アルファタウリの角田裕毅は、F1ラスベガスGPをリタイア(18位完走扱い)で終えた。最後尾グリッドからのスタートながら、いきなり入賞圏内に浮上する幸運にも恵まれたが、レース中ずっとペースが足りず、しかもマシントラブル……角田にとってはうまくいかないグランプリとなった。
予選ではタイヤのウォームアップに苦しみ、それによってロックアップしたことで、Q1最下位となった角田。しかし決勝レースでは、スタート直後のターン1で中団グループが大混乱した隙を突いて、一気に12番手に浮上して見せた。
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その後、前を走るマシンがピットストップしたことでいきなり入賞圏内に浮上。チームとして4戦連続での入賞が目の前に迫ったかと思われたが、レースペースが悪く、ライバルに次々にオーバーテイクされる展開。入賞には全く手が届かなかった。
そして最終盤にはマシントラブルに見舞われ、チェッカーを受けることなくレースを終えることになった。
「今日は2台のマシンでセットアップを分けたんです。僕の方は、少しギャンブル的なセットアップでしたが、うまくいきませんでした」
角田はレース後にそうコメントした。
「今日は綺麗な形でスタートすることができ、混乱を避けることができました。そのおかげでポジションを上げることはできたのですが、残念ながらトップ10でフィニッシュできるだけのペースはありませんでした」
「今日は挑戦してみてよかったと思います。ペースの面で苦労するのは分かっていましたから、何かを試す必要がありました。そういう挑戦をするのは、悪くないことです」
「今日はそれは報われませんでしたけど、結局はリタイアしなければいけなかったので、問題はないです」
今季残りのレースはアブダビでの1戦のみ。角田はそのグランプリでポイントを獲得すべく、全力を尽くすと誓う。
「アブダビでの最終戦に向けて、引き続きポイント獲得できることを目指していきます。何が起きてもおかしくないですから、最善を尽くすつもりです」
アルファタウリは角田だけでなく、チームメイトのダニエル・リカルドも厳しい戦いを強いられ、4戦連続の入賞とはならなかった。テクニカルディレクターのジョディ・エジントンは、今回の苦戦の原因について、次のように説明する。
「今夜は厳しいレースだった。最後のスティントまで、2台ともフロントタイヤに発生したグレイニング(ささくれ摩耗)に大きな影響を受けた。ただ最後のスティントでは少し状況が改善し、マシンから少しいつものようなペースを引き出すことができた」
「ユウキは最後尾スタートだったので、ソフトタイヤでスタートすることに賭けた。当初それは非常にうまく機能し、12番手まで浮上するのに役立った。ただバーチャルセーフティカーの直後にフロントタイヤのグレイニングが劇的に悪化してしまい、理想よりも早いタイミングでピットストップすることを強いられた」
「レースの残りの周回でもずっと、同じようにグレイニングに悩まされたので、かなりマネジメントすることが必要だった。しかしパワーユニットの問題が疑われたため、リタイアしなければいけなかった」
エジントン曰く、今回のレースにより、セットアップの見直しが必要な部分が浮き彫りになったという。
「このサーキットに必要なセットアップをうまく活用し、我々のマシンから多くのパフォーマンスを引き出せなかったのはもどかしい」
そうエジントンは言う。
「しかし今夜のレースでは、セットアップの見直しが必要な部分が浮き彫りになった。しかも幸いなことに、ウイリアムズもポイントを獲得できなかったので、コンストラクターズランキング7位争いの決着は、最終戦アブダビGPに持ち越されることになる」
「アブダビは、ラスベガスよりも我々のパッケージに適しているはずなので、ふたりのドライバーにもっと良いマシンを提供することに全力を注いでいくつもりだ」
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