2026年7月16日、約16年ぶりに全面刷新された日産のフラッグシップミニバン、新型「エルグランド」がついに発売となりました。堂々としたボディサイズと第3世代e-POWERやe-4ORCEといった最新技術によって注目を集めている新型エルグランドですが、筆者は予約注文が開始となった2026年6月25日当日に注文をし、そこから約1か月後となる7月下旬に納車されました。
筆者が選んだのはベースグレードである「X e-4ORCE」。X e-4ORCEを選んだ理由や装着したオプション、そして「付けておけばよかった」と感じている装備まで、納車直後のリアルな第一印象をお届けします。
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文:吉川賢一/写真:エムスリープロダクション
なぜ最上級「G」ではなくベース「X」なのか? 750万円の選択理由
筆者がオーダーした「X e-4ORCE」は、車両価格689万7000円(税込)です。ここにメーカーオプションの14.3インチカラーディスプレイやプロパイロット(ナビリンク機能、渋滞時ハンズオフモード、車線変更支援機能付)などが含まれるセットオプション(24万9700円・税込)と、ディーラーオプションの「フロントダークグリル」(7万8100円・税込)と「フロントプロテクター」(9万9000円・税込)を装着しました。諸費用を含めた総額は約750万円です。
ただ、上級グレードの「G e-4ORCE」(757万9000円・税込)とどちらにするかは、最後までかなり悩みました。筆者がお世話になっているディーラーの営業担当者は、7月16日の正式発表前の段階で3台(筆者のオーダー含む)もの受注を獲得していた敏腕ですが、ほかの2台のオーナーは「G」を選んだとのこと。
しかしながら、新型エルグランドの走りの核心である「第3世代e-POWER」「e-4ORCE」「インテリジェント ダイナミックサスペンション(電子制御サスペンション)」の3点は、ベースの「X」にも標準装備されています。筆者が新型エルグランドの購入を決めたのは、電動ミニバンならではの快適性とe-4ORCEがもたらす走りの進化を自ら体感・検証してみたかったから。その目的なら、「X」で十分と判断しました。
また、「X」でも14.3インチディスプレイと渋滞時ハンズオフモードを搭載するプロパイロットなどが含まれるセットオプションが選べたことも大きな決め手でした。
筆者は日産神奈川販売株式会社が2026年5月に新型エルグランドの購入希望者向けに開催した事前確認会に参加しましたが、「X」標準の12.3インチと「G」標準の14.3インチ仕様を見比べたところ、その差は数字以上。14.3インチ仕様はベゼルが細く表示領域が広いため、視認性はもちろん、コックピット全体の先進性や所有満足度も大きく高まると感じました。渋滞時ハンズオフモードも外したくなかった装備。こちらも「G」では標準装備です。
ただ、このセットオプションを付けても「G」よりも安価となることから、最終的に「X e-4ORCE」を選びました。
実車と対面! 圧倒的な存在感と18インチタイヤの絶妙な見え方
納車の日、ディーラーの車庫で実車と向き合った瞬間の第一印象は「とにかくデカい!」でした。ボディサイズは全長4995mm×全幅1895mm×全高1970mm。数値は頭に入っていたものの、とくに全幅の広さは、ボディデザインの効果もあってか数字以上にワイドに見え、堂々とした雰囲気を感じました。
選択したボディカラー「プリズムホワイト(+6万500円)」は、ライバルのアルファード/ヴェルファイアが持つ重厚感とは違い、清潔感やフレッシュさを感じさせる、明るい印象があります。話題のフロントグリルやテールランプのタイル模様デザインも、実物を見るとボディ全体に自然に馴染んでいます。前述もしたように、筆者はディーラーオプションで「フロントダークグリル」を装備しましたが、繊細な造形美をより堪能したいなら標準グリルのほうが映えるかもしれません。クリア仕上げのテールランプも派手すぎる印象はなく、大柄なボディによく似合っています。
個人的に気に入ったのが、18インチタイヤとブラックアルミホイールの組み合わせです。タイヤサイズは235/60R18。一般的に60扁平タイヤはサイドウォールの厚みが目立ちやすいものですが、新型エルグランドではブラックホイールの立体的なデザインによって、その厚みを感じさせません。標準装着タイヤのYOKOHAMA ADVAN V61も、サイドウォールに周方向のラインを入れたデザインを採用しており、ホイールとの組み合わせによって足元全体が引き締まって見えます。
60扁平タイヤは十分なエアボリュームを確保できるため、乗り心地にも有利です。新型エルグランドが目指す上質な乗り味を支える足元として、このタイヤサイズには意味があると感じました。走り出す前の段階ですが、上質な乗り味への期待が一気に高まる部分です。
豪華絢爛とは違う「未来的で落ち着いた」上質インテリア
ドアを開けて運転席に乗り込むと、すっきりとまとめられた、落ち着きのあるインテリアが広がります。2スポークステアリングやシフトスイッチが備わるダッシュボード、幅広いセンターコンソール、デュアルQiチャージャーなどを採用し、アリアや新型キックスと共通するデザインテイストを持ちながらも、横方向の広がりによって開放感はさらに高められています。豪華さを前面に押し出すのではなく、未来的で落ち着いたデザインと素材使いによって、居心地のよい空間に仕上げられています。
とくに気に入ったのがシートクッションです。腰を下ろすと柔らかく沈み込みながらも、しっかり身体を支えるコシがあります。「X」のシート地は、テーラーフィットを採用する「G」とは異なるタイプの合皮ですが、事前確認会で座り比べた限りでは、座り心地に大きな差は感じませんでした。素材や加飾こそ異なるものの、クッション性や身体を支える感覚は十分に上質で、日常使いでは高い満足感が得られそうです。
「G」専用のシートベンチレーション機能も捨てがたかったのですが、これはNissanConnectサービスの「乗る前エアコン」を活用することで、夏場の快適性は十分確保できると判断しました。助手席オットマンが「X」にも標準装備されている点も、ファミリーユースとしては評価が高いポイントです。
サンルーフを選んでもよかったかも!??
新型エルグランドの内外装や装備に関する第一印象は、期待どおり満足度の高いものでした。3列目の開放感や将来的なリセールバリューを考慮すると、ツインガラスルーフ(+15万4000円・税込)を選んでもよかったかもしれないと思っていますが、それでも、現時点では十分に満足しています。
新型エルグランドの大きな見どころである走りについても早くお伝えしたいところですが、こちらはじっくり検証したのち、次回たっぷりとお届けすることにします。
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