現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > トヨタ「ランクル78」が命を救う! 国産ワクチン輸送車が世界初のWHO認証取得 なぜ2018年開発開始?

ここから本文です

トヨタ「ランクル78」が命を救う! 国産ワクチン輸送車が世界初のWHO認証取得 なぜ2018年開発開始?

掲載 更新 10
トヨタ「ランクル78」が命を救う! 国産ワクチン輸送車が世界初のWHO認証取得 なぜ2018年開発開始?

■トヨタ「ランドクルーザー78」が選定された理由とは?

 豊田通商は、トヨタとビーメディカルシステムズを含む3社が協業するワクチン保冷輸送車に関して、世界保健機関(WHO)の医療機材品質認証(PQS:Performance・Quality・Safety)を2021年3月に取得したと同月31日に発表しました。

5ドアのスズキ新型「ジムニーロング」ついに発売へ!?

 ワクチン保冷輸送車でのPQS取得は世界初で、ベース車両はトヨタ「ランドクルーザー78」が選定されています。ランドクルーザーシリーズのワクチン保冷輸送車は、どのような経緯で開発されたのでしょうか。

 ワクチン保冷輸送車のベースとして採用されたランドクルーザー78は、「ランドクルーザー70系」のうちのひとつで、兵員輸送にも対応するトゥループキャリアと呼ばれるモデルです。

 ランドクルーザー70系には、ほかに「ランドクルーザー76」(セミロング)や「ランドクルーザー79」(Wキャブピックアップ)などがあります。

 ベース車両としてランドクルーザー70系が選定された要因は、ひとつはランドクルーザーならではの優れた信頼性と悪路走破性を持つ点、もうひとつは国際機関も含めて世界各国で活用されている点が評価されたということです。

 そして、豊田通商・トヨタ・ビーメディカルシステムズの3社がランドクルーザー78をベースに開発したワクチン保冷輸送車は、ボディ後部にワクチン専用冷蔵庫「B Medical CF850」を装備。

 ワクチンパッケージ400個分(396リッター)の容量を持ち、冷蔵庫用の独立バッテリーを搭載していることから、電源が無くても約16時間の稼動が可能です。走行中は車両から充電し、駐車中は外部電源から充電できます。

 認証登録会社は豊田通商で、ワクチン保冷輸送車への架装は、豊田通商グループのCFAO SASとトヨタグループのトヨタカスタマイジング&ディベロップメントが担当します。

 ワクチン保冷輸送車はもともと、途上国での新生児用ワクチン輸送車両として2018年に開発が開始されました。

 新生児用のワクチンは2℃から8℃程度での保管が必要ですが、開発の途中に世界で新型コロナウイルスの感染が拡大。

 アストラゼネカやジョンソン・エンド・ジョンソンの新型コロナウイルスワクチンの保管温度が新生児用ワクチンと同じだったことから、今回の取り組みに至ったといいます。

 PQSは、WHO認可による医療機材の認証制度で、つまりPQS認証はWHOのお墨付きを意味します。PQS認証があることで、現地で活動する医療団体にとっても医療機材が使いやすくなるということです。

※ ※ ※

 新型コロナウイルスワクチンについては、早期の実用化を目指し、国内企業も精力的に研究開発を進めているものの、2021年4月現在国産ワクチンは実用化されていません。

 一方、途上国の医療を支えるうえで重要な高い信頼性と悪路走破性を兼ね備えたクルマを、新型コロナウイルス対策に供給できるという点は、グローバルヘルスに関わる輸送分野で日本が世界に貢献でき、またイニシアチブを発揮することができます。

 豊田通商は世界初となるワクチン保冷輸送車のPQS取得で地域の安全と安心に貢献できるよう、今後もトヨタやビーメディカルシステムズと共同で取り組みを続けていくと説明しています。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

