はじめに
BMW X1は、コンパクトプレミアムクロスオーバーなるセグメントを手探りで切り拓いてきたが、その誕生時からは大幅な進歩を遂げた。
初代X1のデビューは2009年。それほど古い話ではないが、当時はBMWのみならずメーカー全般が、この手のクルマのユーザー像を明確にしようと模索していた。
ベースとなったのは3シリーズで、エンジン縦置き後輪駆動が基本レイアウト。上級仕様には直6+4WDが用意され、北米向けには300ps級の3.0Lターボも設定された。キャビンは窮屈で、質感はBMWの水準に達していない感もあったが、それでも当然と言うべきか、運動性はBMWの伝統に沿ったものだった。
2代目では、BMWの合理的な判断が下された。ミニと共用する前輪駆動プラットフォームをベースとすることで、室内スペースはかなり広くなった。この方針転換、純粋主義的なBMWファンを激怒させたが、ビジネス面から見れば成功といえる。メルセデス・ベントやアウディ、ボルボやランドローバーが送り出した競合モデルを余裕でしのぐ売れ行きを見せたのだから。
そして今回、U11こと3代目X1の登場となった。成功した先代の路線を踏襲し、革新的な変更は避けた印象だ。まずはガソリンとディーゼルのエンジン車が販売されるが、PHEVもさほど長くは待たされないだろう。さらには、iX1ことバッテリーEV仕様も用意される。
今回テストするのは、まずショールームに並ぶ2.0Lガソリンのマイルドハイブリッドモデルだ。
意匠と技術 ★★★★★★★☆☆☆
新型X1のルックスは、BMWの新たなデザイン言語を完璧に取り入れている。押し出し感の強いフロント周りには、大きなグリルと小さなライトが据え付けられ、ドアハンドルはフラッシュサーフェス化され、テールライトはスリムになった。
ベースモデルはクローム加飾が増え、プラスティックのホイールアーチと小径のホイールを装着する。いっぽうMスポーツとMスポーツ・プロは、グリルとドアトリムがブラックアウトされ、よりアグレッシブなバンパーと20インチホイールを装着する。
なお、兄弟分のX2は、現行モデルはSUVというよりハッチバック色が濃いが、次期モデルはスロープしたルーフを持つX1といった趣に生まれ変わる見込みだ。
機械面では、先代のプラットフォームの進化版を採用。エンジン横置きBMWとミニの全モデルで共用するものだが、最新バージョンはガソリンとディーゼルのエンジンだけでなく、バッテリーEVへの対応を図るべく手直しされている。
とはいえ、EVモデルのiX1が積むバッテリーは64.7kWhと控えめで、WLTPモードの航続距離は438km。急速充電は130kWに対応するが、これもクラストップにはやや及ばない。
内燃エンジンのラインナップはおなじみの内容で、機種展開の縮小と単純化を図るメーカーも多い中、BMWはそうした動きを見せていない。3気筒と4気筒を幅広く揃え、ガソリンとディーゼルを選択できる。
より高出力の23iと23dには、四輪駆動と48Vマイルドハイブリッドを標準装備。19ps/5.7kg-mのモーターをギアボックスに内蔵し、加速時にエンジンをアシストする。EV走行には対応しないが、それを除けばマイルドというよりフルハイブリッドに近い。スタート/ストップをスムースにしたり、エンジン停止時に補機類を動かしたりする以上の仕事をしてくれる。
どのエンジンを選んでも、トランスミッションはDCT。エンジン車は7速、ハイブリッド車は6速となる。
ハイブリッド車は、1.5L直3ガソリンをフロント、電気モーターをリアに積み、フロア下の駆動用バッテリーは実用容量14.2kWh。25eはエンジンが108ps、モーターが136psで。30eは176ps/150psとなる。
内装 ★★★★★★★★☆☆
見込み客の多くが、シートに座っただけで新型X1に納得するかもしれない。ボルボXC40やアルファロメオ・トナーレあたりから乗り換えると、この上級スペックのテスト車はマテリアルだけでなく、スペースや実用性でも圧倒されるはずだ。
先代モデルから乗り換えたのなら、驚くほど広いわけではないかもしれない。というのも、これはBMWのなかでも、広さや収納力で選ばれるクルマだからだ。
