■中央道の「裏ルート」の難所解消へ
名古屋方面から飯田方面へつなぐ国道153号で、難所である愛知県豊田市の「伊勢神トンネル」周辺の改良工事が進んでいます。
完成すればどう便利になるのでしょうか。また、工事はどこまで進んでいるのでしょうか。
【画像】超便利!? これが「新伊勢神トンネル」のルートと工事状況です
名古屋から飯田・長野方面へは、中央道が高速ルートで結んでいます。しかし愛知・長野県境を抜ける「恵那山トンネル」は危険物積載車両の通行が禁止されています。したがって、タンクローリーほか劇物や薬物の運搬車にとっては、国道153号が実質的に唯一の通行ルートとなっています。
そんな国道153号は2車線が確保されていて、急カーブ・急勾配で狭隘な峠があるわけではありませんが、そのなかでも難所なのが「伊勢神トンネル」です。
伊勢神トンネルは1960(昭和35)年に完成。クルマ1台分しかない狭隘な峠道と旧トンネルの代わりに整備されました。
しかしこちらも当時の道路構造令に基づく設計のため、いまや大型車のすれ違いが困難で、壁面への接触事故も発生しています。これを解消するため、北隣に新たな約1.9kmの「新伊勢神トンネル」を通すこととなりました。
あわせて、トンネル前後も急カーブが連続するため、より手前からトンネルを通してショートカットすることで、事故多発区間の解消を図ります。
気になる進捗ですが、2012年に事業化し、2022年5月にトンネル本体が着工。2024年6月末現在で、掘削率は約67%に達し、すでに3分の2が完了しています。残りは別発注の工事となり、現在はその準備段階。9月中旬以降から現場作業が再開されるとしています。
掘削完了の部分も約87%で覆工(内部コンクリート)が完了。名古屋国道事務所が公開した現場写真でも、完成形が近いトンネル内部の様子が明らかになっています。
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