日本市場でも220台限定で発売されたディフェンダーのフラッグシップモデル「OCTA」には、搭載する強力なエンジンをオフロードで存分に発揮させるための先進機能が備わる。今回、南アフリカで開催された試乗会でその悪路踏破性能を味わった。(Motor Magazine 2025年4月号より/文:大谷達也)
V8ツインターボ×四輪ダンパー協調制御=超高速オフローダー
私にとっての「ハッピーになれるクルマ」を考えてみれば、「自分と一緒になにかを成し遂げた達成感が得られるクルマ」だといって間違いないような気がする。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
たとえば「コンパクトカーで1000km先まで走り抜ける」というのは、とりわけ好きなジャンル。それがロングツーリングを得意とするクルマであるなら、その距離は2000kmに伸びるだろうし、(クルマではないけれど)もしも自転車で成し遂げようと思えば100kmでも大満足のはず。
同じようにして、スポーツカーでサーキットを速く走れたときも嬉しい。なかでも、クルマを思いどおりに操れたときには、格別の満足感が得られる。
「クロスカントリー4WDで道なき道を走る」ことでも、私は似たような喜びに浸れる。険しい岩場を這い上がり、ひどくぬかるんだ泥道を通り抜け、深い雪や柔らかい砂地を走りきったとき、驚くべき走破力を発揮した4WDに誇りを抱き、深い愛着を覚える。
標準仕様では難しかった高速での踏破性能をプラス
先日もはるか遠い南アフリカの地で、そんな喜びを噛み締めてきた。相棒を務めてくれたのは、ディフェンダーのフラッグシップモデル「OCTA」である。
最高出力635psの4.4L V8ツインターボエンジンを搭載し、足もとを6Dダイナミクスエアサスペンションシステムで固めたディフェンダー OCTA(以下、OCTA)で走った距離は700km以上。そのなかには、ひとが登るのもやっとというような岩場や、歩くにも不自由するほど柔らかな砂地などがあったけれど、OCTAはどんな路面でも抜群のトラクションを発揮し、スタックすることなく全行程を走り切ったのだ。
もっとも、これだけであれば、スタンダードなディフェンダーでも同じように走破できただろう。ただし、従来のディフェンダーではおそらく難しかっただろうと思われる走行メニューも含まれていた。実は今回の試乗コースの大半が、高速で駆け抜けるダート路で占められていたのだ。
考えうる、ありとあらゆる悪路を走破できる性能を持つディフェンダーではあるが、もともとランドローバーのモデルたちは比較的ゆっくりとした速度でオフロードを走行することを想定している。荒れた路面を素早く走り抜けようとすれば、ボディが大きくバウンスして車体を岩などに打ち付けてしまう恐れがあるからだ。
「もしも人里離れた場所でクルマにダメージを与えて走行不能に陥れば、命を落としかねない。だから、悪路では速度を落とし、慎重に走りきらなければならない」という言葉を、私はランドローバーの国際試乗会で何度となく耳にしてきた。そしてオフロードを走るときには、その掟を厳格に守り続けてきたのである。
しかし、OCTAの試乗会で硬く締まったダート路を走るときだけは話が違った。私たちを先導するインストラクターはゆったりとツーリングするのではなく、乾いた路面からもうもうと砂煙を巻き上げるくらいの猛スピードまでペースを上げて走り出したのだ。しかも、南アフリカ北部のこの地域は車載のナビゲーションシステムが対応しないので、追従するクルマたちもそのペースに合わさざるを得ず、まるで高速道路を行くかのようなスピードでOCTAを走らせることになったのである。
緊張するオフロード走行をより高速にストレスフリーに
一般的にいって、穴ぼこだらけのダートを猛スピードで駆け抜ければ、ボディは激しく揺さぶられて、ほんの10分も走ればドライバーはクタクタになってもおかしくない。しかしOCTAは違った。
バネ下がガタガタと勢いよく上下していても、その振動があまりキャビンにまで伝わってこないばかりか、ボディも比較的フラットな状態に保たれる。上半身を支える腹筋や背筋をはじめとして、肉体的な疲労度は最小限に抑えられたのだ。しかも、走行姿勢が安定しているから修正舵をあてる必要が少なく、ドライバーにとっては精神的な疲労もあまり感じなくて済む。オフロードを高速で走っても疲れにくいSUVに、私はこれまで触れたことがなかった。
それどころか荷重移動を用いたり、またはコーナー出口で強めにアクセルペダルを踏み込むなど、オーバーステアに持ち込むのも難しくはなく、それでいてスライドした状態でのコントロール性も高いので驚かされる。
こうしたアグレッシブで安定感ある走りを可能にした機能のひとつが、前述した6Dダイナミクスエアサスペンションシステムにある。ボディの前後左右にある4本のサスペンションダンパーを油圧回路で連結させて相互に制御、走行中に発生するピッチングやロールといった車体の傾きを自然とフラットに保つ機能である。このサスペンションシステムを採用したことにより、路面への追従性が高い柔らかなサスペンションセッティングでもボディを水平近くに保って走行安定性を高めつつ、ドライバーやパッセンジャーの疲労度も最小限に留めてくれるのだ。
さらに、クロスカントリー4WDでは珍しいモノコックボディやエアサスペンションを採用することで路面からの振動を遮断。また、最低地上高を標準モデルよりも28mm高めることで、高速ダート走行でも底付きしないロードクリアランスを確保したのである。
こうしたさまざまな機能のおかげで、2日間の走行を終えたときの私は、ほとんど疲労を覚えることなく、心地良い達成感だけを味わっていた。そのとき、私とOCTAの距離がぐっと縮まったことはいうまでもないだろう。
ランドローバー ディフェンダーOCTA エディション1 主要諸元
●全長×全幅×全高:4813×2064×1995mm
●ホイールベース:3023mm
●車両重量:2510kg
●エンジン:V8DOHCツインターボ
●総排気量:4395cc
●最高出力:467kW(635ps)/5855-7000rpm
●最大トルク:750Nm/1800-5855rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・90L
●WLTPモード燃費:7.2-7.7km/L
●タイヤサイズ:275/60R20
[ アルバム : ランドローバー ディフェンダーOCTA はオリジナルサイトでご覧ください ]
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