クラストップレベルの荷室容量と後席レッグルームをはじめ、300ポンド(約4.8万円)のオプションながら後席スライドも装備できる。また、荷室内のさまざまな小物置き場やフック、収納スペース十分なフローティングセンターコンソールまで備えている。
前席は、先進的で宇宙船を思わせるフライトデッキのような雰囲気。これはソリッドなフィーリングのアルミ構造体やメカニカルなフィーリングのドアハンドル、あってほしいところにあるソフトなマテリアル、そしてみごとに加工された金属のスピーカーグリルのなせる業だ。
しかしながら、走り出すと状況はバラバラになってしまう。もちろんそれは、文字通りではない。製造クオリティはじつにソリッドだし、BMWの使い勝手は模範的だ。しかし、この最新世代のユーザーインターフェイスは大きく後退した。BMWは、フォルクスワーゲンが撤退を明言しているのと同じ落とし穴にハマったようだ。
空調関係はすべてディスプレイへ統合された。とはいえ、その配置が乱雑でなければ、たいした問題にはならなかったはずだ。たとえば、シートヒーターを全開にしてからナビ画面へ戻るには、エアコンのアイコンに続いて、+ボタンを5回もタップし、それからナビボタンをタップしなくてはならない。おまけに、シートヒーターが低めに設定されていると、ディスプレイはそれを示してくれない。
メーターパネルは全車デジタルだが、これも見栄え重視の犠牲といえる。ビジュアルはすばらしく、解像度もきわめてシャープだ。だが、どの表示もとくにクリアではなく、画面の多くの部分が使われず無駄になっている。マップと平均燃費を同時に表示しようとしても、余地はあるのにそういうモードが用意されていない。
走り ★★★★★★☆☆☆☆
最新世代のモデルで、BMWは23iの名を復活させた。もはや驚くことではないが、直6エンジンを指すものではない。X1のガソリンエンジン車最強パワートレインは、2.0L直4ターボで、マイルドハイブリッド化されている。218ps/36.8kg-mを発生し、7速DCTとクラッチ式4WDシステムが組み合わされる。コンパクトなファミリーカー向けSUVとしては、有り余るスペックだ。
テストコースでは、0-97km/hが6.4秒、0-161km/hが17.2秒。4速での48-113km/hは9.2秒と、この手のクルマとしては十分以上に速い。しかし、感覚的にはそう感じられない。原因は、まずエンジンそのものにある。中速トルクが軽く、かなり回さないとおいしいところを使えないのだ。
これがポルシェ911GT3であれば、高回転型エンジンも楽しいが、ファミリーカーのクロスオーバーだとそういうわけにはいかない。また、とりわけ音が楽しいエンジンでもなく、いかにも無理矢理パワーを上げた4気筒といったノイズがやかましい。合成音を発生するアイコニックサウンドをオンにすると不快さは軽減されるが、単純に音量が増してしまうことにもなる。
しかし、それ以上によろしくないのがギアボックスだ。この手のクルマは、誰もがMTで乗れたらいいのにと思うような類のものではない。しかしながら、先代に積まれたスムースな8速トルクコンバーターATが、7速DCTに置き換えられたのは悔やまれる。われわれとしては、BMWのミステイクだと言いたい。
低速での取り回し時には変速をためらう上にショックが大きく、方向転換のたびに完全制止が必要になる。クラッチがどこで繋がるか確信することはできず、タイトな駐車スペースでは緊張を強いられる。上り坂では、それがとくに顕著だ。
走行中も繊細さが足りず、エンジンをギクシャクさせる。レッドゾーンまで回してしまいがちだが、期待するような回し方をしてくれることは決してない。Pレンジはなく、その代わりにパーキングブレーキのスイッチを使うことになるので、当然ながら望まなくてもブレーキがかかってしまう。
そのため、Nレンジのまま、もしくはサイドブレーキをかけずにエンジンを切ることはできない。万一バッテリーが上がってしまった際などには、フラストレーションを感じることになりそうだ。
マニュアルモードでのパドル操作に対する反応は上々だが、それを使うユーザーはさほど多くないのではないかと思われる。X1のPHEVはまだ試乗していないが、メカニズムを共有する2シリーズ・アクティブツアラーでは、強力な電力アシストがギアボックスの落ち度を補っていた。
