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同門CX-5にも牙をむく? マツダ新型CX-60 対ライバルSUV比較で驚きの激安ぶり!!?

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同門CX-5にも牙をむく? マツダ新型CX-60 対ライバルSUV比較で驚きの激安ぶり!!?

 2022年4月25日よりマツダ新型SUV「CX-60」の先行予約が開始された。販売開始は、今年初秋を予定している。

 CX-60は、新たなプラットフォームを採用したマツダ新世代ラージ商品群の第1弾である。このモデルには、マツダ初のプラグインハイブリッドも用意されている。そして、今後のマツダ国内販売を支える1台となるのかと、期待が高まる。

同門CX-5にも牙をむく? マツダ新型CX-60 対ライバルSUV比較で驚きの激安ぶり!!?

 そこで、本稿では新型CX-60の解説とともにライバル車との価格比較をお届け。ライバル車との比較でみえるCX-60の魅力とはなにか?

文/渡辺陽一郎、写真/MAZDA、TOYOTA、MITSUBISHI

マツダ新型CX-60 ついに2022年秋に登場!!

マツダ新世代ラージ商品群の第1弾として登場した新型SUV「CX-60」。マツダ初のFRベースのSUVで、新開発の直6クリーンディーゼルターボを含む4種類のパワーユニットを用意

 新型のCX-60は、マツダの新たなプラットフォームを使ったSUVだ。一番の特徴は、エンジンを縦置きにした後輪駆動の採用とされる。後輪駆動なら、エンジン/モーター/トランスミッションを直列配置して、マイルドハイブリッドやプラグインハイブリッドを成立させやすい。また後輪駆動に合わせて、直列6気筒クリーンディーゼルターボも新開発した。

 ちなみに2012年に先代CX-5とマツダ6を発売してからのマツダ車は、OEM車を除くと、獲物を追いかけるチーターからイメージを膨らませた魂動デザインを採用している。走行性能も、優れた安定性や緻密な操舵感を特徴に発展してきた。これらはいずれも後輪駆動車の特徴と重なる。そうなるとマツダのラインナップは、後輪駆動の採用で、完成の領域に達するわけだ。

 ただしマツダは既に約10年にわたり「後輪駆動に似た前輪駆動車」を造ってきた。そのためにCX-60の外観は、後輪駆動になっても、従来のマツダ車に近い。「ボンネットを少し長く伸ばしたCX-5」にも見えてしまう。

 しかもCX-5は、高機能で価格が割安だから人気も高い。CX-60が少しでも割高に発売されると、新開発のプラットフォームやエンジンを搭載するのに、CX-5に負けて売れずに終わる可能性もある。

 そこでCX-60は、国内仕様に4種類のパワーユニットを用意した。直列4気筒2.5Lノーマルガソリンエンジン、直列6気筒3.3Lクリーンディーゼルターボ、直列6気筒3.3Lクリーンディーゼルターボ+マイルドハイブリッド、直列4気筒2.5Lガソリン+プラグインハイブリッドだ。

 これらのうち、ノーマルタイプのガソリンとディーゼルは、大量な販売を目的に価格を割安に抑えた。ライバル車も研究され、競争に勝てる価格としている。

 そのいっぽうで、電動機能を備えたマイルドハイブリッドとプラグインハイブリッドは、ノーマルタイプのガソリンとディーゼルに比べると価格が割高だ。以前のアクセラハイブリッドが失敗したことからも分かるとおり、マツダのブランドイメージにハイブリッドは合わず、大量に売るのは難しい。

 そこでハイブリッドの価格は、損失を抑えるために割高になり、ガソリンとディーゼルは、販売の主力とするために割安にしている。こうした点を踏まえてCX-60とそのライバル車を考えてみたい。

CX-60 価格表(予約受注は4月25日に開始、発売は9月中旬以降)

CX-60はお買い得? ライバル車と価格を徹底比較

(1)CX-60・2WD・25S・Sパッケージ(299万2000円)
ライバル:ハリアー・2WD・S(299万円)
ライバル:CX-5・20Sプロアクティブ(290万9500円)

 CX-60のなかで、価格が最も安いグレードは、2WDの25S・Sパッケージだ。価格は299万2000円で、300万円以下に抑えることにより割安感を訴求している。

 ライバル車はまずハリアー2WD・Sだ。CX-60とほぼ同じ価格だが、エンジンはハリアーが2Lなのに対して、CX-60は2.5Lで余裕を持たせた。しかもCX-60は後輪駆動を採用するから、この勝負はCX-60の勝ちだ。

