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SUVで“本命ノート”登場!? 日産 新型「ノートAUTECHクロスオーバー」は5ナンバー枠死守でも存在感強調 走りも重厚感アリ?

掲載 更新 18
SUVで“本命ノート”登場!? 日産 新型「ノートAUTECHクロスオーバー」は5ナンバー枠死守でも存在感強調 走りも重厚感アリ?

■日産 新型「ノート」にクロスオーバーモデルがついに登場

 2021年にすべてを刷新した日産 新型「ノート」。登場以降、さまざまな派生モデル が送り出されてきましたが、待望のクロスオーバーが追加されました。

まるで国産ポルシェ!? 日産「ノート」4WDが凄すぎる! その実力とは

 それが今回紹介する「ノートAUTECHクロスオーバー」です。その名の通り、「ノートAUTECH」がベースのクロスオーバーになります。

 なかには「なぜAUTECHとの組み合わせなの?」という疑問を持つ人もいるでしょう。それはオーテックジャパンの歴史を振り返るとわかります。

「ラルゴ・ウミボウズ」「キャラバン・フウライボウ」「セレナ・キタキツネ」……これらのモデルは1BOXにRVテイストをプラスさせたモデル、つまり今でいうクロスオーバーのハシリのモデルです。

 その思想をAUTECHに融合……というわけです。

 余談ですが、直近では「キューブ・トラビス」「ノートC-GEAR(2代目)」など、クロスオーバーテイストをプラスしたモデルがありましたが、ビジネス的には成功とはいえず……、今回はそのリベンジもあるようです。

 エクステリアでは、ドットパターン+ダーククロムのフロントグリルとバンパーに内蔵されたブルーのシグネチャーLEDが採用されたフロントマスクはノートAUTECHと共通ですが、新たにルーフレールやフェンダーモール、ブラックアウトされたサイドステップ、専用サスペンション(車高25mmアップ)、専用アルミホイール+大径タイヤなどにより、クロスオーバー感を演出。

 変更点は少なめですが、ノートAUTECHよりも力強さが増したことに加えて、全長と全高のバランスが変わったことによる凝縮感が高められたデザインになっています。

 企画を担当した永澤清和氏は、「そのまま掛け合わすとチグハグになってしまうので、あくまでもクロスオーバーの前にAUTECHであることに注力。そのため、あからさまにクロスオーバーといわせない絶妙なポジションのデザインにしました」と語っています。

 この辺りは、「クロスオーバーの購入者のほとんどがオンロードで使用」という部分を考慮した結果でしょう。

 ちなみにフェンダーモールがプラスされた状態での全幅は1700mmと“ジャスト”5ナンバーサイズ。全高は車高25mmアップ+ルーフレール装着にも関わらず1545mmで立体駐車場もOKなのも嬉しいポイントといえるでしょう。

「ノートオーラをベースにする案もありましたが、やはりコンパクトカーなので普段使いも考慮した結果です。デザイン側は『5ナンバー枠でどれだけ大きく見せられるか?』という挑戦でもありました(永澤)」

 インテリアはさざ波をイメージした表皮が特徴のレザレットシートや高触感本革ステアリング、合皮アームレスト、紫檀(したん)模様のインパネフィニッシャーなどはノートAUTECHと共通ですが、インテリアコーディネイトはブラック×ブルーながらもブラックの比率を引き上げた専用品。

 クロスオーバーの機能性を表現しているようですが、同時に落ちつきもアップしています。

 走りの部分の変更は、ノーマル+25mmのサスペンションと外径を上げたタイヤ(185/60R16から195/60R16に変更)、更にはバンプストッパー、EPS制御などが専用となっています。

「クロスオーバーと名乗る以上は車高を上げることはマストでした。専用のフットワーク系は、車高アップしたネガ(フワフワ/応答遅れなど)を消すだけでなく、長距離ドライブでも滑らか&快適な乗り心地とシッカリ感を高めた操縦安定性とAUTECHのプレミアムスポーティに見合った『プラスα』を織り込んだセットになっています(永澤)」

