今季開幕から苦しんできたポーパシングをようやく乗り越え、マシンのポテンシャルを引き出し始めている感のあるメルセデス。次戦イギリスGPでは、アップデートを導入しパフォーマンスを引き上げようとしている。
カナダGPの結果から、空力由来のポーパシングを克服できたと考えているメルセデスだが、全ての問題が解決できたわけではない。足回りが硬く、路面のバンプや縁石に対応しきれていないのだ。そのため、路面に激しく底づきするボトミングといった弊害も起きている。
■メルセデス、ポーパシング問題に”ようやく”ピリオド。「解決完了」を報告……残る問題はバウンシング
イギリスGPの舞台であるシルバーストンのスムーズな路面は、チームにとって特に好都合だが、テクニカルディレクターのマイク・エリオットは慎重な姿勢を崩しておらず、すぐにでもレッドブルやフェラーリに対抗できるようになるとは考えていないとコメントしている。
カナダGP後、メルセデスは恒例となっているビデオ分析を公開。エリオットはチームのイギリスGPへの期待について次のように語った。
「ひとつだけ確かなことは、僕たちはできる限りハードにプッシュするということだ」
「シルバーストーンには新しい部品を持ち込む予定だし、マシンを前進させ、今のマシンやパッケージ、それにこれから追加する新しい部品でペースを上げようと思っているんだ」
「でも、同時に自分たちについて正直に言えば、今のところフェラーリやレッドブルのトップランナーには少し及ばない。普通のレースでは厳しいと思う」
メルセデスはスペインGPで導入した変更により、ポーパシングの問題を解決するための突破口を開いた。
しかし、マシンから最高のパフォーマンスを引き出すためには、非常に低い車高で走る必要があることが分かっており、バンピーなサーキットではボトミングなどの厄介な問題が生じることが判明している。
そういう面でシルバーストンは最近のレースよりも良い状況になるはずだが、メルセデスは勢力図が劇的に変わるとは考えていないようだ。
「バルセロナがそうだったように、シルバーストンは我々に合うサーキットになると思うが、ちょっとだけ難しいかもしれないね」とエリオットは付け加えた。
「何が起ころうとも、我々は全力でプッシュする。ドライバーも全力でプッシュする。なぜなら、我々は勝てるチームに戻りたいからだ」
「チームのために勝ちたいし、ファンの皆さんのためにも絶対に勝ちたい。だから何が起こるか見てみよう」
メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、イギリスGPの展望についてエリオットと同じ見解を示し、チームが望む状態に戻るまでには多くの仕事が残っていると述べた。
「シルバーストンは過去3回のサーキットと比べると(路面が)スムーズだが、バルセロナではないんだ」
「自分たちの期待に応えるため、ただひたすら努力するのみだ。データを分析して、シルバーストンだけでなく、今後につながる賢明な解決策を考えなければならない」
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