遠からず25eや30eが追加される見込みだが、燃料タンクのある安心感を求めるユーザーにはおすすめしたい。EVのiX1は、プリプロダクションモデルをドイツで試乗した限りでは好印象だった。X1のラインナップで、ベストモデルになる可能性は十分にある。
ブレーキはすばらしい。バイワイヤシステムながら、効き具合の高まり方は良好。湿った路面では、113km/hから61.0mで完全停止したが、これは同じようなコンディションでテストした、よりスポーティだが重いスコダ・コディアックvRSに近い結果だった。
使い勝手 ★★★★★★☆☆☆☆
インフォテインメント
BMWのiドライブと、他社のインフォテインメントシステムとを比較するのは、ほぼ無駄な話だ。それほど完璧で使いやすいからだ。いや、そうだったというべきか。
最新バージョンのソフトウェアに施された改修は、メニューに混乱をもたらしたのみだ。また、X1のような安価なモデルからは、特徴的なダイヤル式コントローラーが消えてしまったのも一因だ。
BMWの新たなグラフィックはキレがありモダンで、ディスプレイの反応はいい。ハーマンカードンのオーディオは音がよく、ナビは渋滞回避でグーグルマップを凌ぐこともしばしばだ。
しかしながら、ソフトウェアの変更は、メニューを追うために路上から視線を外す時間を長くした。また、エンドレスかというほど長いアプリのリストをスワイプしなくてはならなくなった。
たとえば、3つの異なるセッティングアプリがあるが、われわれの必要とするセッティングが、それを望むところにあることは決してない。BMWは音声操作を推奨するかもしれないが、ナビゲーションの目的地入力は聞き違えることも少なくない。
しかも、見つけにくいセッティング画面へ切り替えようとして呼びかけても、その答えは簡単。「できません」というのみだ。
燈火類
標準仕様のLEDヘッドライトは、テクノロジーパックの追加でアダプティブ仕様にアップグレードできる。オプション価格は1600ポンド(約26万円)だが、Mスポーツ系では標準装備だ。ライトはパワフルで、対向車に反応しての減光機能はかなりいい。
ステアリングとペダル
ペダル配置は普通で、ステアリングコラムのテレスコピック量は十分にある。Mスポーツのリムは相変わらず太く、握り心地は柔らかい。それはハンドリングのシャープさにも、長距離走行時の快適性にも、寄与するものではない。
操舵/安定性 ★★★★★★★☆☆☆
もしBMWが、満足いくエンジンとギアボックスを開発できなかったとしたら、期待したくなるのはシャシーエンジニアの仕事ぶりだろう。X1は後輪駆動ベースではないが、そのことは優れたハンドリングを生み出す上で障壁になるとは限らない。
テスト車はMスポーツ仕様で、大径ホイールとローダウンサスペンションを装着している。ダンパーはアダプティブMスポーツ、タイヤ径は20インチだ。足は硬いが、大きいバンプなどを乗り越える際にもボディを大きく傾けることなく、フラットな姿勢を保つ。
コンチネンタル・エココンタクトの最新バージョンはそこそこのグリップを生むが、日常的な速度域ではステアリングの初期レスポンスにそれが感じられない。さらに切り込んで攻めていくと、みごとなターンインをする。ステアリングの重さはきわめてわずかながらも増し、現状をリアルタイムで伝えてくれる。
コーナー脱出でハードにパワーオンすると、アンダーステアを消すのに十分な駆動力が後輪へ送られるのが感じられる。同時に、コーナリング中にスロットルを抜くと、きれいなタックインを起こすことができる。
どれも満足できるが、ファミリー向けクロスオーバーで走りの楽しさやクルマとの一体感を感じるために、気合の入ったドライビングが必要だというのはおかしな話にも思える。もっと普通の速度域で、操縦系を介したインフォメーションをしっかり伝えてほしいところだ。
結局、本領を発揮したのは峠道風のテストコースだった。スタビリティコントロールは全体的におだやかな効きで、介入もでしゃばりな感じはしない。完全オフにはできないが、スポーティな走行モードにすると、遊べる側面を見せてくれる。ステアリングもまた、生き生きとしてくる。
