ツインリンクもてぎで行なわれた2021年スーパーフォーミュラ第6戦の予選は、近年稀に見る難しいコンディションとなった。
曇り空でスタートしたセッションはQ2のグループAからウエット宣言が出された。しかしその雨量はさほど多くはなく、ドライタイヤとウエットタイヤどちらで走るのか悩むような絶妙なコンディション。全車はまずドライタイヤでコースに出たが、結果的には途中でウエットタイヤに交換した大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)や山下健太(KONDO RACING)が好タイムを記録していった。
■スーパーフォーミュラ第6戦もてぎ予選:大津弘樹が初ポール獲得! 難コンディションでタイヤ選択が明暗分けた
そんな中、ドライタイヤでステイアウトした福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)はベストタイムが2分01秒918と、カットラインから約10秒遅いタイムに留まり、同組7番手(全体14番手)でQ2敗退となった。優勝が絶対条件ではあるものの、わずかながら逆転タイトルの可能性を残す福住は、土曜フリー走行、予選Q1は順当にトップタイムを記録して好調ぶりを見せていただけに、悔やまれるセッションとなった。
「Q2は新品タイヤで走りましたが、とにかく温まりませんでした」と語る福住。もちろんライバル同様にウエットタイヤへの交換も脳裏に浮かんだというが、ウエットタイヤが優位になるほどのコンディションになるとは思えなかったという。
「すぐにピットインすることも頭によぎりました。しかし、天気予報を見る限りは急に降り出すことが予想できない状況だったので、ステイアウトを選択し、コンディションが良くなることを祈っていました。ただ、良くなることはありませんでしたね」
福住はその後、最終アタックの際に2コーナーでコースオフ。この時点で万事休すとなってしまった。
あのまま予選が終始ドライコンディションだったら……そう思わずにはいられないところだが、本人はこういった不測の事態が起こっても上位に立つことがトップドライバーの仕事であると考えている。
「すぐにウエットタイヤに交換する判断ができていれば、少なくともQ3には残れたと思うので、そこが今日一番の判断ミスだったと思います」
「もしドライで走れていれば、という思いはありますが、どんな状況でもトップに立つのがドライバーの仕事だと思います」
また、同じ組で福住同様に悔しい予選に終わったのが、平川亮(carenex TEAM IMPUL)。彼もドライタイヤでのグリップ不足に苦しんだため、ウエットタイヤへの交換を決断。しかし判断がわずかに遅かったことが災いし、アタックラップを開始する直前にチェッカーが振られてしまった。平川はポールを逃したこの段階で、逆転王座の可能性が消えてしまった。
彼は当時の状況をこう振り返る。
「スリック(ドライタイヤ)のまま走ってQ3に行くこともできたかもしれませんが、(ドライタイヤでの)アタックラップでは1コーナーでスピンするなど、タイヤが温まっている感じがしなかったんです」
「そのためピットしてウエットタイヤに交換することにしたんですが、判断が遅すぎました。もう1周走るためにはあと数秒足りませんでした」
「判断自体は良かったと思いますが、コミュニケーション不足でした。僕が(ウエットタイヤで)コースに出た時、チームはもう1周できると言っていましたが、残り時間を見たら1分50秒くらいになっていて、『ダメだ』と思いました。できる限りプッシュしたんですが、間に合いませんでした。不運でしたね」
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