負荷時の走行では、2気筒が休止して燃費に貢献する。燃費はリッターあたり10.8km(WLTC)と発表されている。ボディサイズと性能を考えると、悪くない。
期待をいい方向に裏切るフォルクスワーゲンの新型車として、運転が好きなひとはいちど試してみてほしい。
その高性能っぷりに間違いなく驚くはずだ。
文・小川フミオ 写真・小塚大樹
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みんなのコメント
え?2リッターにもCOD付いてるの?