とはいえ、全般的にみると、本格的に走りを楽しむレベルに持ち込むには、かなりハードなドライビングが必要とされる。そうしたチューニングは、スポーツカーならともかく、ファミリーカー想定のクロスオーバーSUVには似つかわしくない。
快適性/静粛性 ★★★★★★★☆☆☆
20インチホイールを履くMスポーツと聞けば気おくれしそうだが、アダプティブダンパーと非ランフラットタイヤのおかげで、乗り心地はそこまで悪くない。それでも、許容範囲内ながらせわしないほうに入るし、日常使いするなら標準サスペンションと小径タイヤの組み合わせが安全牌であるに違いない。
コンフォートモードを選んでも、ダンピングはなかなか硬い。とはいえ、ホイールサイズから想像するほどひどいショックが来るわけではない。それでも、いいダンパーはもっと多くの仕事をしてくれる。
英国仕様は全車スポーツシートが装備されるが、サポート性は高く、調整箇所も多い。しかしながら、BMWはランバーサポートをオプションにしがちで、X1では単品で225ポンド(約3.6万円)。1050ポンド(約16.9万円)のコンフォートパックにも含まれる。
静粛性は、このクラスでは高いほうだ。113km/h巡航時の67dBAという騒音は、ボルボXC40やDS7クロスバックより1dBA静かで、高速道路をおだやかに走れるといえる。もっとも、この比較対象2台は、計測後にマイナーチェンジしているので、改善されているかもしれないが。
購入と維持 ★★★★★★☆☆☆☆
英国で販売されるX1の最廉価版は前輪駆動のsドライブとなる20i、そのスポーツ仕様で、価格は3万3775ポンド(約544万円)。4気筒・四輪駆動のxドライブ23iとするなら最低でも3万8720ポンド(約623万円)のxライングレード、Mスポーツにアップグレードすると4万1470ポンド(約668万円)に上がる。テスト車は、それに1万ポンド(約161万円)ほどのオプションが乗っている。
X1のベース価格は、ライバルと比べてかなり魅力的だが、テスト車をみればわかるように、オプションを加えていくと大きく価格が上がる。また、23iと直接比較できるパワートレインを積む競合車は見当たらない。
そこで、20iに豊富なオプションを追加した4万6820ポンド(約754万円)を基準とすると、同等のメルセデスGLA200やアウディQ3 35 TFSIより高価で、ボルボXC40 B3と同等。また、アルファロメオ・トナーレよりは安価だ。しかしローンを組むと、BMWの低めに設定されている金利が有利にはたらく。
テスト時の平均燃費は12.8km/Lと、四輪駆動でこのレベルのパフォーマンスを持つガソリンSUVとしては悪くない。BMWはPHEV以外に容量拡大版の燃料タンクを用意しており、たった50ポンド(約8000円)で45Lから54Lへ増量できる。航続距離はEV並みの509kmから、692kmへ延びる。
プレミアムカーメーカーらしく、保証は3年間。ただし、距離は無制限だ。
スペック
レイアウト
X1は、BMWの前輪駆動プラットフォームの最新版であるFAARアーキテクチャー。これは、2シリーズ・アクティブツアラーと共通だ。EV用バッテリーの搭載も想定されており、iX1では構造部分の一部として組み込まれている。
PHEVモデルも駆動用バッテリーを床下に積み、モーターで後輪を駆動する四輪駆動となる。今回のマイルドハイブリッド版は、プロペラシャフトを用いる4WD。前後重量配分は実測59:41だった。
エンジン
駆動方式:フロント横置き四輪駆動
形式:直列4気筒1998ccターボ、ガソリン
ブロック・ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ82.0×94.6mm
圧縮比:11.0:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:204ps/5000~6500rpm
最大トルク:32.6kg-m/1500~4000rpm
エンジン許容回転数:6500rpm
ハイブリッドアシスト:電気モーター
モーター最高出力:19ps
モーター最大トルク:5.7kg-m
システム総合出力:218ps/-rpm
