トライアンフは、2022年8月7日(日)にイギリスのシルバーストン・サーキットで開催されたロードレース世界選手権第12戦イギリスGP Moto2クラスの決勝レースの前に、創業120周年を記念したパレードラップを行った。このパレードでは、スティーブ・マックイーンが映画「大脱走」で使用した本物の TR6 から最新のマシンなどが走行。また、パドック内では1901年に初めて製作されたプロトタイプなど同社の歴史を語る上で欠かせない貴重な車両が展示された。
シルバーストンGPでのパレードラップにてトライアンフ120周年を祝福トライアンフモーターサイクルズジャパン株式会社(本社/東京都港区海岸 代表取締役社長:大貫陽介)は8月7日(日)、Monster Energy British GPでのMoto2レースの前に、トライアンフモーターサイクルズが120周年を記念したパレードラップを行い、シルバーストンの観衆に見守られる中、最も重要で歴史的な複数のトライアンフによるパレード走行を行いましたことをお伝えいたします。
パレードでは、トライアンフのコレクターであるDick Shepherdが乗った、Steve McQueenが主演のクラシック映画の「大脱走(The Great Escape)」で使用した本物のTR6や、トライアンフのChief Product OfficerであるSteve Sargentが乗った初代Moto2 Triumph Muleバイク、そして最新のSpeed Triple 1200 RSを含む現行モデルが披露され、エンデューロ世界選手権で5度の優勝を果たしたIvan Cervantesも、Daytona 675にまたがりパレードラップに参加しました。
さらにGPのパドック内では、最近になって発見されたオリジナルの1901年製のトライアンフ最初のプロトタイプや、映画007の最新作[「ノー・タイム・トゥ・ダイ」で使用されたScrambler 1200、1920年代のModel H “Trusty” Triumph、など伝説的なモーターサイクルの数々が展示されました。
トライアンフパレードと展示車両1901プロトタイプ/1901年長い間、存在が噂され、1901年に掲載された広告やレビューの中で話題になっていた、この最初のトライアンフプロトタイプは、当時のトライアンフモーターサイクルへの一般の人々の関心と需要を高めるため、ベルギーのメーカーであるミネルバから提供された172cc 0.8 PSエンジンをトライアンフの自転車へ搭載し開発されました。ミネルバのエンジン記録にある1901年のトライアンフ初号機のエンジン番号と一致することから、このモーターサイクルの歴史的意義がより確実になりました。
MODEL H(TRUSTY)/1915年‘Trusty’はトライアンフが最初に収めた大きな成功でした。1914年に第一次世界大戦が始まったとき、英国政府は最前線部隊との効率的なコミュニケーションを図るため、馬に乗ったメッセンジャーに代わり、オートバイに乗った伝令兵を配置しました。多くのモデルがテストされた結果、Triumph Model Hが選ばれました。Model Hは、想像を絶する程に困難な状況でも比類のない能力を発揮したため、‘Trusty(信頼できる)’という愛称で親しまれました。
6T THUNDERBIRD/1949年トライアンフの戦後初のツインである6T Thunderbirdは、その信頼性とパワフルさで名を馳せました。それは、発売時、3台のマシンがメリデンからフランスまで走破した際、傾斜の付いたモンレリサーキットで500マイル以上90mphを維持し、数回のフライングラップで100mph以上を維持したことで、実証されました。
Edward Turnerが、雷や稲妻を放つと言われているネイティブアメリカンの神話上のワシに似た生き物にちなんでこのバイクに名前を付けました。Thunderbirdは、物議を醸した1953年のMarlon Brando主演映画「乱暴者(The Wild One)」で一躍有名になりました。
KEN HEANS-ISDT-TR6 DUPLEX/1961年650cc TR6 Duplexは、1962年にKen Heansが金メダルを獲得した、Garmischで開催されたInternational Six Days Trialでも使用されました。このバイクは、実は映画「大脱走」で使われるべきバイクでした。
というのも、独自の外部サスペンションスプリングを備えているため、のちに「大脱走」で披露されたジャンプアクションに最適なものだったからです。
ORIGINAL GREAT ESCAPE – TR6 TROPHY/1961年1963年のクラシック映画「大脱走」(アメリカ製)でSteve McQueenが跨ったこのTriumph TR6 は、映画史上最も象徴的なオートバイの1つです。
国際的なレーサーであり、熱心なオートバイファンでもあるMcQueenは、有名な有刺鉄線のフェンスを飛び越えるシーンを実際に自身で演じたわけではありません。彼の友人であり伝説的なレーサーであるBud Ekinsが代わりにスタントを行いましたが、長さ65フィート、高さ12フィートのジャンプに支払われた報酬はわずか1,000ドルでした。
TR6は、McQueenがチェイスシーンで演じたように、ワールドクラスのオフロードパフォーマンスと真の100mphを実現し、1960年代の世界でこれに匹敵するバイクは存在しませんでした。
X-75 HURRICANE/1973年世界初のファクトリーカスタムとして高い評価を得たX-75 HURRICANEは、1972年にアールズコートで初めて展示されました。BSAとして誕生したこのマシンは、イリノイ州のCraig Vetterによってアメリカ市場向けに特別にデザインされました。舗装路でのクルージングを目的としたこの新型モデルは、ハンドリングおよびブレーキ性能に優れていましたが、その後すぐに経済的な問題によりトライアンフはこのモデルの製造を取りやめたため、実際の製造台数はごくわずかでした。
