現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ヤリス対フィット販売戦線はヤリス圧勝だが、本当の勝負は3月以降の台数次第となる理由

ここから本文です

ヤリス対フィット販売戦線はヤリス圧勝だが、本当の勝負は3月以降の台数次第となる理由

掲載 更新 86
ヤリス対フィット販売戦線はヤリス圧勝だが、本当の勝負は3月以降の台数次第となる理由

ヤリスやノートに比べると、フィットは明らかに失速か?

今コンパクトカーは「トヨタ ヤリス」の一人勝ち状態です。ヤリスファミリーの合計販売台数は2021年1月が1万8516台で、2月は大台を突破して2万559台に達しました。

一方、日本一売れているクルマの座を競っているホンダの軽自動車「N-BOX」は、1月が1万6369台で、2月は1万8591台と2021年になってからは連続してヤリスの後塵を拝しています。

そして、コンパクトカーとしてガチのライバルである「ホンダ フィット」の販売台数は1月が5889台(登録車ランキング10位)、2月が5782台(同12位)と明らかに沈んでしまいました。ちょうど1年前にフルモデルチェンジをしたフィットですが、スタートダッシュとなった昨年2月との前年同月比較では70.3%と、はやくも新車効果が失われてしまったのでしょうか?

同じくライバルで、2020年12月にフルモデルチェンジした「日産 ノート」の販売台数は1月が7532台(同6位)で2月は7246台(同7位)と、フルモデルチェンジ直後としては絶好調ではないものの、それと比べてもフィットは明らかに売れていません。

フィットは世界的な半導体不足で減産に追い込まれていた

この状況もあって、フィットへの批判的な声も聞かれます。そもそも割高という声や、グリルレスの新しいデザインテイストは押し出しがなくてカッコ悪いという指摘、燃費よりも乗りやすさを重視したハイブリッドを市場は求めていないのでは? という見方までさまざま。しかし実は、フィットは売れていないのではなく、作れない状況にあったのでした。

というのも世界的な半導体不足の影響で、各自動車メーカーは生産調整を強いられています。フィットやN-BOXを生産している鈴鹿製作所もその例にもれず、2021年になってから減産を続けていました。単なる生産調整というレベルではありません。2月には5日間もラインを止めることもあったというほどで、2020年度全体でみると鈴鹿製作所の減産分は約2.5万台に達するというのです。

というわけで、現時点でフィットが減速したように見えるのは、クルマ自体の問題というよりは生産休止の影響と考えるのが妥当です。フィットの販売面での実力をはかるには、減産状態が解消する必要がありそうです。

3月の販売台数でフィットの商品力がわかる

そこでホンダ広報部に確認したところ、3月に入ってからは生産休止措置を取っておらず、大きな生産影響は無い見通しで、来期には影響しない見通しとのこと。つまり3月以降の販売データが、フィットの本当の実力を示すというわけです。

年度末の3月というのは、例年であればコンパクトカーが年間でもっとも売れる時期。例えば2020年3月にはフィットは1万4845台を販売して、登録車ランキングでは2位となっています(当時の1位は「トヨタ カローラ」)。

逆に、このタイミングでランキング上位に戻ってくることができないようであれば、フィットには商品力を改善するための大幅なテコ入れが必要という話になりそうです。今後の販売状況に要注目です。

文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)


