トヨタ「カローラ スポーツ」は、トヨタを代表するロングセラー「カローラシリーズ」のハッチバックモデルとして2018年6月26日に発売されたクルマです。カローラブランドが誕生したのは1966年からなので、50年以上もの歴史を持つクルマということになります。
カローラブランドにおいて最新モデルとなるカローラ スポーツでは、ハッチバックタイプのボディが採用されたほか、デザインを始め全体的なイメージチェンジが図られています。発売から1年が経過しましたが、ロングセラーモデルの売れ行きはどのようになっているのでしょうか。
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発売から1年が経過したトヨタ「カローラ スポーツ」 カローラ スポーツをトヨタのハッチバックとしてとらえたときに、その前身にあたるモデルは「オーリス」となります。
最終モデルとなった2代目オーリスは、2012年8月から2018年の前半まで販売されていました。登場直後は、2012年8月から9月の1か月間で約4000台を受注するなど人気を博しましたが、モデル末期となった2017年には月販500台から1000台程度まで落ち込みます。
日本自動車販売協会連合会が発表する各月の新車販売ランキングでも、40位台に位置するか、あるいは50位以下にまで落ち込んでいる状況でした。
その後、2018年6月にカローラ スポーツが登場したことで、販売状況はどのようになったのでしょうか。トヨタの担当者は次のように話します。
「カローラ スポーツは、発売日の2018年6月26日から1か月間で約9200台の受注を記録しました。また、発売後2019年5月末日までの1年間の販売台数は約2万9500台となるなど、好調な販売状況となっています」
ひと月あたりの台数にならすと約2500台という結果となることから、前身モデルのオーリスと比べ人気は高くなっているといえます。
カローラ スポーツが好調な理由について、主なポイントとしてトヨタはスポーティな外観デザインと上質感のあるインテリア、そして自転車や夜間の歩行者検知が可能な、最新の運転支援システム「トヨタ セーフティセンス」が全車標準装備されている点などを挙げています。
また、カローラ スポーツが好調な理由はほかにもいくつか存在します。
ボディ骨格をはじめとした設計面においては、「クルマ作りの構造改革」と呼ばれるTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)が採用されたことが、大きく進化したポイントです。これによって、上質な走りと乗り心地が実現されました。
走りの質感が向上したことによって、カローラ スポーツはカローラというブランドにアクティブな印象を与えることにも成功しています。
また、MTを求めるユーザーに向けて、「iMT」が搭載されるグレードも用意されたカローラ スポーツですが、MT仕様は1年間で約1140台(全体の4%)の販売を記録しているということからも、イメージチェンジの成果は着実に出ているといえます。
カローラブランドを次世代につなげていく新たな機能とは また、ひとりひとりのユーザーにあったきめ細かいサービスを届けることを目的とした、コネクティッドサービスの全面採用も特徴のひとつです。
トヨタ「カローラ スポーツ」 カローラ スポーツでは、さまざまなコネクティッドサービスを多くのユーザーが体感できるよう、車載通信機DCMが全車に標準搭載されました。
これにより、ドアの開閉やハザードランプの点灯状態などがスマートフォンで確認可能な「My TOYOTA for T-Connect」が利用できるようになっています。
販売店オプションの「T-Connectナビ」を装備すれば、LINEのトークからナビの目的地登録ができる「LINEマイカーアカウント」などを利用できるようになるなど、次世代のつながるクルマとしてさらなる進化を遂げました。
一方、近年では定番となったハイブリッドシステムを搭載した仕様が用意されている点も、カローラ スポーツの特徴といえるでしょう。
前身モデルのオーリスでは、ハイブリッド仕様は販売期間の途中から追加で発売されましたが、カローラ スポーツは発売当初からラインナップされています。
1年間の販売実績においてもハイブリッド仕様の比率は全体の74%を占めていることから、カローラ スポーツは近年のクルマに求められるツボをおさえているといえるでしょう。
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カローラ スポーツの開発を担当したチーフエンジニアの小西良樹氏は「時代とともに変化するカローラのDNAを引き継いだこのカローラ スポーツで、カローラが紡ぐ未来と歴史を感じていただければと思います」とコメントしています。
2019年秋には、カローラのセダン/ワゴンもそれぞれ新型モデルへ移行することがアナウンスされており、歴史あるカローラというブランドが次世代へ向けてどのような展開を見せるのか、注目されます。
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