月販計画2000台に対して3か月で1万7000台超を受注
マツダが2026年5月21日に発売した新型「CX-5」。約9年ぶりのフルモデルチェンジで登場した3代目モデルですが、国内セールスで好調なスタートを切っています。
【画像】大画面&広い室内も人気の理由! “マツダ初心者”にも選ばれる新型「CX-5」を写真で見る(30枚以上)
発売から約1か月となる6月21日時点で、国内受注はすでに1万台を突破。月間販売計画2000台に対し、5倍を超える受注を獲得しました。その勢いは続き、8月末時点では累計1万7000台を突破。発売からの約3か月で、月間販売計画比の約3倍のペースで受注を獲得していることになります。
しかも注目したいのは、新型「CX-5」はこれまでマツダ車に乗っていなかった新規顧客が大幅に増えているという事実です。
購入者のうち、他メーカーからの乗り換えとなる新規顧客は39%。さらに直近は、その割合が全年代で約50%まで高まり、20代以下に限れば63%に達しています。
マツダによると、発売直後は新規顧客が発売前と比べて7倍に増加し、その後も5倍の水準を維持しているとのこと。つまり新型「CX-5」は、既存のマツダユーザーの買い替えだけでなく“マツダ初心者”まで取り込んでいるのです。
“マツダ初心者”を取り込めている理由のひとつとしてマツダが挙げているのが、商品そのものの変化です。
3代目の新型「CX-5」は、従来から評価されてきた魂動デザインや人馬一体の走りをブラッシュアップしつつ、室内空間や使い勝手、デジタル機能を大きく進化させています。
なかでも象徴的なのが、最大15.6インチの大型タッチパネル式センターディスプレイと、マツダ初となるGoogle搭載のインフォテインメントシステム。マツダの担当者によると、20代や30代のユーザーに購入理由を聞いたところ、「画面がデカい」や「Google搭載」といった回答があったといいます。
これは、従来のマツダ車とは少し異なる評価軸です。デザインや走りのよさはもちろん重要ですが、スマートフォンに慣れた若い世代にとって、使い慣れた操作感やオンラインサービスとの親和性も、クルマ選びの大きな要素になっているのでしょう。
新型「CX-5」ではGoogleマップなどを大画面で利用できるほか、音声操作でナビやエアコンを動かすこともできます。実際、マツダは先代と新型で「購入の決め手」に変化が起きていると分析。先代は外観デザインが突出していたのに対し、新型は内装デザインや居住空間の広さ、大型ディスプレイなど、理由が分散しているというのです。
ミニバンからの乗り換えも増加! 広さと荷室が効いてる!?
もうひとつ興味深いのが、ミニバンから新型「CX-5」へ乗り換えるユーザーが増えていること。マツダの担当者は「ミニバンからの買い替えがすごく多い」と説明し、室内空間を重視するユーザーに選ばれているとの見方を示しています。
背景にあるのが、3代目で大きく改善された居住性です。新型はホイールベースを先代から115mm延長して2815mmとし、後席のヒザまわりや頭上空間を拡大。ドアの開口部後端を後ろに下げることで、乗り降りのしやすさも改善しています。
荷室容量は後席利用時で466リットル。ゴルフバッグ4個、あるいはスーツケース4個を積めるスペースを確保し、後席を使った状態でもベビーカーを縦置きできる荷室長を実現しています。
SUVらしいスタイルや運転感覚は重要でも、仲間や家族と移動できる“使える”キャビンやラゲッジスペースは譲れない……新型「CX-5」は、そうした欲張りなユーザーにとって新たな選択肢として浮上しているのかもしれません。
販売状況でもうひとつ注目したいのが、選ばれているグレードです。
8月末時点で最上級「L」グレードの構成比は63%。発売1か月時点でも65%を占めており、最も高価なグレードが圧倒的な人気となっています。
新型「CX-5」の価格(消費税込)は330万円〜430万6500円。ベースの「S」グレードなら330万円から購入できますが、実際はより装備の充実した上級グレードを選ぶユーザーが多いようです。
マツダ側はこの結果について、単なる価格の安さではなく、商品の価値をユーザーへ伝える取り組みが成果につながっていると分析しています。
マツダは2025年度から国内ビジネスの構造改革を進めており、都市圏を重点地域として販売網を見直すほか、店舗体験の改善や販売スタッフの商品理解向上にも力を注いできました。
つまり今回の好調は、いいクルマをつくったからだけでなく、その価値を新しい顧客へ届ける売り方まで変えた結果といえそうです。
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発売から約3か月で1万7000台超、月間販売計画に対して約3倍……そうした数字だけでも新型「CX-5」の好調ぶりは十分に伝わってきますが、その中身はさらに興味深いものでした。
デザインや走りという従来からのマツダらしさに、広い室内、使いやすいラゲッジスペース、大画面とGoogleという分かりやすい利便性を加えた新型「CX-5」。受注台数1万7000台超えという数字以上に、“これまでマツダを選んでいなかった人たちも購入していること”こそが、今回のヒットで注目すべきポイントといえそうです。(VAGUE編集部)
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