 身内とされるマツダCX-5も、CX-60と競争関係にある。CX-5は2WDのエンジン排気量が2Lだから、2.5LのCX-60が割安になる。CX-60は外観にもボリューム感が伴い、ハリアーやCX-5に比べて立派に見える。300万円以下の価格帯は、CX-60の圧勝だ。

 なお、この割安な価格設定は、マツダのCX-60に対する不安感や危機感の裏返しでもある。後輪駆動に対する市場の評価も不透明だから、販売促進を考えて割安にした。

(2)CX-60・2WD・25S・Lパッケージ(341万5500円)
ライバル:ハリアー・2WD・G(341万円)

 ガソリンエンジンの上級グレードについても、CX-60とハリアーは、ほぼ同じ価格で張り合う。全長がCX-60と同じく4700~4800mmに位置する上級SUVでは、ハリアーが最多販売車種だから、CX-60も徹底的にマークしているわけだ。

 そこでCX-60は、300万円以下のベーシックグレードに加えて、売れ筋になる上級グレードも価格帯を合わせた。ハリアーの購入を考えているユーザーに、CX-60も候補に入れてもらうのがねらいだ。走行性能を考慮すると、この価格帯もCX-60が買い得になる。

(3)CX-60・2WD・XD・Lパッケージ(400万4000円)
ライバル:ハリアーハイブリッド・2WD・G(400万円)

 CX-60のディーゼルは、前述のとおり直列6気筒3.3Lだ。CX-5のディーゼルは直列4気筒2.2Lだから、CX-60は2気筒/1.1Lの上乗せになる。

 CX-5の場合、ディーゼルとガソリンの価格をプロアクティブ同士で比べると、ディーゼルが31万9000円高い。この価格差が、CX-60のディーゼルとガソリンでは58万8500円に拡大する。CX-60のディーゼルはCX-5に比べて2気筒/1.1L多いから、ガソリンとの価格差も約27万円広がった。それでも動力性能の違いを考慮すると納得できる価格設定だ。

 そしてCX-60の58万8500円という価格差は、ハリアーの2Lガソリン対2.5Lハイブリッドの差額とほぼ等しい。その結果、CX-60・2WD・XD・Lパッケージの価格も、ハリアーハイブリッド2WD・Gに近付いた。

 このようにCX-60のディーゼルは、気筒数と排気量の拡大により、CX-5のディーゼルよりも価格が高くなってハリアーハイブリッドと肩を並べた。ハリアーのハイブリッドは、加速が滑らかで静かだが、CX-60のディーゼルは、動力性能が圧倒的に高い。クルマ好きのユーザーなら、後輪駆動の採用と併せて、CX-60が魅力だろう。

プラグインハイブリッド搭載!! ライバル車との価格差は?

(4)CX-60プラグインハイブリッド・4WD・エクスクルーシブスポーツ(584万6500円)
ライバル:アウトランダー・4WD・P(532万700円)

 プラグインハイブリッドのライバル車はアウトランダーだ。CX-60プラグインハイブリッドは、システム最高出力が327馬力、最大トルクは500Nmと強力だが、価格もアウトランダー・Pに比べて50万円以上高い。

 リチウムイオン電池の容量は、CX-60は17.8kWhで、1回の充電により61~63kmを走行できる。対するアウトランダーPは、20kWhの余裕を与え、1回の充電で85kmを走行可能だ。しかもCX-60は価格アップが大きく、機能と価格のバランスでは、アウトランダーが買い得になる。

 以上の内容を考慮すると、CX-60の買い得グレードは、ディーゼルの2WD・XD・Lパッケージだ。予算が超過するときは、ガソリンの2WD・25S・Lパッケージ、さらに安い300万円以下の2WD・25S・Sパッケージも検討すると良い。  

 CX-60は海外向けのSUVだが、日本国内に対しても、ハイブリッド以外は戦略的に割安な価格を採用している。特にマツダ車で人気の高いCX-5と比べても、価格競争で対抗できることは注目される。直列6気筒エンジンや後輪駆動の採用も、クルマ好きのユーザーが強い魅力を感じるところでもあるから、CX-60はマツダの国内販売を支える有力な車種になるだろう。

CX-60とライバル車 価格比較表

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みんなのコメント

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  • 値段が安いだの高いだのではなくて、
    そろそろ足廻りがどーのこーって話を、
    記事にしたらどうでしょうか?
  • 一見安いけど、オプションになるのが多くて必要な装備を付けるとそれなりの価格になる。
    結構無理して付けたプライスタグだと思う。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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