 ちなみに最低地上高は145mmと基本はオンロード向けではあるものの、AUTECHクロスオーバーにも設定されるe-POWER 4WDは単なる生活四駆を超えるポテンシャルを持っているため、車高アップは雪道やフラットダートなど舗装路以外のシーンでも強い武器となりそうです。

 もちろん、プロパイロットをはじめとする運転支援デバイスは車高アップにシッカリと適合済み。この辺りはファクトリーカスタムならではの安心・安全といえるでしょう。

■FFモデルはキビキビ感、e-POWER 4WDモデルは重厚感のある走りが特徴

 では、実際に乗るとどうだったのか? 試乗は神奈川県・追浜の「グランドライブ」で実施されました。クローズドコースであるメリットを活かし、一般道を想定した速度域からハイスピード領域までチェックできました。

 まず、ハッチバックよりも腰を下げることなくスッと運転席に座れることにニンマリ。僅か25mmアップですが、この差は大きいと思いました。ただ、クロスオーバーっぽいと感じたのはここまでで、実際に走らせるとスバリ「目線の高いハッチバック」です。

 一般的には車高を上げると、ノーマルに対して「ふらつきが増える」、「応答性がダルな方向」になりがちですが、ノートAUTECHクロスオーバーはそのネガを消すだけでなくAUTECHの「プレミアムスポーティ」をより実感できるフットワークに仕上がっています。

 具体的にいうと、ステア系はハッチバックよりも操舵力は僅かに重め(扱い辛さは皆無)で、直進時はドッシリ感、操舵時はシッカリした手ごたえを感じるフィールです。ハンドリングはハッチバック同等のロール感、ステアリングレスポンスにするために全体的にシャキッとした印象です。

 ただ、ハッチバックで感じた軽快さが抑えられている代わりに、まるでトレッドが広がったかのような落ち着きとタイヤがより路面に接地しているドシッとした感覚がプラスされています。

 乗り心地はハッチバックよりストローク感が増しているのと、足が「よりスムーズ」、「よりシットリ」、「より重厚」に動いている印象です。

 ちなみにバネレートはハッチバックよりも硬め(フロント:約10%、リア:約35%から約45%)の設定となっていますが、凹凸を乗り越える際のアタリやショックの吸収の仕方などは、むしろハッチバックのそれよりも優しく、動的質感は高いと感じました。

 この辺りはオーテックの“匠”によるチューニングの効果ですが、クロスオーバー化による素性の悪さをカバーするだけでなく、AUTECHのプレミアムスポーティに見合う「小さなグランドツアラー的」な味付けになっています。

 個人的にはノートAUTECHにもこのような味付けのフットワークの追加(ツーリングスペック)を期待したい所です。

 ちなみにFFとe-POWER 4WDの乗り比べもしましたが、その差はノーマルのそれと同じ。相対的にいうとFFはキビキビ感、e-POWER 4WDは重厚感が強めに感じました。

 個人的にはAUTECHのキャラクターを考えるとe-POWER 4WDのほうが“らしさ”は強いかな……と。

 ちなみに価格差は26万円弱、なかなか悩ましい選択ですが、予算に余裕があるなら選んで損はないと思っています。

 そろそろ結論にいきましょう。

 AUTECHとしての軸をブラさずに、新たな挑戦がおこなわれたノートAUTECHクロスオーバー。

 現時点では派生モデルの派生モデル……というニッチ狙いな感じですが、かつてオーテック扱いから日産のカタログモデルへと昇格した「ハイウェイスター」のように、個人的には今後ノートファミリーのなかで本家を超える“本命”になる可能性を秘めた一台だと思っています。

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みんなのコメント

18件
  • オーテックで出す意味をもっと考えてほしかった。カタログモデルじゃできない領域をオーテックとして出すのが原点ではなかったのか?こんな中途半端じゃなかったはず!!
  • キューブの新型を期待
    シエンタやフリードのようなミニバンで
    最近の日産デザインが良くなったと思うから
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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