2023年のロードレース世界選手権(MotoGP)のMoto3クラスでは、Leopard Racingのジャウマ・マシアと、Liqui Moly Husqvarna Intact GPの佐々木歩夢によるチャンピオン争いが繰り広げられた。しかしその決着のつき方は波紋を呼ぶこととなった。
ポイントリーダーのマシアは終盤2レースを残し、佐々木に対して13ポイントのリードを築いていた。そして迎えたカタールGPで、佐々木とマシアは序盤から先頭集団で走行していた。
■Moto3カタール決勝|タイトル争い決着! マシアが勝利し自力タイトル獲得。佐々木歩夢、トップ争うも6位
3周目、ターン6を先頭で抜けようとした佐々木に対し、後続のマシアがインから飛び込んだ。マシアは一旦倒したバイクを起こすような動きを見せて佐々木と接触。佐々木は行き場がなく、ふたり揃ってポジションを落とした。
その後、再びトップ争いに返り咲いたふたりであったが、残り10周で先ほどのリプレイかのようなシーンが飛び込んできた。マシアはターン6で先頭の佐々木にインから強引に仕掛けてターンインを遅らせた。アウトに追いやられた佐々木のイン側からは多くのマシンが追い抜いていき、佐々木は10番手前後まで後退した。
またもマシアと共にトップ争いに戻ってきた佐々木だったが、残り3周でマシアのチームメイトであるエイドリアン・フェルナンデスと遭遇。佐々木の前に立ったフェルナンデスがペースを落として蓋をする格好となった。
佐々木はフェルナンデスの前に立ったものの、6位が精一杯。対するマシアは先頭でチェッカーを受け、最終戦を待たずしてタイトルを確定させた。
マシアの動きにはスチュワードから警告が出されたものの、それ以上罰せられることはなかった。ただこれについては、マシアのブロックやLeopard Racingとしての連携プレーに批判の声が多く挙がっている。
「ベストを尽くすため、戦いに出た結果があれだ。僕のエゴが、彼に負けることを許さなかった」と母国メディアのDAZNスペインに対して語るマシア。スチュワードから警告を受けたことも分かっていたといい、これまでのスチュワードの判断にも批判的な立場をとった。
「僕の狙いは、彼(佐々木)を打ち負かすことだったのは事実だ。彼もダーティなプレイをしていたけど、最後は落ち着くことができた」
「マレーシアの時から、僕たちはフェルナンデスが彼を追いかけるという作戦を立てていた。でもレースディレクションは、シンプルに彼を追いかけている時でも、佐々木を邪魔してはいけない、フェアではないと言ってきた。それは本当に残念だし受け入れられない」
「これがどう思われるかは別として、スペイン人が勝ったんだ」
一方の佐々木もDAZNスペインのインタビューに応え、マシアやフェルナンデスのブロックに納得がいかないという思いを隠すことはなかった。また、このような形でタイトルを失うとなると、勝者であるマシアを素直に祝福できないと語った。
「マシアはターン6で何度かとてもアグレッシブな動きをしました。でもまだ大丈夫だったんです」
「その後、彼のチームメイトがやってきて、残り数周で全てを失いました。彼はコースの途中でアクセルを緩めたので、集団と大きなギャップが生まれてしまいました」
「ちゃんと彼と戦いたかったです。もしちゃんとした形で負けていれば、自分はそれを受け入れて、彼を祝福したと思います。ただ、こういう負け方……今回のように真っ向勝負で負けたと思えないような形だと、彼を祝福することができません。それは残念なことですが、しょうがないですね」
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