トヨタの新型「カローラ・クロス」に小川フミオが試乗した。カローラ・シリーズ初のSUVはいかに?
完成度の高いエクステリア
“カローラは、いつだって、あたらしい。”と、宣伝用のキャッチコピーが謳うカローラ・クロスが、2021年9月14日に発売された。
おどろいたのは、ここにきて、カローラのラインナップがいっそう多様化したことだ。しかも新登場のカローラ・クロスは、乗り心地のよさで、際立っている。
カローラ・クロスは、ステーションワゴンとSUVの中間的な、いわゆる“クロスオーバー”なるボディスタイル。ラインナップは、動力源的には2つ。1.8リッターガソリンエンジン車と、1.8リッターガソリンエンジン+モーターのハイブリッド車。前者は前輪駆動のみで、後者には「E-Four」と呼ばれる4WDの設定もある。
乗ったのは、ハイブリッドのなかでも装備が豊富な「Z」グレードで、前輪駆動版。スタイリングの印象は、合成樹脂を使った大きなフロントグリルと、車体側面のクラディング(合成樹脂のカバー)、それにことさら張り出しが強調された前後フェンダーなどが、目をひく。
ヘッドランプをフロントマスクの上のほうに置くのは、2013年の「カローラフィールダー」から採用されたもの。下3分の2ぐらいを大型グリルにするというテーマは、今回も継承されている。
カローラセダンの鼻先では、全体のイメージからみると、アグレッシブすぎるんじゃないの? と、思わないでもなかったフロントマスクが、このカローラ・クロスでは、フェンダーまわりとマッチしていて、いい調和を見せている。
乗り心地の良さにびっくり!
乗ってみておどろいたのは、乗り心地のよさだ。路面の凹凸をことごとく吸収し、速度域にかかわらず東京都内の、舗装がたいしてよくない高速道路をふくめて、すこしおおげさにいえば、空飛ぶ絨毯に乗っているようになめらかに移動していく。
似た例をさがせば、シトロエンの「C5エアクロス」が思いつく。路面状況に影響されない、いわゆる“フラットライド”とよばれる、なめらかな乗り心地。木の根が張りだしている道の上を通っても、後席乗員はそのことに気がつかないほどだ。
カローラ・クロスは、そんなC5エアクロスのようなクルマに、まっこうから勝負している。4人乗車になると乗り心地がどう変化するか? 今回の試乗では確認できていないのが申し訳ないところ。でも、ふたりで乗った印象から推察するに、家族で遠出するときにもかなりよさそう。
内装は常識的だ。外観から期待するより、ずっとおとなしい。色づかいが(ドイツ車のように)黒で統一されていたせいもあるだろうか。ただし別の見方をすると、クオリティ感を出すのがむずかしい、と、自動車界ではいわれる黒をじょうずに使っている。
ダッシュボードを例にとると、クオリティの異なる素材を組み合わせて、うまく変化をつけている。あたらしいアウディ「A3」やフォルクスワーゲン「ゴルフ」のように、造型的な冒険をすることなく、居心地のいい空間を作り上げるのに成功しているのだ。
気になる点も……
運転支援システムは豊富。カローラ・クロスの一般向けカタログでは2分の1以上が、さまざまな運転支援システムの機能の解説で埋まっているほどだ。とりわけ、ペダルを踏み間違えたときの制動機能や、夜間にも使える歩行者検知機能など、広い層にアピールする内容である。
走りはというと、市街地では、モーターのパワーが加わり、すいすいと気持ちがいい。ただし、高速での追い越し加速は、速度域が高くなると駿足とはいえなくなる。
さらにステアリング・ホイールと路面とのコンタクト感がややあいまいで、スポーティなクルマが好きなひとには、いまひとつ楽しめないかもしれない。
個人的には、あたらしいトヨタのハイブリッドのなかでは、新型「アクア」のほうが運転を楽しめた。でも、むりやりおなじ土俵にあげて評価する意味はないのかもしれない。
価格は、ガソリンエンジン(前輪駆動)車が199万9000円から。ハイブリッド車では、前輪駆動が259万円からで、4WDが279万9000円からとなる。
今回乗った最上グレードである「Z」の前輪駆動車は、18インチタイヤ(ミシュラン)、ハンズフリーテールゲート、レザーとファブリックを組み合わせたスポーツシートを装着して299万円だ。
文・小川フミオ 写真・小塚大樹
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みんなのコメント
トヲタファン☆大☆歓☆喜☆
おっ、いいですねぇ~‼️
とにかく、フロントデザインがオラオラオーラオーラオーーラオーーーラしてて、カッコいい。
車幅1825mmは狭小遊歩道だらけの日本にもちょうどいい。
休みなく練習しているラクロス部が遠征用に買うべき。
カロー ラクロス 😏