カメラマンならではの視点が好評の、ラリーカメラマン山本佳吾氏のラリー取材記。COVID-19の影響でラリーが見られなかったのは、取材する側も同じでした。そんななかでも、わずかなチャンスで現地へ飛んだ山本カメラマン。かつて1000湖ラリーと呼ばれた伝統の1戦、WRCラリー・フィンランドの取材模様をお届けします。今回も、現地でしか見られない取材の裏側の情報が満載です!
■メディアのルールも大幅に変わりました
初参戦のフランスのラリーで、日本人ドライバーが表彰台獲得! 「川名賢のラリー・セヴェンヌ参戦記 07」
みなさん、お久しぶりです。2020年の9月以来、海外にはまったく行けず悶々とした日々を過ごしていましたが、ちょうど1年が経った8月末からラリー以外のお仕事でヨーロッパに長期出張してきました。
知らない人もいるかと思うけど、僕はラリーばかり撮ってるわけじゃなくて、普段はドライバーを始めいろんな自動車媒体でお仕事しています。どちらかというとラリーを撮ってるほうが珍しいんです。とはいえ、せっかくヨーロッパに行くんだからラリーに行かない手はありません。そこで、仕事のスケジュールを見ながらラリーのカレンダーを確認すると、出張中に複数のラリーに行けることがわかりました。今回は、ラリー・フィンランドに行ったお話しです!
●初の秋開催のフィンランド。紅葉がとてもキレイでした
COVID-19の影響で20年はキャンセルになったラリー・フィンランド。21年はいつもの8月ではなくて10月に開催されました。今年で70回目となる歴史あるラリーだけど、秋の開催は初めてなんだそう。事前に天気予報や現地の友人に確認したら、絶対に寒いよ! とのこと。フィンランドの前はドイツや南仏に3週間近く滞在していたので、本気の防寒具を持って行くのは面倒な気がして、薄手の上着と雨具で凌ぐことにしました。どうにもならなかったら現地で買えばいいんだし。
僕にとっては20年のラリー・スウェーデン以来のWRC。久々なので真面目にレッキすることにしました。と言うのも、最近は経費削減でギリギリの日程で取材していたのですが、今のWRCはPCR検査を受けないとだったり、わからないことが多いので早めに現地入りしたんです。今年から僕たちメディアは2種類に分類されます。サービスパークでの取材が許可されるLDメディアと、ステージでの取材が許可されるHDメディア。簡単に説明すると、LDだとサービスパークには入れるけどステージには行けず。逆にHDだとステージには行けるけどサービスパークには行けず。
●メディアはもちろん、選手、関係者全てが厳格なルールのもと、接触が規制されます
これがなかなか難しくて、僕みたいにひとりで取材しているとサービスもステージも両方行きたいわけです。幸い、LDからHDへの変更は可能なので、木曜日までLDでサービスを取材、金曜朝からHDでステージで取材することにしました。これならとりあえず両方の取材ができると考えたのです。ところが、今までと違ってサービスに選手があまりいないんです。結果、サービスでの取材はほとんどできず。こればかりは行ってみないとわからないことなので、仕方ない! 気分を切り替えてまずはシェイクダウンのスタートで選手の表情から追ってみることにしました。
■最終SS前に垣間見たエヴァンスの落ち着き
今回のラリーでギャラリーからの注目を浴びていたドライバーは、地元のカッレ・ロヴァンペラとやはり地元のエサペッカ・ラッピ。ラッピはプライベーターとしてヤリスWRCで参戦です。以前、トヨタから参戦していたラッピにとって、ヤリスで初勝利した相性のいいフィンランド。ファンからの期待も大きいみたいで、声援もいちばん大きかったです。実際、ラリーが始まるとワークス勢を脅かすタイムを連発。こりゃ下克上もあり得るかも、なんて期待も高まります。来季のシートが決まっていないラッピにしてみれば、自分を売り込む絶好のチャンス。なんとしても好成績を残したいところです。
●来シーズンはトヨタから参戦するラッピ。久々に速いラッピが見られました
さて、初の秋開催のフィンランド。僕も初めて知ったんですが、雨が多い季節なんだそうです。僕が滞在中もずっと曇りで湿度も高め。夏のカラッとした気候とまったく違っていました。路面も夏とは微妙に違っていて、パッと見は砂利も少なくてスムースなんですが、クルマから降りて地面を触ってみるとどこか湿り気を帯びてるんです。ラリー車が走り去ったあともいつもよりも砂煙が少なめ、っていうかほとんど立ちません。紅葉はキレイだけど、湿気に極端に弱い僕にとってはカラッとした夏のほうがいいかなあ。暑いのは苦手だけど。
地元期待のカッレは早々にクラッシュ。セバスチャン・オジエもなんだか調子が上がらずで、ラリーをリードしたのはトヨタのエヴァンスでした。続いてヒョンデのオィット・タナックとクレイグ・ブリーン。エヴァンスの走りはスムースすぎて、そばで見ていると速く感じないし写真映えもしないんだけど、これって調子が良くてめちゃくちゃ速いってこと。印象的だったのは最終ステージ直前のリグループインのタイムコントロール前。エヴァンスは落ち着いた表情で自ら念入りにヤリスの窓を磨いていたんです。一方、エヴァンスを追う立場のタナックは何やら落ち着かない表情。なんとなくここで勝負あったかなと予感。僕の予感は的中してエヴァンスは最終パワーステージも制して優勝しました。期待のラッピは4位。フィンランドの翌週、来季のトヨタへの復帰が発表されました!
●スムースで無駄のない走りのエバンス。はたから見ると速く見えないんだよなあ
ご存知の通り、来シーズンは今年チャンピオンのオジエがフル参戦から一歩引いて、スポット参戦となります。となると、最終戦までオジエと争ったエヴァンスに、初チャンピオンの期待が高まります。そして、マシンレギュレーションが大きく変わることはどのくらい影響してくるんでしょうか。パイプフレームボディにハイブリッドシステム搭載と、現行WRカーとはまったく別モノになるGRヤリス ラリー1。エヴァンスがうまく乗りこなせれば、チャンピオンも夢ではないかも? ラッピとカッレのフィンランド人コンビも強力だし、期待のタカもいます。トヨタのWRC参戦は来季も楽しみですね!
<文と写真=山本佳吾 Keigo Yamamoto>
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