伝統のスパ・フランコルシャンを舞台にF1第13戦ベルギーGPの決勝レースが行なわれ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が勝利を挙げた。
スプリントウィークエンドでの開催となった今年のベルギーGP。初日と2日目は雨に見舞われたものの、決勝前のコンディションはドライ。ただ気温18度、路面温度27度と涼しく、雨を予感させる分厚い雲がサーキット上空に漂っていた。
■敬愛するセナの“教え”を守ったハミルトン、ペナルティ受けたペレスとの接触について説明「ギャップに飛び込まないのはレースじゃない」
金曜日の予選で最速タイムをマークしたのはフェルスタッペンだったが、今回は規定数以上のギヤボックス交換により5グリッド降格ペナルティを科されたため、6番手からのスタートとなった。
そのため、予選2番手のシャルル・ルクレール(フェラーリ)がポールスタート。レッドブルのもう1台、セルジオ・ペレスがフロントロウに並んだ。
トップ4を含め半数以上のドライバーがスタートタイヤにソフトタイヤを選択。5番手のオスカー・ピアストリ(マクラーレン)を筆頭に7台がミディアムタイヤを履いた。
フォーメーションラップを経て、ピットレーンスタートを選んだニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)以外の19台がグリッドへ。赤く灯った5つのスタートシグナルが消え、44周の決勝レースの幕が開けた。
ルクレールは首位でラ・ソース(ターン1)を抜けたものの、ペレスはオープニングラップのケメルストレートで早くもトップへ浮上。ペレスが快調に飛ばす一方で、ルクレールはついていくことができなかった。
ピアストリはカルロス・サインツJr.(フェラーリ)にラ・ソースでインを閉められて接触。ダメージを受けたことで、ピアストリはコースサイドでマシンを止め、接触でサイドポンツーンを破損したサインツJr.も後にリタイアを選択することとなった。
フェルスタッペンはスタートからポジションを上げていき、6周目にはDRSを活かしてケメルストレートで3番手ハミルトンをオーバーテイク。9周目には2番手ルクレールも交わし、レース序盤にしてレッドブルが1-2体制を築いた。
この頃には後方のドライバーから1回目のピットイン。路面温度も低くハードタイヤを履いたランド・ノリス(マクラーレン)のペースが上がらないのを見てか、スタートでミディアムタイヤを履いたドライバーも続けて同じコンパウンドを選択した。
首位のペレスと3番手のルクレールは13周目の終わりにピットイン。フェルスタッペンは翌周にタイヤを変え、ピットアウト後からペースを上げて首位のペレスに迫った。
フェルスタッペンは16周目にペレスのDRS圏内にまで近づくと、翌周のケメルストレートでオーバーテイクを完了した。
ここでサーキットに雨粒が落ち始めたとドライバーから報告が上がってくるように。ウェットタイヤへの交換を狙ってか、ジョージ・ラッセル(メルセデス)以下3台はここまでスタートタイヤで引っ張り続けたものの、インターミディエイトタイヤを履くまでの雨量には至らず……既に一度ピットストップを済ませていた角田裕毅(アルファタウリ)の追撃を受けた。
ステイアウトを選択していたピエール・ガスリー(アルピーヌ)も角田に交わされた後にピットへ戻り、ミディアムタイヤへと交換。レース折返しで全車がピットイン義務を消化した。
角田をはじめ2ストップ勢は25周目の終わりに2回目のピットイン。路面温度も低く、燃料も軽くなってきたことからフィニッシュまで走りきれると判断しソフトタイヤを履いた。上位勢も数周遅れてソフトタイヤへ切り替えた。
首位フェルスタッペンも30周目終わりにソフトタイヤに交換。2番手ペレスに10秒近いギャップを持ってコースへ戻り、そこから4秒遅れてルクレールが続いた。
フェルスタッペンはアウトラップで「タイヤを使いすぎた」とレースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼから指摘を受けた直後にファステストラップを記録してペレス以下をさらに突き放したが、ランビアーゼはデグラデーション(性能劣化)を抑えて走るようフェルスタッペンに「頭を使え」と指示を飛ばした。
それでも圧巻のペースで最後まで走り続けたフェルスタッペンは、ペレスとのギャップを22秒まで開いてトップチェッカー。フェルスタッペンとしては今季10勝目となり、レッドブルとしては1988年のマクラーレン・ホンダの記録を塗り替える開幕12連勝を挙げた。
ペレスは大きな差をつけられての2位となったが、レッドブルとしてはマイアミGP以来の1-2フィニッシュとなった。
3位表彰台にはルクレール。ハミルトンは4位となったものの、最終盤にフリーストップの機会を得てファステストラップの1点を手にした。
5位アロンソ以下、トップ10はラッセル、ノリス、エステバン・オコン(アルピーヌ)、ランス・ストロール(アルファタウリ)、角田という並び。
角田はスタートで入賞圏内までポジションを上げると、第1・第2スティントでは中団グループ上位のチームと互角の争いを繰り広げ、6番手付近を走行した。その後、雨が降ってきたタイミングで数台にアンダーカットを許しポジションダウン。最後は粘りの走りで9位のストロールまで0.881秒まで迫ったものの、抜くまでには至らず。ただ、角田は今季3度目の10位入賞を記録し、貴重な1ポイントをチームに持ち帰った。
F1はこれでサマーブレイクに突入。次のグランプリは8月末のオランダGPだ。
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クリスチャンホーナーはF1でこんな記録を作れるのはホンダだけと言ってました