■開発者も苦慮してる!? ハンドルの「太さ」を決めるプロセスとは
クルマの「ステアリングホイール(ハンドル)」は、以前に比べどれも太めな傾向にあります。
以前は細身だったステアリングホイールですが、どれくらいの太さが理想なのでしょうか。
以前と比べて最近のステアリングホイールのグリップが太くなったのは、人間工学の研究が進んだことが大きいようです。
握りの太さ次第で、ドライバーの運転のしやすさや疲れにくさにまで影響を及ぼすことがわかってきたのだといいます。
また昨今はグローバルモデルとして開発されることが多く、日本人に比べ大柄な海外ユーザーの手のサイズを考慮していることも理由でしょう。
そんな現代のクルマのステアリングホイールのグリップの太さは、「細め」「太め」「その中間」の3つに大別できます。
筆者(自動車ジャーナリスト 吉川 賢一)の見立てによる国産メーカーのグリップは、トヨタや日産、ホンダの乗用車が中間、スバルはやや太め、マツダはやや細めのグリップをそれぞれ採用する傾向にあります。
マツダの開発担当者に話を聞いたところ、次のように説明します。
「コクピット周りの操作を、馬に乗ったときの手綱(たずな)を引くイメージに近づけています。
そのため、手綱に近い細いグリップを採用しているのです」
そんななか、軽自動車ではどの国産メーカーでも細めのグリップが採用されることが多いようです。
日本国内専売であるため、小柄な日本人(特に女性)の手の大きさに合わせて細いグリップとなっているのでしょう。
細いグリップは、手が小さい人でもしっかりとハンドルを握ることができるというメリットがあります。
しかし、とある自動車メーカーの開発担当者は、「『高速走行では頼りない印象がある』『ハンドルを回すときに握り込まないと滑る』といったユーザーからの声も無視できない」と話しており、太さの決定に苦慮していることをうかがわせます。
■自分に合うステアリングホイールから理想の愛車を探す!?
走行性能の高さをウリにするスポーツモデルやスポーティグレードの国産車では、通常よりもさらに太めのグリップをステアリングホイールに採用していることが多いです。
太めのグリップは、ハンドルと手のひらが触れる面積が増えるので滑りにくく、繊細な操作が可能となります。
運転を楽しみたいユーザーが多いスポーツモデルでは、特に太めのグリップとなっているのでしょう。
なおメルセデス・ベンツやBMW、アウディ、ステランティスといった輸入車メーカーでは、ベースモデルでもやや太めのグリップを採用しています。
設計の基準としている手のサイズも関係していると思いますが、太めのグリップはステアリングホイールをギュッと強く握らずとも密着するので、手が疲れにくいというメリットもあり、海外メーカーではそうした点を優先しているのかもしれません。
ただし前述のメーカー開発担当者は、グリップの太さは人によって感じ方が大きく異なるのが悩みどころだと話します。
太すぎると「指を開く方向へ無意識に力が入るので疲れる」「キックバックが強く感じて疲れる」といったユーザーからの声があがるのだといいます。
このように、グリップの太さには「正解」がありません。
手の大きさや指の長さは人種や性別などによっても異なるため、ひとつのサイズに決めることは困難を極めます。
それでも世界中の自動車メーカー開発者は、理想的な落としどころを日々研究し続けているのです。
※ ※ ※
メーカー開発者の間では、グリップの太さについて「そっと手を添えておくだけで、力を入れなくともステアリングの保持ができ、切るときにも滑りがなく、正確に操舵ができる太さ」が理想だといわれているようです。
筆者も、自分の手に合うグリップ形状のクルマに出会うと、ステアリングホイールが自然と手に吸い付くように感じます。
これは太さだけではなく、ステアリングホイールの外径や、本革巻きやアルカンターラ、ナッパレザーなどの表皮素材も密接に関係してきます。
クルマを購入する際はぜひいろいろなクルマのハンドルに触れてみて、ご自身のフィーリングに合うものを選ぶようにしましょう。
その中から、長く乗り続けられる理想のクルマに出会えるかもしれません。
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