TR65T TIGER TRAIL/1982年1982年から1983年の間に製造された6つの650ccモデルのうちの1つです。650cc TR65T Tiger Trailは、1982年の初めに登場し、新しく導入されたTriumph TR65 Thunderbirdエンジンをベースに、トレイル用に改良され、電子点火システムを備えていました。
SPEED TRIPLE/1994年アグレッシブで機敏なこのバイクは、それ自身でセグメントに火をつけ、カテゴリーを定義し、“ファクトリーストリートファイター”という用語を生み出しました。94年製のSpeed Tripleは高速での安定性を損なうことなく、俊敏なコーナリングを実現する洗練されたサスペンションが高く評価されました。
市場に出回っている他製品とは異なり、Speed Tripleはネイキッドロードスターのパッケージにスポーツバイクの性能と能力を備え、特徴的で個性的なトリプルエンジンを搭載した、まさに唯一無二の存在でした。
DAYTONA 675/2004年Daytona 675は、発表当初からライバルに差をつける圧倒的な洗練度を誇っていました。高いポジションに設定されたシートと過激な前傾姿勢のライディングポジションにより、ライダーを即座にレーシングセットアップに引き込みました。軽量でパワフルなDaytonaは、その3気筒エンジンで驚異的な性能を発揮しました。
この新しいエンジンは、そのカテゴリーの標準であった4気筒ユニットと比較して、中回転域でのより高いトルクと独特のスリルにより、これまでにない乗り心地をライダーに感じさせ、6,000rpmから14,000rpmにかけて猛烈なエンジン音が鳴り響きました。
Moto2 PROTOTYPE/2017年2019年シーズンに向けてトライアンフMoto2(TM)765ccトリプルエンジンのベースとして開発された、唯一無二のプロトタイプモーターサイクルです。専用のレースシャーシとECUを備えた、高度な技術力でレース用に調整されたプロトタイプ765ccエンジンは、変更されたシリンダーヘッド、チタンバルブとより剛性の高いバルブスプリング、低出力のレース用オルタネーター、より高い1速ギア比、よりスリムなプロファイルのエンジンカバー、およびレース用に開発されたスリッパークラッチを備えています。このプロトタイプは、元125cc世界チャンピオンであり、Moto2(TM)準優勝者であるJulian SimonがCiudad del Motor de Aragonでのテストに使用しました。
Scrambler 1200 XE Bond Bike(ノー・タイム・トゥ・ダイ)/2019年-MotoGP VIPヴィレッジにて展示第25作目のジェームズ・ボンド映画の制作に使用されたトライアンフ スクランブラー1200 XEのオリジナルモデル。Scrambler 1200のエンジンは、90PS/7,250rpmを発揮し、オフロードでもオンロードでも、低回転域から中回転域でも高トルクを提供するように調整されており、4,500rpmの低回転域で110 Nmの最大トルクを発揮します。まさに悪者から逃げるにはもってこいのモデルとなっています。
Rocket 3R 221 Edition/2021年221 EditionのRocketは、サファイアブラックのサイドパネル、リアボディワーク、ラジエーターカウルと、美しいコントラストを織りなす印象的なレッドホッパーの燃料タンクおよびフロントマッドガードを備えた特別な新しいペイントスキームを特徴としています。
ペイントスキームはRocketの並外れたパフォーマンス数値(2,458ccエンジン、221Nmの最大トルク、167 PSの最高出力、85.9mmのストローク、110.2mmのボア径など)を表現している絶妙なタンクのグラフィックによって、より一層際立つものになっています。
Speed Triple 1200 RS/2021年すべてを刷新したSpeed Triple 1200 RSは、究極のパフォーマンスネイキッドスポーツのライドを実現するためにゼロから設計され、これまでのSpeed Tripleのパワー、パフォーマンス、ハンドリング、テクノロジーにおいて絶対的な革命をもたらしました。
Speed Triple 1200 RSには、Moto2(TM)レースエンジンプログラムで得た知見に基づき開発された最新1,158ccトリプルエンジンが搭載されます。180 PS/10,750rpmの最高出力、125Nm/9,000rpmの最大トルクを発揮します。
Speed Triple 1200 RR/2022年新型スピードトリプル1200RRは、英国自動車界が誇る、独特のエレガンスと爽快な実性能の融合という伝統を反映したデザインとなっています。
ユニークなキャラクターとロードに焦点を当てたスポーツパフォーマンスにより、Speed Tripleの特徴を愛するライダーのために新しい次元を創り出した新型RRは、美しさと機能性の両方におけるランクアップを表しており、より独特で、より特徴的、そして真に正統な物を提供します。本質的には、カフェレーサーを現代風にアレンジしたものであり、ロード向けの究極のスポーツバイクです。
Triumph Triple Trophy Street Triple 765 RS/2022年-MotoGP VIPヴィレッジにて展示トライアンフトリプルトロフィー #PoweredByTriumph は、2022年シーズン終了時に最高得点を獲得した人に、Moto2(TM)エンジンの元となった765ccトリプルエンジンを搭載したカスタムカラーのTriumph Street Triple RSを贈呈します。
Moto2(TM)世界選手権と並行して開催されるトライアンフトリプルトロフィーは、3つのカテゴリーでライダーにポイントが与えられます。「スタートからフィニッシュまでの最も順位をあげた場合」7ポイント、「ポールポジション」で6ポイント、「レース最速ラップ」で5ポイントです。
リリーストライアンフモーターサイクルズジャパン株式会社(2022年8月25日発行)
その他トライアンフに関する記事はこちら>>
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