タナックが、ついに王座獲得 ! 本誌&本サイトでおなじみの山本佳吾カメラマンが、スペインの現地から大興奮の緊急速報! 臨場感ある写真とともにお送りするぞ。
WRC 2019 第13戦
第55回 ラリー RACC カタルニア-コスタダウラーダ 2019
日時:10月24~27日
サーフェイス:グラベル&ターマック
SS総走行距離:325.56km(SS数17)
サービスパーク:サロウ
【TMS2019現地詳報】次期型レヴォーグに搭載の新1.8Lターボはリーン燃焼。トルク重視で走りも燃費も爽快!
新王者誕生に現地もエストニアも大興奮!
スペイン・カタルニア地方で開催されたWRC 2019第13戦ラリー・エスパーニャで、TOYOTA GAZOO Racing(トヨタガズーレーシング)のオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組が総合 2位でフィニッシュ。この結果、2人のドライバーズ&コ・ドライバーズタイトルが決定! 2人にとって初めてのWRCチャンピオン獲得と同時に、エストニア人初のWRCチャンピオンが誕生した。
ここ最近は、ローブとオジェの2人のセバスチャンがチャンピオンを独占してきたWRC。久々のニューヒーローの誕生にエストニアから大挙駆けつけた応援団はもちろん、すべてのファンが最終SSパワーステージのフィニッシュと、ポディウムでも大興奮! ポディウム会場には駐車場がないので、路上駐車して会場に向かう途中でエストニア人のグループに握手攻めにあったりハグされたり、大変な騒ぎでした(笑)。
自国の選手のWRCチャンピオン誕生が悲願だったエストニア。先日来日した際に地下鉄に乗る姿が話題になった、ケルスティ・カリユライド大統領もコメントを発表するなど、早くも国をあげての祝福ムードの様子だ。ちなみに、トヨタ車でのWRCドライバーズチャンピオン獲得は、1994年にセリカGT-FOURでディディエ・オリオールが獲得して以来のこと。またトヨタは、マニュファクチャラー部門のチャンピオン連覇の可能性もまだ残しており、最終戦となるオーストラリアに命運を賭けることとなった。
一方、ドイツに続いて2度目のヤリスWRCでの参戦となった勝田貴元/ダニエル・バリット組は、デイ2でのマシントラブルが響いて総合39位で完走。しかし、WRC唯一のミックスサーフェイスで難易度の高いスペインを完走したことは、経験値を上げる意味ではとても貴重なこと。2019年11月に愛知県と岐阜県で開催されるセントラルラリーには、ヤリスWRCで参戦することが決まっているが、さらに成長した姿を日本のファンの前で披露してくれそうだ。
ラリー・エスパーニャ 2019 最終リザルト
1. T・ヌービル(ヒュンダイ) 3h07m39.6s
2. O・タナック(トヨタ) +17.2s
3. D・ソルド(ヒュンダイ) +17.6s
4. D・ソルド(ヒュンダイ) +53.9s
5. J・ラトバラ(トヨタ) +1m00.2s
6. E・エヴァンス(フォード) +1m14.2s
7. T・スニネン(フォード) +1m47.6s
8. S・オジェ(シトロエン) +4m20.5s
39. 勝田貴元(トヨタ) +55m56.8s
<文&写真=山本佳吾>
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