システム総合トルク:36.8kg-m/-rpm
馬力荷重比:132ps/t
トルク荷重比:19.8kg-m/t
エンジン比出力:102ps/L
ボディ/シャシー
全長:4500mm
ホイールベース:2692mm
オーバーハング(前):875mm
オーバーハング(後):933mm
全幅(ミラー含む):2105mm
全幅(両ドア開き):3520mm
全高:1642mm
全高(テールゲート開き):2020mm
足元長さ(前席):最大1120mm
足元長さ(後席):750mm
座面~天井(前席):最大1065mm
座面~天井(後席):950mm
積載容量:500~1545L
構造:スティールモノコック
車両重量:1655kg(公称値)/1800kg(実測値)
抗力係数:0.27
ホイール前・後:8.0Jx20
タイヤ前・後:245/40 R20 99Y XL
コンチネンタル・エココンタクト6Q★MO
スペアタイヤ:なし(パンク修理キット)
変速機
形式:7速DCT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:5.95/7.9
2速:3.59/13.4
3速:2.16/21.4
4速:1.51/30.7
5速:1.17/39.6
6速:0.93/49.9
7速:0.76/61.5
最終減速比:2.86:1
燃料消費率
AUTOCAR実測値:消費率
総平均:12.8km/L
ツーリング:16.1km/L
動力性能計測時:7.1km/L
メーカー公表値:消費率
低速(市街地):10.5km/L
中速(郊外):14.9km/L
高速(高速道路):17.2km/L
超高速:14.5km/L
混合:14.7km/L
燃料タンク容量54L
現実的な航続距離:692km
CO2排出量:154g/km
サスペンション
前:マクファーソンストラット/コイルスプリング、スタビライザー
後:3リンク/コイルスプリング、スタビライザー
ステアリング
形式:電動機械式、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.5回転
最小回転直径:12.4m
ブレーキ
前:-mm通気冷却式ディスク
後:-mm通気冷却式ディスク
制御装置:ABS
ハンドブレーキ:電動、センターコンソールにスイッチ設置
静粛性
アイドリング:41dBA
全開時(4速):76dBA
48km/h走行時:59dBA
80km/h走行時:66dBA
113km/h走行時:67dBA
安全装備
ABS/ESP/LKA/AEB/レーン追従機能/死角モニター
Euro N CAP:5つ星
乗員保護性能:成人86%/子供89%
歩行者保護性能:76%
安全補助装置性能:92%
発進加速
テスト条件:湿潤路面/気温7℃
0-30マイル/時(48km/h):2.3秒
0-40(64):3.3秒
0-50(80):4.7秒
0-60(97):6.4秒
0-70(113):8.3秒
0-80(129):10.7秒
0-90(145):13.6秒
0-100(161):17.2秒
0-110(177):21.8秒
0-120(193):28.7秒
0-402m発進加速:14.9秒(到達速度:151.0km/h)
0-1000m発進加速:27.3秒(到達速度:190.1km/h)
ライバルの発進加速ライバルの発進加速
スコダ・コディアックvRS TSI(2018年)
テスト条件:湿潤路面/気温12℃
0-30マイル/時(48km/h):2.1秒
0-40(64):3.1秒
0-50(80):4.4秒
0-60(97):5.9秒
0-70(113):7.7秒
0-80(129):10.0秒
0-90(145):12.6秒
0-100(161):15.8秒
0-110(177):19.9秒
0-120(193):25.0秒
0-402m発進加速:14.5秒(到達速度:154.8km/h)
0-1000m発進加速:26.6秒(到達速度:197.0km/h)
中間加速
20-40mph(32-64km/h):2.2秒(2速)/3.4秒(3速)
30-50(48-80):2.5秒(2速)/3.1秒(3速)/4.4秒(4速)