写真1枚目:ホンダ フィット クロスター
写真2枚目:トヨタ ヤリス クロス
写真3枚目:ホンダ N-BOX

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ヤマハがNetflixアニメ用に未来のレースマシン「Y/AI」をデザイン、実物大モデルも
ヤマハがNetflixアニメ用に未来のレースマシン「Y/AI」をデザイン、実物大モデルも
レスポンス
”第2の波”を生んだ挑戦者、それはレズニー傘下で喘ぐamtだった…!【アメリカンカープラモ・クロニクル】第39回
”第2の波”を生んだ挑戦者、それはレズニー傘下で喘ぐamtだった…!【アメリカンカープラモ・クロニクル】第39回
LE VOLANT CARSMEET WEB
レッドブルのペレス、今季6度目の予選Q1敗退。3戦続けてRBの角田&ローソンに敗れる「マシンに根本的な問題がある」
レッドブルのペレス、今季6度目の予選Q1敗退。3戦続けてRBの角田&ローソンに敗れる「マシンに根本的な問題がある」
motorsport.com 日本版
トヨタ「コンパクトSUV」なぜ消滅? “全長3.9m”級の元祖「ヤリスクロス」的存在な「ヴィッツSUV」に注目! 14年で幕を閉じた「ist」とは?
トヨタ「コンパクトSUV」なぜ消滅? “全長3.9m”級の元祖「ヤリスクロス」的存在な「ヴィッツSUV」に注目! 14年で幕を閉じた「ist」とは?
くるまのニュース
シャープでクールなNEWグラフィック! SHOEIが「NEOTEC 3」の新たなグラフィックモデル「ANTHEM」を発売
シャープでクールなNEWグラフィック! SHOEIが「NEOTEC 3」の新たなグラフィックモデル「ANTHEM」を発売
バイクのニュース
ラリージャパン唯一の女性ドライバー、平川真子が意気込み。兄・亮に「クラス優勝をするところを見てほしい」
ラリージャパン唯一の女性ドライバー、平川真子が意気込み。兄・亮に「クラス優勝をするところを見てほしい」
AUTOSPORT web
トヨタ陣営の23XIとフォードのRFKが、来季2025年NASCARカップシリーズにて3台体制に拡充
トヨタ陣営の23XIとフォードのRFKが、来季2025年NASCARカップシリーズにて3台体制に拡充
AUTOSPORT web
F1ラスベガスGP FP1:序盤から上位につけたメルセデスがワン・ツー。ノリス、ルクレール、フェルスタッペンが続く
F1ラスベガスGP FP1:序盤から上位につけたメルセデスがワン・ツー。ノリス、ルクレール、フェルスタッペンが続く
AUTOSPORT web
ラッセル、サインツ抑えポールポジション! ガスリー驚異の3番手、角田裕毅もQ3進出7番手|F1ラスベガス予選
ラッセル、サインツ抑えポールポジション! ガスリー驚異の3番手、角田裕毅もQ3進出7番手|F1ラスベガス予選
motorsport.com 日本版
新潟~青森直結 壮大な「日本海東北道」全通まであと少し!? 約320kmの「すごい高速」最後の未開通部どこまで工事進んだ?
新潟~青森直結 壮大な「日本海東北道」全通まであと少し!? 約320kmの「すごい高速」最後の未開通部どこまで工事進んだ?
くるまのニュース
F1ラスベガスGP予選速報|ラッセルPP獲得! ガスリーが驚きの3番手。角田裕毅も7番手と好結果
F1ラスベガスGP予選速報|ラッセルPP獲得! ガスリーが驚きの3番手。角田裕毅も7番手と好結果
motorsport.com 日本版
ヒョンデ、旗艦EVの『アイオニック5』を刷新。次世代800V電源システムで航続距離は703kmに延伸
ヒョンデ、旗艦EVの『アイオニック5』を刷新。次世代800V電源システムで航続距離は703kmに延伸
AUTOSPORT web
名神ICに直結! 「彦根お城トンネル」が12月開通 高速道路から市中心部へ一気にワープ
名神ICに直結! 「彦根お城トンネル」が12月開通 高速道路から市中心部へ一気にワープ
乗りものニュース
ホンダ斬新「オデッセイSUV!?」に大反響! 「V6ワゴン」から進化の“最上級クーペSUV”に「カッコイイ」「モダンな見た目」の声も! 13年ぶりの「アヴァンシア」がスゴイ!
ホンダ斬新「オデッセイSUV!?」に大反響! 「V6ワゴン」から進化の“最上級クーペSUV”に「カッコイイ」「モダンな見た目」の声も! 13年ぶりの「アヴァンシア」がスゴイ!
くるまのニュース
ロバート・クビサ、2025年も3台目のフェラーリ499Pをドライブへ。AFコルセ残留が決定
ロバート・クビサ、2025年も3台目のフェラーリ499Pをドライブへ。AFコルセ残留が決定
AUTOSPORT web
アルファ・ロメオ・トナーレでジュリエッタ乗りに出会う【新米編集長コラム#9】
アルファ・ロメオ・トナーレでジュリエッタ乗りに出会う【新米編集長コラム#9】
AUTOCAR JAPAN
ル・マン優勝のポルシェ「917K」がなんと550万円!? ホンダエンジンを搭載した子供向けジュニアカーの大きさは実車の7割…おもちゃにしては高すぎる!?
ル・マン優勝のポルシェ「917K」がなんと550万円!? ホンダエンジンを搭載した子供向けジュニアカーの大きさは実車の7割…おもちゃにしては高すぎる!?
Auto Messe Web
ライバルかつ僚友のトヨタWRC育成ふたりがラリージャパン初参戦。お互い「負けたくない」と意識
ライバルかつ僚友のトヨタWRC育成ふたりがラリージャパン初参戦。お互い「負けたくない」と意識
AUTOSPORT web

みんなのコメント

86件
  • フィットの販売ハードル上げただけに見える記事。
    そもそも1年前の今頃はヤリスなんて敵じゃないという風潮だったのにな。
  • 半導体不足はフィットだけじゃなく全メーカーなんだが。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

172.0250.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.1290.0万円

中古車を検索
フィットの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

172.0250.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.1290.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村