初代フィットが誕生してから25年
ホンダのコンパクトカー『フィット』の初代が誕生したのは、今からちょうど25年前となる2001年6月。現行型は2020年2月に登場した4代目となり、先週、そのマイナーチェンジ(一部改良)が発表されている。
【画像】マイナーチェンジで新グレード追加!『ホンダ・フィット』がラインナップ見直し 全71枚
初代からMM(マンマキシマム・メカミニマム)思想、つまり『人や荷物のスペースは最大に、機械のスペースは最小に』という理想に基づき、フロントシート下にガソリンタンクを配置するセンタータンクレイアウトを採用。これは現行型フィットだけではなく、多くのホンダ小型車にも採用されている。
ハイブリッド車を追加したり、運転支援機能のホンダセンシングを標準化したり、フィットは代を重ねるごとに進化してきた。2025年末の時点で国内のホンダ車の保有台数は1073万台(ホンダ調べ、以下同じ)。そのうち、最も多いのがN-BOXシリーズで284万台。フィットはこれに次ぐ129万台となっている。2025年度の登録台数でも、フィットとN-BOXの2機種で約40%を占めている。
しかし、その登録台数全体の内訳を見るとやはりN-BOXがダントツで、フリード、ヴェゼル、ステップワゴンと続き、フィットはこれらの後塵を拝して5番手となっている。
フィットの属するコンパクトカー市場自体は直近で約28万台規模と、競争は激化しているものの、フィットだけでなくライバル車も登録台数は以前より減少しているものが多い。
その原因はどこにあるのか? ご想像のとおりコンパクトカーという立ち位置と、それを取り巻く他ジャンル台頭にあると言えるだろう。
ユーザーを守り、増やす大きな源泉
「クルマのサイズ的にはフィットで十分だけれど、もう少し人や荷物を積めるクルマが欲しい」という人は、コンパクトミニバンのフリードを選ぶ。
「フィットの走りも悪くないけれど、やっぱり時代はクロスオーバーだから」という人は、コンパクトクロスオーバーSUVのヴェゼルを選ぶ。
そして「人や荷物がフィット並みに積めるのなら、軽自動車で十分」という人は、軽スーパーハイトワゴンのN-BOXを選ぶ。
つまり、フィットのライバルは他社コンパクトカーだけではなく、身内にも数多く存在する。この傾向はライバル他社でも同様に見られるようだ。とはいえ、ホンダにとってフィットは非常に重要なモデルであり、ユーザーを守り、増やす大きな源泉でもある。
そこで行われたのが今回のマイナーチェンジ、一部改良だ。
スポーティなイメージを強調
現行型フィットは走行性能や燃費、パッケージング、安全性能では高い評価を得ている。だが、外観のスタイルやデザインではスポーティなものをという要望があった。特に2022年の一部改良で『RS』グレードが追加されてから、フィットの中でも人気が高まっていった。また、シートヒーターなど快適装備の充実も要望されていた。
こうして一部改良されたフィットでは、標準グレードをRSに似たスポーティなイメージの『Z』に統一。
トップグレードには『RS』、クロスオーバー的で独特な立ち位置で人気の『クロスター』はそのままで、残りはエントリーグレードの『X』というシンプルなグレード体系とした。
パワートレインもハイブリッドの『e:HEV』は全グレードに設定されるが、ガソリン車はZとXのみと、ハイブリッド中心のラインナップとなった。
従来型オーナーとして悩みどころ
クルマが一部改良された時、やはり従来型オーナーは『どう変わったのか?』が気になるところ。
実は筆者は2022年に追加設定された『フィットe:HEV RS』に乗っており、今回の一部改良はかなり気になっていた。中国仕様の細いヘッドランプを採用して顔つきを一新するとも噂されていたが、実車を見て、まずはホッとした。
確かにこれまで標準車に乗っていた人は、スポーティになったZを見ると複雑な心境になるかもしれない。新しいグレードゆえ仕方ないとも言えるが、同じグレードでガラリと変わったら、従来型オーナーとしては悩みどころだろう。
外観にはピアノブラックのアクセントを用いたり、内装はブラック基調としてレッドステッチを施したり、専用のスエードコンビシートも採用した。
だが、パッと見は従来型と大きく変わらない。内装も従来型はグレー基調にイエローステッチだが、そもそも内装は表からはあまり見えないから、極端に変わっていなければ気にならない。
シート&ステアリングヒーターやワイヤレスチャージャー、IRカットフロントガラスなどの快適装備が標準化されたが、このあたりも一部改良で装備が充実するのは仕方ないところだ。
「従来型オーナーの気持ちを考えた」
フィットの開発責任者である磯貝尚弘氏は、「従来型オーナーの気持ちを考えて、バランスの良い商品強化とした」という。
確かに内外装は一部改良されたが、パワートレインやRSの足まわりなどは変更されていない。つまり、従来型のフィットRSならではの『小気味良い走りや燃費の良さ』に変わりはないということだ。
「SUVやミニバン、スーパーハイトワゴンの台頭でコンパクトカーは辛い立場ですが、この手を求める層はいるので、きちんと育てていかなければなりません」と磯貝氏。
一部改良されたフィットのコンセプトは『スポーティ&コンフォート』。スポーティさを前面に快適性をプラスして、コンパクトカー市場を盛り上げていくことにオーナーとしても期待したいところだ。
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みんなのコメント
少なくとも既にフィット(過去からのを含めて)に乗ってる人、扱ってる販売店の意見を参考にしてるのでネットで買いもせず悪口言ってるアホは端から無視されてるのでこれ以上文句を言うと恥かくね。
まだまだ、他国よりもマシかもしれないが色々と苦しい国になりました