40-60(64-97):3.2秒(3速)/4.5秒(4速)/6.0秒(5速)/8.4秒(6速)
50-70(80-113):3.6秒(3速)/4.7秒(4速)/6.3秒(5速)/8.3秒(6速)/11.9秒(7速)
60-80(97-129):4.3秒(3速)/5.0秒(4速)/6.6秒(5速)/9.2秒(6速)/12.0秒(7速)
70-90(113-145):5.6秒(4速)/7.3秒(5速)/10.9秒(6速)/14.5秒(7速)
80-100(129-161):6.6秒(4速)/8.4秒(5速)/13.8秒(6速)
90-110(145-177):8.3秒(4速)/10.1秒(5速)
制動距離
テスト条件:湿潤路面/気温7℃
30-0マイル/時(48km/h):11.8m
50-0マイル/時(64km/h):32.1m
70-0マイル/時(80km/h):61.0m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:3.70秒
ライバルの制動距離スコダ・コディアックvRS TSI(2018年)
テスト条件:湿潤路面/気温12℃
30-0マイル/時(48km/h):11.2m
50-0マイル/時(64km/h):30.3m
70-0マイル/時(80km/h):59.2m
各ギアの最高速
1速:51.5km/h(6500rpm)
2速:86.9km/h(6500rpm)
3速:140.0km/h(6500rpm)
4速:199.6km/h(6500rpm)
5速:225.3km/h(5688rpm)
6速:225.3km/h(4523rpm)
7速(公称値):225.3km/h(3665rpm)
7速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):1830rpm/2090rpm
結論 ★★★★★★★☆☆☆
ドライバーズカーと実用車の用件は相反しがちなのだが、BMWは1台で両立することが多い。ところが、新型X1はそうではなかった。
実用車としては、驚くほどうまくできている。荷室や後席レッグルームの広さはクラストップレベルで、小物入れは豊富に用意され、インテリアの質感はファミリーカーのレベルを優に超えている。しかし、シートの快適さやナビゲーションの性能には不満が残り、それ以外の部分は平均止まりだ。
乗り心地は全体的に落ち着きがなく、ほとんどの環境下では、シャシーがそれを挽回することができなかった。ギアボックスはなめらかさに欠け、エンジンパフォーマンスを活かしきれない。インフォテインメントや運転支援機能も、フラストレーションを感じるものだった。
広くて高級感のあるクロスオーバーであれば、それ以外の部分の詰めが甘くても納得するユーザーは少なくないかもしれない。しかし、BMWはそれでいいのか。自社の立ち位置やユーザーの要求を見直したほうがよさそうだ。
担当テスターのアドバイス
イリヤ・バプラートフォルクスワーゲンのエアコンパネルは批判されているが、少なくとも指2本でタップすればシートヒーターのスイッチを入れることができる。それがX1では、タッチパネル上で引っ張らなければいけない。
マット・ソーンダースマイルドハイブリッドのX1は、スタート/ストップシステムをオフにできない。ガソリン車は、インフォテインメント画面からオン/オフの選択ができる。システムの作動ぶりは上々だが、それでもオフにしたくなるときがある。この手の機能のハードスイッチは、オミットしないほうがよかったと思う。
オプション追加のアドバイス
PHEVのMスポーツを選び、ハードなサスペンションと大径ホイールを装着したい。それでも、いくつかのパッケージオプションを追加する必要があることは覚えておいてほしい。
改善してほしいポイント
・ユーザーインターフェイスはもっとシンプルに。インフォテインメントもエアコンも、運転支援機能も操作がややこしい。
・トランスミッションはDCTでなく、トルクコンバーターATに戻してほしい。
・公道での速度域におけるステアリングフィールを改善してもらいたい。
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