航空機メーカーがルーツだと感じるクルマ
北欧スウェーデンのクルマと聞いて、真っ先に思い浮かぶのはボルボかもしれない。特有の雰囲気を備え、現在も上級ブランドの1つとして確固たる支持を集めている。
【画像】生粋のスウェーデン車:サーブ900 ブランド末期の9-3と9-5 同時期のボルボも 全118枚
他方、今はなきサーブも忘れないで欲しいという根強いファンはいらっしゃるはず。スウェーデン空軍の航空機を製造する企業として1937年に創業し、トラック・メーカーのスカニアを買収。乗用車部門は、1945年に誕生している。
親会社を共有する傘下が、飛行機と自動車を手掛けることには一長一短がある。一般的に、自動車の設計や品質でプラスの面を与えるケースは少ない。しかしマーケティングでは、高度な技術をイメージさせる航空機が利用されることは少なくない。
ところがサーブのクルマの場合、航空機メーカーがルーツにあることを感じ取ることができた。同社初の量産車となった、丸みを帯びた92の頃から。この特徴は、1970年代後半に登場した900で、頂点を迎えたといっていい。
北欧の匂いが強い生粋のスウェーデン車
初代900は、1960年代後半に発売された99の進化系といえ、スタイリッシュなデザインをまとい大成功。2代目へ交代する1993年までに、計90万8810台が生産されている。
同時期のボルボは、直線基調の整ったスタイリングに優れた安全性を叶えた、240シリーズをヒットさせた。ミッドセンチュリーなアメリカの香りを、ほのかに漂わせて。
かたやサーブは、生粋のスウェーデン車といって良かった。サウナや生魚を食べるスカンジナビアン・ライフと同じくらい、北欧の匂いが強かった。人口密度の低い、過酷な自然環境で本来の性能を発揮でき、頼れる信頼性が重視されていた。
ボルボも安全性を強みとしたが、時には無骨な真面目さが茶化される場合もあった。240シリーズに与えられたデイタイム・ランニングライトは、戦車のようだと指摘されることもあった。デイライトは、900にも備わったが。
肉厚な鋼板でプレスされた高耐久ボディ
サーブは、92の頃から前輪駆動を採用している。フロントアクスルにかかる重さは車重の6割ほどあり、雪道での安定性や走行性能を確保するのに、望ましい駆動方式だった。
1988年式までは、必要に応じてフロント側にも効かせることができた、サイドブレーキもその1つ。簡易的なリミテッドスリップ・デフ、と表現する人もいた。
高品質・高耐久なボディは、一般的な同クラスのモデルより肉厚な鋼板でプレスされ、衝突時は漸進的に変形。バンパーやフロント周りには、衝撃を吸収する部材が組み込まれていた。
フロア部分にはクロスメンバーが与えられ、キャビン周辺の強度を確保。衝突安全性を可能な限り高めた900は、交通事故での生存率へ感心が高まりつつあったアメリカで、強い共感を集めることになった。
世界最高水準にあった衝突安全性
オフセット衝突試験など、1990年代に入ってから欧州へ導入された様々な基準を、900は当初から達成してもいた。横転時の安全性も、当時としては世界最高水準。約2.5mの高さから逆さまに地面へ落としても、ルーフを支えるピラーは曲がることがなかった。
900では、強く正面衝突した場合、エンジンがキャビンを侵食せず地面へ落ちるよう構造設計されてもいる。48km/hでの正面衝突時に、強化ビームを内蔵したドアは不用意に開かず、通常通りノブを引いて開閉することが可能だった。
空気抵抗を示すCd値は0.37で、シトロエンDSと同等。航空機製造で培った空気力学と、真面目なスタイリングが融合し、他に紛れないアイデンティティが築かれていた。
ヘッドライトのウォッシャーとワイパーも、他社に先駆けて導入されている。
入念に設計されたシートヒーターや、旅客機に匹敵するキャビン・エアフィルターは、ドライバーの快適性と安全性が密接に関係しているという考えによるもの。同時期にこの水準の設計を得ていたのは、メルセデス・ベンツかボルボ程度といえた。
この続きは、生粋のスウェーデン車:サーブ900(2)にて。
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