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6年のフルレストアで毎日乗れる状態へ。1972年式トヨタ「スプリンタートレノ」

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6年のフルレストアで毎日乗れる状態へ。1972年式トヨタ「スプリンタートレノ」

6年のフルレストアを経て普通に乗れる状態へ蘇った1972年式トヨタ「スプリンタートレノ」

旧車のレストアで高い知見を持つ京都の「斎藤商会」において、6年もの歳月を費やして徹底的な再構築が施された1972年式トヨタ「スプリンタートレノ(TE27型)」。オーナーの“S”さんも下地処理などの作業を手伝いながら仕上げられた1台は、新車同様の信頼性を備え、日常的に気兼ねなく走らせることができる高い実用性を獲得している。

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6年間の徹底的な下地処理と独自カスタムで鮮やかに刷新

今から半世紀以上前に登場した初代スプリンタートレノ(TE27型)は、流麗なクーペボディに1.6リッターのDOHCエンジンを搭載したスポーツモデルだ。兄弟車である「カローラレビン」が硬派なフロントマスク持つのに対し、トレノは洗練されたフロントグリルデザインを特徴とする。

“S”さんの愛車は、レストア工程においてボディ下まわりに発生していたサビをすべて徹底的に除去し、必要な強度補強を施したうえで仕上げられた。鮮やかなボディカラーは、当時ラインアップされていた純正色をイメージしたオレンジ系を選択。外装だけでなくエンジンルーム内まで美しく同色でオールペイントされている。

フロントにはチンスポイラーや社外製ウインカー、ボンネットピンを装着し、フェンダーミラーやボンネット後方のエアインレットカバーはオリジナルカラーで塗装。リアトランクにはトランクスポイラーを配置し、スタンダードな復元にとどまらない適度な個性を主張する。足もとには旧車カスタムの定番であるSSR製「マークII」ホイール(13×7.0J)と、ヨコハマ製「グランプリM7R」タイヤ(185/60R13)を組み合わせ、スパルタンな走りの構えを成立させている。

キャブレター仕様の2T-G型エンジンで確実な一発始動と信頼性を獲得

パワーユニットには、名機として名高い2T-G型1.6リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載する。ベースとなったのは後期型の電子制御燃料噴射(インジェクション)仕様のシリンダーブロックだ。このブロックは壁面が比較的薄いものの十分な剛性を備えており、軽量かつパワフルで、将来的な2リッターへの排気量拡大(ボアアップ)にも適した優れた素性を持つ。

“S”さんの車両では排気量をノーマルのまま維持しつつ完璧なオーバーホール(エンジンを分解・洗浄・部品交換して新品同様に復元する作業)を敢行。燃料供給系にあえてソレックス製キャブレター(燃料と空気の混合気を機械的に生成する吸気装置)を組み合わせる吸気セッティングを施した。

ワンオフで制作されたステンレス製エキゾーストマフラーとの相乗効果により、アクセルを踏み込めば野太く心地よいエキゾーストノートを響かせる。ブレーキペダルを踏み込む力をアシストするマスターバックは非装着のダイレクトな仕様となっているが、エンジンの始動性は極めて良好だ。キーを回せば一発で目覚め、暖機運転が終わればアイドリング回転数はピタリと安定する。時間を惜しまず丁寧に組み上げられたメカニズムは、旧車特有の故障に対する不安を払拭する完成度に達している。

機能美を追求したインテリアと日常走行によるコンディション維持

室内空間は、現代の道路環境で安全かつ快適に走るための独自メイキングが光る。パワーステアリングやエアコンディショナーといった快適装備こそ装着されていないが、ドライバーの視界に入るインパネまわりは大幅にアップデートされた。ダッシュボード上には左上から油圧計、油温計、水温計、左下から電圧計、燃圧計、中央にタコメーター、その右隣に燃料計と時計が整然と配置されている。スピードメーターは燃料計の下部に数字が浮かび上がるデジタル表示化を敢行。さらにGPS内蔵のレーダー探知機やETC車載器もすっきりと収められ、クラシカルな雰囲気に現代の利便性を融合させている。

旧車を所有するのが今回初めてという“S”さんだが、ノウハウを熟知したショップの手によって新車同様の感覚で扱えるクルマへと仕上がっているため、運転時の過度なストレスとは無縁だ。旧車を長期間良好な状態に保つ最大のコツは、特別扱いして仕舞い込むのではなく「日常的に街乗りで動かし続けること」にある。毎日または定期的にドライブへ連れ出すことで機械各部のコンディションや微細な変化を早期に察知でき、トラブルの未然防止や早期メンテナンスへとつながるのだ。

6年に及ぶ丹念なフルレストア作業と、扱いやすさを追求したメカニカルチューンにより、1972年式のスプリンタートレノは「普通に毎日乗れる名車」として見事な復活を果たした。過度な飾り立てを廃し、走る機械としての信頼性を極限まで高めたアプローチが、半世紀の時を超えて現代の路上を力強く駆け抜ける確固たる走りを支えている。

■ トヨタ「スプリンタートレノ1600GT」スペック一覧 ・ベース車両:トヨタ スプリンタートレノ1600GT(1972年式/TE27型) ・エクステリア:純正オレンジ同色オールペイント(外装&エンジンルーム)、社外チンスポイラー、トランクスポイラー、ウインカー変更、ボンネットピン ・エンジン・吸排気:2T-G型エンジンオーバーホール(ノーマル排気量)、ソレックスキャブレター、社外エキゾーストマニホールド、ワンオフ製ステンレスエキゾーストマフラー ・駆動系・ブレーキ:ブレーキマスターバック非装着 ・足まわり・ホイール:SSRマークII(13×7.0J) ・タイヤ:YOKOHAMA GRANDPRIX M7R(185/60R13) ・インテリア:パーソナル製ステアリング、油圧計、油温計、水温計、電圧計、燃圧計、タコメーター、デジタルスピードメーター、GPSレーダー探知機、ETC

文:Auto Messe Web AMW編集部
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みんなのコメント

5件
  • chi********
    やはり個人的にはオーバーフェンダーはボディ同色より黒艶消しがいい
  • mas********
    現代はエアコン必須かと?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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