ディオールが表現する新時代のエレガンス──特集：2025年春、ジャケットかジップアップブルゾンどちらが正解？

品のある仕立てとカラーリングで優雅な世界観を追求した今季。柔らかい風合いの上質なウールを軸に、新時代のテーラードを模索した。

優しい色合いとクリーンな仕立てに注目

淡いカラーリングのトップスや、ドレープを効かせたシルエットのトラウザーズなど、高貴で優雅なコレクションを展開するディオール。ジャケット＆ブルゾンも優しい色合い、そしてウールなどの天然素材を中心にエレガントに表現されている。中でもミニマルな比翼仕立てのジャケットは、その代表と言えるだろう。またイージーに着こなせるトラックジャケットなど、リラックスした装いに寄り添うアイテムも揃う。

JACKETバージンウールとリネンをミックスした、柔らかなベージュの色合いで表現。丸みのある前開きに加え、低めのゴージ位置とモダンなラペル使いが、ディオールらしいモードな緊張感を備えたデザインに。柔らかなパッドが入ったショルダー、くるみボタンの合わせで、上品なムードに仕立てている。

STAND COLLAR BLOUSONややゆったりとしたシルエットで表現したドリズラージャケット。ウールとシルクで仕上げた明るめのグレー素材を用い、シックな印象に。ショート丈ゆえ、スポーティーさもしっかりと備えている。胸ポケットには南アフリカの陶芸家ヒルトン・ネルとのコラボレーションである「Dior for my friends」の刺繍がいいアクセント。

TRACK JACKETスポーツウェアを、優しいベージュカラーでエレガントにアレンジしたトラックジャケット。袖にはラインのごとく「ディオール オブリーク」のシャドーパターンで切り替えた。コットン混ジャージーを使用し、着心地は快適。開きはダブルスライダーなので、着こなしによってシルエットに変化をつけられる。

JACKET若干アンバーによったブルーが特徴的なジャケット。バージンウールとシルクを混紡したツイル素材で仕立てており、同素材特有の適度な微光沢感が優雅なラグジュアリー感を醸す。やや絞ったウエストと前振りの効いた袖が、流れるようなシルエットを形成。首元はくるみボタンの合わせで、ミニマルな印象をプラスしている。

クリスチャン ディオール TEL:0120-02-1947写真・高橋絵里奈　文・オオサワ系、森下隆太　スタイリング・安倍拓志　編集・岩田桂視（GQ）