マセラティは、改良新型『グラントゥーリズモ』のDNAをサーキットに持ち込む新たなレーシングプロジェクト「プロジェクトGT4」を欧州で発表した。
このプロジェクトはマセラティ・コルセが開発したもので、国際GT4カテゴリーへの参戦を目的としている。2023年からGT2ヨーロピアン・シリーズなどで活躍するマセラティ『GT2』で培った経験を活かし、2028年のサーキット復帰と勝利を目標に掲げている。
■トライデント100周年の節目に登場
プロジェクトGT4は、マセラティのトライデントロゴ誕生100周年という特別な年に発表された。モデナで開発され、改良新型グラントゥーリズモのアーキテクチャーを基盤としている。
マセラティの哲学である「レースと市販車の技術・ノウハウの継続的な交換」という原則に基づき、GT2やサーキット専用モデル「MCXtrema」とともにマセラティのレーシングビジョンを構成する一台となる。
■グラントゥーリズモから受け継いだ技術
パワートレインとボディは改良新型グラントゥーリズモから直接派生しており、市販車のアーキテクチャーがいかにサーキットへ自然に移行できるかを示すとともに、維持・管理コストの抑制にも貢献している。
エンジンはV6「ネットゥーノ」3.0リッターをフロント縦置きに搭載。フォーミュラ1由来の予燃焼室燃焼技術を採用し、一部の仕様では700CVを超える出力を発揮することが実証されている。
駆動方式は後輪駆動で、サスペンションは「グラントゥーリズモ・トロフェオ」から直接流用。調整式ショックアブソーバーとアンチロールバーを備え、高度に最適化されたアルミプラットフォームを起点に市販車比約400kgの軽量化を達成している。
レース専用部品としては、フロントスプリッター、ダウンフォースを高める空力パッケージ、フロントダイブプレーン、専用開口部付きボンネット、専用冷却システム付きブレーキ、ロールケージ、公認シートとタンク、GT4規定に準拠した18インチホイールなどが装備される。
開発にはマセラティ・コルセのノウハウに加え、マセラティのチーフテストドライバーで複数回の世界チャンピオン経験を持つアンドレア・ベルトリーニ氏の知見も活かされている。
■100周年記念の特別リバリー
初公開にあたり、特別なリバリーが施された。ルーフからリアにかけて大きなトライデントが描かれ、同色系の小さなトライデント100個があしらわれている。白いフロントフェイシアは往年の名レーシングカー「420M/58エルドラド」を想起させ、ブルーとイエローはモデナ市のカラーを表している。
GT4カテゴリーはグランツーリスモ競技の中でも最も成長が速いセグメントの一つだ。マセラティはかつてGT4ヨーロピアン・カップやGT4ヨーロピアン・シリーズで「グラントゥーリズモGT4」や『グランスポーツ』ベースの「トロフェオ・ライトGT4」で勝利を収めており、今回のプロジェクトでその実績を再び塗り重ねることを目指している。
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