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トヨタ アルファード&ヴェルファイアとは違う──新型フォルクスワーゲンID. Buzz試乗記

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トヨタ アルファード&ヴェルファイアとは違う──新型フォルクスワーゲンID. Buzz試乗記

日本に上陸したフォルクスワーゲンの新型「ID. Buzz」に、いち早く『GQ JAPAN』ライフスタイル・エディターのイナガキが乗った!

新型フォルクスワーゲンID. Buzzの特徴

価値の高い888万9000円──新型フォルクスワーゲンID. Buzz試乗記

1.概要2.エクステリア3.インテリア1.概要

フォルクスワーゲンの新型ID. Buzzが、ついに日本でも販売開始された。

新型フォルクスワーゲンID. Buzzは、ピュアEV(電気自動車)のミニバンだ。ガソリンおよびディーゼルエンジンといった内燃機関搭載モデルは設定がない。

フォルクスワーゲン ジャパンの資料によれば、現時点において、日本市場で購入できる唯一の多人数乗車が可能なミニバンタイプの電気自動車という。

新型フォルクスワーゲンID. Buzzは、かつての「Type 2」を彷彿とさせるデザインが最大の特徴だ。

Type 2は、ワーゲンバスの愛称で親しまれたモデル。1945年から量産を開始したフォルクスワーゲンの原点となる「ビートル(Type 1)」に続いて、1950年に量産を開始した。Type 2は、ビートルの技術に加えて、強化シャシーを採用し、ドイツ国内外で多くの需要を生み出したという。

わが国でもワーゲンバスは、未だ根強い人気を誇る。個人ユーザーに加え、移動販売車としても活躍する。そういえば、ダイハツ「ムーヴ キャンバス」もはかとなく、ワーゲンバスを想起させるエクステリアデザインだ。

最近減ったものの、一時はスバル「サンバー」といった軽ミニバンをベースに、ワーゲンバス仕様とするキットも流行った。

2.エクステリア

新型フォルクスワーゲンID. Buzzのエクステリアは、ワーゲンバスのDNAが息づく。フロントまわりは、特大のVWロゴが目をひく。LEDマトリックスヘッドライト“IQ.LIGHT”も用意。フロントカメラで対向車や先行車を検知し、マトリックスモジュールに搭載されたLEDを個別に点灯・消灯の制御。幻惑を最小限に、視野(照射エリア) は最大限に確保するという。

新型フォルクスワーゲンID. Buzzのリヤには、ウインカーの光が流れるように点滅するダイナミックターンインジケーターを装備。特徴的な発光パターンのLEDテールランプが、個性を高める。

新型フォルクスワーゲンID. Buzzのサイドは、ショートオーバーハングのプロポーションが目立つ。ボディサイズは2種類で、ノーマルホイールベース仕様とホイールベースを約250mm伸長したロングホイールベース仕様の2種類。

新型フォルクスワーゲンID. Buzzのボディサイズはノーマルホイールベース仕様が全長4715mm×全幅1985mm×全高1925mm、ホイールベース2999mm。ロングホイールベース仕様が全長4965mm×全幅1985mm×全高1925mm、ホイールベース3240mm。

日本で大人気の新型トヨタ「アルファード」および「ヴェルファイア」のボディサイズは全長4995mm×全幅1850mm×全高1935~1945mm、ホイールベース3000mmだから、新型フォルクスワーゲンID. Buzzのロングホイールベース仕様と近しい。

ただし、エクステリアの印象はだいぶ異なる。新型トヨタ アルファード&新型トヨタ ヴェルファイアが威風堂々としたデザインを採用するのに対し、新型フォルクスワーゲンID. Buzzはどことなく愛らしい。後述するパワートレインや駆動方式の違いがあるにせよ、日本製ミニバンとは大きく異なる。

新型フォルクスワーゲンID. Buzzは、海外だと商用モデルがある。日本仕様は現状、乗用モデルのみ。新型トヨタ アルファード&新型トヨタ ヴェルファイアは、商用モデルが最初から企画されていないから、コンセプトや開発手順が大幅に異なるのだ。

3.インテリア

新型フォルクスワーゲンID. Buzzのインテリアは、すっきりとしたデザインで、機能的。新型トヨタ アルファード&新型トヨタ ヴェルファイアの、ゴージャスな雰囲気とは異なる。

新型フォルクスワーゲンID. Buzzのシート配列はノーマルホイールベース仕様が、2-2-2のレイアウトを採用し2列目センターをウォークスルーとした6人乗り。ロングホイールベース仕様が、2-3-2のレイアウト。

今回の試乗ではまず、新型フォルクスワーゲンID. Buzzのノーマルホイールベース仕様の2列目シートに座った。適度に硬い座り心地は、いかにもドイツ車らしい。長距離になればなるほど真価を発揮するはずだ。

新型トヨタ アルファード&新型トヨタ ヴェルファイアの最上級グレード「エグゼクティブラウンジ」の2列目シートには、シート表皮に上質な肌触りのプレミアムナッパ本革を採用、パワーロングスライド&パワーオットマン(伸縮機構付)、リフレッシュ機能、屋久杉のうずら杢がモチーフの加飾をあしらった回転格納式サイドテーブルなどを装備する。新型フォルクスワーゲンID. Buzzの2列目シートには、上記のような快適&便利装備こそ備わらないものの、居心地は悪くない。明るいインテリアカラーと相まって、気分がイイ。

新型フォルクスワーゲンID. Buzzの運転席と助手席の間に設置された、独自の収納ボックスは、1列目のみならず2列目からも操作可能で便利。日産「エルグランド」の「セカンドマルチセンターシート」を思い出した。もしかすると、新型フォルクスワーゲンID. Buzzの便利装備は、日本のミニバンを参考にしているのかもしれない。

新型フォルクスワーゲンID. Buzzは、パワースライドドア (リヤ左右、挟み込み防止機能、Easy Open & Easy Close機能付)も装備。ドアハンドルやセンターコンソールのスイッチ、リモコンキー、そしてボディ下に足をかざすと自動開閉する。

日本のミニバンでは当たり前の機能だが、海外製ミニバンで採用するのがポイント。しかも、パワースライドドアは、スライディング・ウインドウを装備するのが嬉しい。おなじドイツ製のメルセデス・ベンツ「Vクラス」のパワースライドドアは、ウインドウがはめ殺しだ。

新型フォルクスワーゲンID. Buzzは3列目シートへのアクセスも良好。メインとなる2列目シートに較べれば、居住性&座り心地はやや劣るものの、ロングドライブもおそらく快適だろう。もし3列目に座って、どこかへ移動するなら。新型トヨタ アルファード&新型トヨタ ヴェルファイアではなく新型フォルクスワーゲンID. Buzzを選びたい。

なお、新型フォルクスワーゲンID. Buzzの3列目シートは完全に取り外せる。荷室容量はノーマルホイールベース仕様が2123リッター、ロングホイールベース仕様が2469リッターを確保する。

次ページ:「価値の高い888万9000円」

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文:GQ JAPAN 稲垣邦康(GQ)
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みんなのコメント

1件
  • fer********
    全幅2メーターのワーゲン製電気自動車ミニバンが888万円か

    まあせいぜい頑張って売ってくださいとしか
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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