■新型「プレリュード」どんな感じ?
ホンダ「プレリュード」が2025年9月に発売されました。2023年10月の「ジャパンモビリティショー2023」でのサプライズ発表から2年越しの登場で、先代となった5代目の生産終了からは24年ぶりに復活しました。
【画像】超カッコイイ! これが新型「プレリュード」の全貌です!
新時代のスペシャリティモデルとして注目される新型プレリュードですが、どのような仕上がりなのでしょうか。今回、くるまのニュース編集部の若手Nが試乗してみました。
プレリュードは1978年に登場。2ドアクーペのスタイリッシュなデザインに、高性能なパワートレインを採用したほか、初代で採用した国産車初の電動サンルーフに加え、四輪操舵システム、ABSなどを歴代モデルでいち早く採用するなど、数多くの先進装備を取り入れています。
バブル景気に湧いた1980年代の2・3代目では「デートカー」として当時の若者を中心に人気を獲得。1990年代の4・5代目では、「VTEC」技術を用いた高性能エンジンを搭載するなどスポーティな路線へと舵を切りました。
2001年には5代目が生産終了し、長らくプレリュードの名は消滅していましたが、そこから22年が経過した2023年10月、ホンダは「ジャパンモビリティショー(JMS)2023」でプレリュードの復活を宣言。2年後の2025年9月5日、約24年ぶりに復活を果たし、発売となりました。
新型プレリュードは「UNLIMITED GLIDE(アンリミテッド グライド)」をコンセプトに、歴代のプレリュードらしいキャラクターに2モーターハイブリッド「e:HEV」の走りを加え、新時代の電動スポーツカーの要素を備えたモデルとして登場しました。
ボディサイズは全長4520mm×全幅1880mm×全高1355mm、ホイールベース2605mmです。
エクステリアは滑空するグライダーをモチーフに、低く長いロングノーズを採用。ダイナミックでワイドなスタンスや平滑なボディサイドとあわせ、清々しい走りを期待させます。リアは4代目をオマージュし、エンブレムも4代目風としています。
実車のスタイリングはやはり曲線基調の4代目が近いように感じ、スポーティでありながらも優雅な雰囲気が強く感じられます。
背の高いSUVが人気なだけに、ロー&ワイドな2ドアの伸びやかなボディは、スペシャリティカーらしく非日常への期待を高めてくれます。
試乗車にはホンダアクセスの純正アクセサリーが装着されており、フロントバンパーの下端に装着する「フロントロアスカート」はよりグライダー感を強調。「テールゲートスポイラー」はアグレッシブなデザインですが、流麗なプレリュードのスタイルとはマッチングも良好で、精悍さがプラスされます。
インテリアは前席中心としつつ、4人乗れる実用性も確保。爽やかなブルー×ホワイトをメインカラーにし、各部にブルーのステッチやアクセントを施し、スポーティな走りと特別感を感じさせる仕立てです。
エクステリア同様にインテリアにも純正アクセサリーが装着され、ドアを開けると路面に「Prelude」ロゴが映し出されるパターンプロジェクターや、サイドシルにイルミネーション付きのロゴを表示するサイドステップガーニッシュなどが、ドライブの高揚感を高めてくれます。プレリュードのキャラクターにはぴったりなアクセサリーです。
後席は非常用といった感じで、大人が長距離乗車するのはやや難しそうな部分ですが、「2+2」としていざ人を乗せなければならない、というときには安心です。リアシートを倒せばタイヤが4本積載できるスペースに拡張でき、2人で使うには十分でしょう。
パワートレインは2リッターガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステム「e:HEV」で、トランスミッションはCVT。駆動方式はFFとなります。e:HEVではホンダ初の制御技術「Honda S+ Shift」を採用し、モーター駆動ながらダイレクト感のある変速を実現。
そのほか、路面追従性の高いデュアルアクシス・ストラットフロントサスペンションや、アダプティブダンパーシステム、ブレンボ製大容量ブレーキを採用するなど、走行性能も高めています。
先進運転支援システムでは、最新の「ホンダ センシング」を搭載。衝突被害軽減ブレーキやアダプティブクルーズコントロールに加え、渋滞時アシストや路外逸脱抑制などを組み合わせ、安全性能を高めています。
■「Sプラスシフト」が超楽しい!
