かつて、三菱自動車が発表したコンセプトカーの中に、「ランエボのクーペ版」とよばれる過激なスペックを誇るモデルがありました。2008年のデトロイトモーターショーに出展された「コンセプト-RA(Concept-RA)」です。スタイリッシュな2ドアクーペの姿をしたこのモデルは、中身がまさに「ランエボ」そのもの。いったいどのようなコンセプトカーだったのでしょうか。
文:吉川賢一/写真:MITSUBISHI
【画像ギャラリー】「WRCで世界一になる」という目標に向かい、進化を続けた「ランエボシリーズ」の最終モデル 三菱「ランサーエボリューションX ファイナルエディション」(21枚)
北米事業の立て直しを懸けて登場したコンセプトRA
「コンセプトRA 」が登場したのは、2008年1月のデトロイトモーターショーでした。当時の三菱自動車は、日本・北米・アジアといった主要市場で販売が低迷し、事業改革の真っただ中。ランサーエボリューションとともに三菱の技術力を世界に示したWRCへのワークス活動も、「経営資源の選択と集中をさらに推進する必要がある」とし、2005年シーズンを最後に休止しています。
そんな状況下で発表されたコンセプトRA は、鮮やかなレッドが際立つ2ドアクーペというその状況を跳ね返すような華やかなモデル。当時の三菱にとって重要だった北米事業の立て直しを懸け、三菱ブランドの存在感を高める狙いが込められていたと考えられます。
4代目エクリプスをベースに、ランエボ譲りの意匠があちこちに
コンセプトRAのデザインのベースとなったのは、当時北米で販売されていたオープンスポーツの4代目エクリプス(2006~2012年)です。ただ、フロントにはランサーエボリューションXを彷彿とさせる、逆スラントノーズとジェットファイターグリルを装備し、精悍な表情のヘッドライトもランエボ譲りの意匠。しかしながら、前後オーバーハングを短く切り詰めたスポーティなプロポーションによって、4ドアセダンのランエボシリーズとはまた違った迫力を放っていました。
エンジンフードは横置きエンジンのカバー形状を模した造形で、ボンネット高を極力抑えた設計思想を表現。足元の285/30R21サイズという超大径21インチタイヤ&ホイールも、高いポテンシャルを主張していました。
中身は「ランエボ」そのもの
そんなコンセプトRAですが、中身は「ランエボ」そのもの。車体には、軽量化と高剛性化を狙いとして、アルミ押し出し材とアルミダイキャスト部品を組み合わせたアルミスペースフレームを採用し、エンジンフードやフェンダーといった外板パネルには、耐衝撃性に優れリサイクルも容易な軽量プラスチック樹脂が使用されていました。
パワートレーンも個性的で、ランエボXにも搭載された高効率トランスミッション「ツインクラッチSST(Sport Shift Transmission)」に、新たに開発した2.2L直4ターボディーゼルを組み合わせて搭載。最高出力150kW(204ps)、最大トルク420Nm(42.8kgm)を発生する高トルクユニットは、クリーンディーゼル技術による低排出ガスと高性能を両立していました。
また、フルタイム4WDシステム「S-AWC(車両運動統合制御システム)」やアクティブステアリング、アクティブダンパーなどを統合制御することで、あらゆる状況での優れたドライビングパフォーマンスも実現。オンロードからオフロードまで、快適に乗ることができる設計も織り込まれていました。
ぜひ現在の三菱の技術でつくるスポーツカーをみてみたい!!
しかしながら、2008年9月のリーマンショックやスポーツカー市場の縮小などが重なり、三菱の北米事業はさらに苦境に。結果としてコンセプトRAが市販化されることはありませんでした。2012年にはエクリプスの販売も終了し、2015年11月末には米国での完成車生産からも撤退。以降は日本で製造した車両を輸出する体制へと移行しています。
現在の三菱は、世界的に展開される「アウトランダーPHEV」や「トライトン」を柱に、東南アジア市場では「エクスパンダー」「エクスフォース」「パジェロスポーツ」といったSUVやMPVが好調です。どれも力強いSUVタイプのモデルであり、現在の三菱にはスポーツモデルの印象がありませんが、当時を知るクルマファンとしては、ぜひとも、S-AWCや電動車の制御技術など、現在の三菱がもつ技術で新たなスポーツモデルを開発してほしいところ。大いに期待したいです。
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