スズキが開発主導 アーバンクルーザーの兄弟
英国を始めとする欧州各国では、エンジン車に対し厳しい規制がかけられ始めている。この影響を強く受けたメーカーの1つが、スズキ。燃費の良いコンパクトカーを得意としてきたが、複数モデルの販売終了へ追い込まれてしまった。
【画像】スズキ初の量産EV eビターラ サイズの近いモデルは? 兄弟のアーバンクルーザーも 全232枚
果たして、3t近い重さの電動SUVより、小さく軽いエンジン車は環境負荷が高いのだろうか? それでも、2025年を生きる大手として、バッテリーEVがないのは相応しくない。満を持して登場したのが、トヨタ・アーバンクルーザーの兄弟、eビターラだ。
AUTOCARの読者ならご存知の通り、現在のスズキはトヨタと技術共有する仲にある。欧州市場には、カローラのスズキ版となるスウェイスや、RAV4がベースのアクロスなどが提供されてきた。しかし今回は、開発を主導する立場にあったという。
同社初の量産EVとして、完成までに充分な時間が割かれたが、アーキテクチャは従来のエンジンモデルの改良版を採用している。見た目は、まったく異なるけれど。
凛々しいボディ 2モーターの四輪駆動も
全長は4275mmで、全幅が1800mm、全高は1635mm。プジョーE-2008やボルボEX30などと、長さや幅は近い。フォルムは直線的で、大径ホイールと相まって、見た目は凛々しい。ジムニーのように、もっとデザインに特徴があっても良さそうだが。
電動パワートレインは、ベーシックな内容。駆動用バッテリーはLFPセルで、フロア部分に敷かれる。49kWhの容量には144psの駆動用モーター、61kWhの容量には174psのユニットが組まれ、どちらも前輪駆動だ。
ツインモーターの四輪駆動も選べる。61kWh+174psの構成に、リア側へ64psのユニットが追加され、システム総合で183psがうたわれる。このクラスの電動SUVで、四輪駆動が用意されるのは珍しく、スズキらしい。
カタログ上の航続距離は、49kWhの前輪駆動で344km。売れ筋になるであろう61kWh版では、428kmが主張される。
理想的な運転姿勢 荷室狭めでも小物入れ充実
インテリアは魅力的。上級グレードを選ぶと、ボディ色によっては鮮やかな差し色が与えられ華やか。主に触れる部分は、柔らかく仕上げられている。とはいえ、グロスブラック・パネルの面積も広く、価格以上の高級さを感じるほどではない。
フロントシートは若干小ぶりながら、調整域が大きく、理想的なドライビングポジションを選べる。座り心地も素晴らしい。前席側のドアポケットは大きく、カップホルダーは2本ぶんあり、センターコンソール下にも収納があるなど、使い勝手も良い。
後席側の空間は、同クラスの平均より狭め。全長が約100mm短い、フォード・プーマ E−ジェンと肩を並べる。リアシートはベンチタイプで、前席より座り心地は劣るが、リクライニング可能。スライドでき、一番後ろへ寄せれば大人でも脚を楽にできるはず。
荷室は、リアシートを後ろへ寄せた状態で244L。前側へスライドすれば310Lへ広がるものの、ルノー4 E-テックの使い勝手には届いていない。
妙に反応が遅いタッチモニター
弱みといえそうなのが、インフォテインメント・システム。タッチモニターのサイズは充分大きく、グラフィックは美しくメニュー構成は論理的ながら、反応が妙に遅い。メニュー項目には、表示が小さすぎるものもある。
エアコンの一部の機能や、運転支援システムのオン/オフなどは、タッチモニター上での操作が必要。シートヒーターも備わるが、温度調整に5回もタップすることになる。ハードスイッチの数も大幅に減らされ、設定を終えるまでに時間を要してしまう。
ただし、アップル・カープレイとアンドロイド・オートには、無線で対応。使い慣れたスマートフォンの機能を利用でき、ワイヤレス充電パッドも備わる。
気になる走りの印象とスペックは、スズキeビターラ 61kWh(2)にて。
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