少し前の話になるが、日野自動車は2021年7月26日に小型トラック「デュトロ」に1.5トン積みディーゼル車を設定し、8月2日から販売を開始した。標準幅キャブ 木製デッキ 超低床 積載量1.5トン(5速MT車)の価格は354万3760円。
デュトロはかつての最大積載量2~3トンクラス「レンジャー2(1978年)」、「レンジャー3(1980年)」を起源(ダイハツ デルタのOEM供給車だった)とし、1999年5月に「デュトロ」と改名。車名は2トン、3トン車であることからフランス語で「2、3」を意味する「deux(ドゥ)trois(トロワ)」が語源になっている。CMでは「トントントントン、日野の2トン♪」として日野の2トン積み車であることをアピールしているので、ご存知の方も多いだろう。
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今回の改良は、従来、ラインアップの下限が2トン積みクラスまでだったデュトロに、初の1.5トン積みクラスが投入された点がニュースだ。プリクラッシュセーフティや前進誤発進抑制機能など2トンクラス以上と同等の先進安全装備を標準搭載し、コンパクトな2.8L直列4気筒ディーゼルエンジン(144馬力/30.6kgm)によって経費節減に貢献する。
CMではデジタル媒体向けに新バージョンの「恐竜兄弟編」を製作。2トン積みの“ヒノノニドン”に対して弟分の“イッテンゴドン”という設定で、新しい1.5トン積みを訴求している。
1.5トン車は、全車4ナンバー登録(乗用車の5ナンバーサイズにあたるサイズだが、車両総重量[GVW]が3.5トンを超えるので準中型自動車免許[5トン限定準中型免許でも運転できる]が必要となる)で、都市内配送・運搬を想定した取り回しのしやすさが特徴。日野がトラックメーカーとして、ドライバー不足の解消や、昨今のEコマース進展に伴うコンパクトトラックニーズに対応するために1.5トン車を設定したという。
トヨタ ダイナには、従来から1トン積み以上のいわゆる「1トン積み系」を設定してきたが、今回の改良のタイミングで日野も1.5トン積みクラス以上を兄弟車として導入することになった。このタイミングでの導入は最適であると判断したためという。ダイナには1.0~1.25トン積みのガソリン車(4ナンバーで車両総重量[GVW]3.5トン未満のため普通免許で乗れる)も設定されているが、日野にはラインアップされていない。
この理由は、CAFE(企業別平均燃費基準)規制との兼ね合いがあるためで、トヨタは環境負荷の低いモデルを自社内にラインアップしているためにGVW3.5トン未満(最大積載量1.5トン未満)のトラックも販売できる。だが、日野はCAFE規制をクリアできるGVW3.5トン以上(最大積載量1.5トン以上)の車種設定となった。
なお、今回の改良を機に、ダイナの1トン積み系の製造事業者が「トヨタ」から「日野」に変更され、既存の2トン積み系と同様に日野自動車からのOEM供給モデルという扱いとなった。車両の生産は日野自動車の羽村工場で従来からの変更はない。
ちなみに、海外市場向けには、従来の2~3トンクラスのデュトロが「HINO 300」シリーズとして展開されているが、新設された1.5トン積みクラスは「HINO 200」シリーズとして順次展開していくという。
〈文=ドライバーWeb編集部〉
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みんなのコメント
只でさえブラックとレッテルを貼られ万年人人で不足の運送業・・・
現場も知らない輩が色々決めるからおかしなことになる。
そのクラスを日野で設定する意味ある?