フェラーリとマクラーレンががっぷり四つ? トップ4を独占。角田裕毅5番手と滑り出し好調|F1カタールGP FP1
フェラーリとマクラーレンががっぷり四つ? トップ4を独占。角田裕毅5番手と滑り出し好調|F1カタールGP FP1
motorsport.com 日本版
【超速報】改良[アルファード/ヴェルファイア]の価格判明‼︎ スペーシャスラウンジは[LM]級⁉︎
【超速報】改良[アルファード/ヴェルファイア]の価格判明‼︎ スペーシャスラウンジは[LM]級⁉︎
ベストカーWeb
貴重な「バルケッタ」が伊豆に47台集結! スタンゲリーニの孫娘も参加した「第9回クラブ・デッラ・バルケッタ」に密着取材してきました
貴重な「バルケッタ」が伊豆に47台集結! スタンゲリーニの孫娘も参加した「第9回クラブ・デッラ・バルケッタ」に密着取材してきました
Auto Messe Web
上位陣の勢力図を崩したグレイニング。「打ち負かし続ける」という角田裕毅の言葉の意味【中野信治のF1分析/第22戦】
上位陣の勢力図を崩したグレイニング。「打ち負かし続ける」という角田裕毅の言葉の意味【中野信治のF1分析/第22戦】
AUTOSPORT web
F1カタールFP1速報|フェラーリのルクレールが最速。マクラーレン2台が続く……角田裕毅5番手と好調
F1カタールFP1速報|フェラーリのルクレールが最速。マクラーレン2台が続く……角田裕毅5番手と好調
motorsport.com 日本版
小松礼雄ハース代表とモリゾウの初対面秘話。F1パワーユニット/エンジン開発への興味【トヨタ/TGR加地部長インタビュー/後編】
小松礼雄ハース代表とモリゾウの初対面秘話。F1パワーユニット/エンジン開発への興味【トヨタ/TGR加地部長インタビュー/後編】
AUTOSPORT web
「えっ…知らないの?」「“世界一高価”なクルマ」ってなに!? 「直列8気筒エンジン」搭載の「スポーツ“クーペ”」! 流麗ボディがカッコイイ「ベンツ」の正体とは
「えっ…知らないの?」「“世界一高価”なクルマ」ってなに!? 「直列8気筒エンジン」搭載の「スポーツ“クーペ”」! 流麗ボディがカッコイイ「ベンツ」の正体とは
くるまのニュース
自称「世界最強のバス」へ試乗 プラエトリアンとテラストーム イタリアの洪水でも活躍
自称「世界最強のバス」へ試乗 プラエトリアンとテラストーム イタリアの洪水でも活躍
AUTOCAR JAPAN
華やかモノトーンコーデのコスチュームを着こなすのは…? SUPER GTの「PACIFIC JLOC Angels」は期待の新人レースアンバサダーにも注目です
華やかモノトーンコーデのコスチュームを着こなすのは…? SUPER GTの「PACIFIC JLOC Angels」は期待の新人レースアンバサダーにも注目です
Auto Messe Web
トヨタ『スープラ』生産終了へ、435馬力の最終モデルを発表
トヨタ『スープラ』生産終了へ、435馬力の最終モデルを発表
レスポンス
軽くて安くて楽しい スズキ・スイフトは現代社会の「デトックス」だ 英国記者の視点
軽くて安くて楽しい スズキ・スイフトは現代社会の「デトックス」だ 英国記者の視点
AUTOCAR JAPAN
フォルクスワーゲン、ワゴン統一の9代目『パサート』を正式発売。PHEVを含む7グレード構成に
フォルクスワーゲン、ワゴン統一の9代目『パサート』を正式発売。PHEVを含む7グレード構成に
AUTOSPORT web
トヨタGRスープラが生産終了へ。一部改良と集大成の限定車“A90ファイナル・エディション”を発表
トヨタGRスープラが生産終了へ。一部改良と集大成の限定車“A90ファイナル・エディション”を発表
AUTOSPORT web
スズキ新型「コンパクトSUV」世界初公開! 全長4.3m級で「ちょうど良いサイズ」な“カクカク”ボディ採用! オシャ過ぎる内装にも注目の「イー ビターラ」25年夏より発売へ
スズキ新型「コンパクトSUV」世界初公開! 全長4.3m級で「ちょうど良いサイズ」な“カクカク”ボディ採用! オシャ過ぎる内装にも注目の「イー ビターラ」25年夏より発売へ
くるまのニュース
500万円台の高級オフローダー? 新型「JAECOO 7」 英で受注開始
500万円台の高級オフローダー? 新型「JAECOO 7」 英で受注開始
AUTOCAR JAPAN
ベントレー「コンチネンタルGTCスピード」をベースに「砂漠のオアシス」を表現! マリナー仕立ての「エクスプレッションズ・オブ・テクスチャー」とは
ベントレー「コンチネンタルGTCスピード」をベースに「砂漠のオアシス」を表現! マリナー仕立ての「エクスプレッションズ・オブ・テクスチャー」とは
Auto Messe Web
【現行スープラが生産終了へ】限定300台の特別仕様車「A90ファイナルエディション」 同時に一部改良も
【現行スープラが生産終了へ】限定300台の特別仕様車「A90ファイナルエディション」 同時に一部改良も
AUTOCAR JAPAN
米最量販ミニバン『パシフィカ』、家族向け冒険仕様が新登場…ロサンゼルスモーターショー2024
米最量販ミニバン『パシフィカ』、家族向け冒険仕様が新登場…ロサンゼルスモーターショー2024
レスポンス

みんなのコメント

10件
  • 世界中でトヨタのランクルの故障の少なさや信頼と、燃費の良さで評価をされている車なので、こんな時は沢山活躍をして欲しいと思います。
  • 質問が殺到する前にお答えしますと、国内で一般ユーザー向けに発売する予定は皆無です。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

480.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

148.0998.0万円

中古車を検索
ランドクルーザー70の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

480.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

148.0998.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村