さて、実際に試乗してみます。今回は高速道路での試乗はかないませんでしたが、市街地や4車線の国道、比較的凹凸のある道などを選び、モード切り替えや新機能であるHonda S+ Shift(以下、Sプラスシフト)を試してみました。
足回りは「シビック タイプR」ベースだということで、かなりスポーティで固められたように予想していたものの、実際にはしっとりしなやかで非常に滑らか。
まさに「滑空」するように走り、ホールド性のよいシートも相まって、助手席の乗員と特別な時間を過ごせるでしょう(実際にはひとりで運転しましたが…)。
スポーツカーのようにひたすらかっ飛ばすというよりも、ワインディングを楽しみながらロングドライブするのが向いていると感じます。
とはいえ、ステアリングの切り込みにはリニアに反応し、グイグイ曲がっていくことには驚きます。鼻先がスーッと滑らかに入っていくことで、「まだイケるな」と欲が出てしまいそうになります。
このあたりは、シビック タイプR譲りのデュアルアクシス・ストラットフロントサスペンションに加え、アジャイルハンドリングアシストの効果を感じられ、操縦する楽しさと喜びを感じられます。
ドライブモードは3種類で、通常はノーマルにあたる「GT」のほか、「コンフォート」、「スポーツ」があります。ノーマルではなくGTモードという名称にしたことや、「エコ」モードがないあたりに、スペシャリティモデルとしてのこだわりを感じます。
GTモードは「グランドツーリング」の通り、滑らかでしっとりなセッティングです。柔らかすぎるということはなく、かと言って硬くもなく、一番「自然体」なテイストで、GTモードのままでも十分です。
いっぽう、「スポーツ」ではステアリングも重くなり、ダンパーもシャキッとします。多少荒れている路面ではやや硬さを感じるものの、郊外のワインディング路では少々オーバースピードで攻めてみたくなるような気持ちよさです。
「コンフォート」はやはり凹凸のある路面では少し柔らかすぎましたが、整った市街地や首都高をゆったりと流すようなシーンではぴったりでしょう。同乗者との時間を大切にしたいときには、このコンフォートモードがドライブのいい雰囲気づくりに役立ちそうです。
一通りモード切り替えを楽しみつつ、Sプラスシフトを使ってみます。メーター表示がタコメーターに切り替わり、早速シフトアップダウンが行われます。パドルシフトを使わなくても、減速時には「フォン!フォン!」という軽快な音でシフトダウンされます。
市街地走行レベルではホンダのe:HEVはモーター駆動がメインとなりますが、このサウンドやエンジン車の有段ギアのような変速のフィーリングで、思わずハイブリッドであることを忘れます。
近年ではEVなどでこうした「疑似サウンド」を演出するモデルが増えており、筆者もこれまで数モデルで試乗してきましたが、ほとんどが「作っている感」があり、音質も実車のそれとは程遠いものでした。
いっぽうプレリュードでは、サウンドのリアルさはダントツでした。音の雰囲気は「直4VTEC」ではなくV6とV8の中間のようなイメージで、非常に面白い機能です。個人的にはずっとオンにしっぱなしでもいいような気がします。
※ ※ ※
短時間の試乗でしたが、スペシャリティカーらしい特別感・非日常感と、シビック タイプRの技術をところどころで感じられるスポーティさ、さらにはロングドライブもしたくなる余裕はほかにはない特徴で、「クルマ好き心」を上手にくすぐってきます。
ミニバンやSUVが台頭する今、あえて販売台数を狙いにくい「2ドアクーペ」として復活させたことから、決して万人受けするモデルではないと言えますが、ホンダというメーカーが「面白いことをしている」と感じることができます。
ちなみに新型プレリュードは、ホンダ初の取り組みとして、ディーラーを拠点にレンタカーが配備されます。手軽にプレリュードを体感することができる意欲的な取り組みで、気になっている人はぜひ乗ってみてほしいと思います。(くるまのニュース編集部)
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みんなのコメント
黒のプレリュードもカッコ良かったからかなり迷った思い出があります