■往年のF3000マシンが集結!
・今回の鈴鹿2&4では、全日本F3000選手権時代の往年のマシン4台が展示された。その内訳は、1988年にロス・チーバーがドライブしたワコールカラーのマーチ88B、1990年に岡田秀樹がドライブしたレイトンハウスカラーのマーチ90B、片山右京が1990年~1991年にかけてドライブしたCABINカラーのローラT90-50、そして1993年にハインツ-ハラルド・フレンツェンがドライブしたカワイスチールカラーのローラT93-50の計4台。メカニカルな問題などもあり、当日デモランを実施したのはマーチ88Bの1台のみとなったが、懐かしのサウンドにファンは酔いしれた。
■まともに走れない……一部ドライバー襲った突然のグリップダウン。あの時何が起きていた?|スーパーフォーミュラ第3戦
■『SFgo』、追加サポーター募集へ
・スーパーフォーミュラが将来的な正式導入に向け、300名の“開発サポーター”に限定公開しているデジタルプラットフォーム『SFgo』。その開発進捗の報告も、このレースウィークで行なわれた。開発サポーターからは充実のフィードバックが得られているようで、JRPの上野禎久社長曰く「アンケートを募集したら、1時間で3分の1が回答してくれまして、全体の7割近い方が詳細なリポートを下さいました。日本のモータースポーツファンは素晴らしいですね」とのこと。また、前回の募集で当選漏れした者を中心とした追加募集も行なわれることが明らかにされた。
■タイヤが鍵となった決勝レース
・ウエットコンディションとなった今回のレースは、各車タイヤの使い方に気を遣うレースとなった。中には急激なグリップダウンに苦しめられたドライバーもいたが、横浜ゴムの金子武士氏は「レース中の雨量の読みと合わせて、タイヤを如何にレース終盤まで性能を持続させるようなセッティングができたか、またレース中のドライバーの状況判断がレース中盤から特に終盤でのレースラップを左右したように見受けられました」との見解を述べている。
■宮田莉朋、無線トラブルに泣く
・予選で4番手に入りながらも、決勝は18位に終わってしまった宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)。レース中は無線が壊れていたようで、ペースに苦しむ中でそれをチームに伝えることもできず、ピットインするべきかの判断を仰ぐこともできなかった。結局サインボードの指示でピットに入るも、その後のペースも上がらず。彼は「そもそもレースに参加できていなかった」と振り返り、悔しさをにじませていた。
■サッシャ、表彰台届かずも好調ぶりキープ
・3番グリッドからスタートしたサッシャ・フェネストラズ (KONDO RACING)は4位。彼はこの順位が精一杯だったと考えている。「小林(可夢偉/KCMG)が弾丸のように迫っていたから抑えるのが大変だった。表彰台を逃したのは残念だけど、チャンピオンシップという面ではポイントを稼げて良かった」と話した。ちなみに彼は現在ランキング4番手につけている。
■KCMG、久々のダブル入賞
・KCMGは小林可夢偉が5位、国本雄資が6位で、チームとしては2年ぶりのダブル入賞となった。小林は「チームとしてどんなコンディションでも速かったのでポジティブに受け止めたい」とした一方で、「僕たちはただポイントを獲るのではなく、勝つためにここに来ているので、もっと改善しないといけない」と気を引き締めていた。
■連覇狙う野尻を止められるか?
・平川亮(carenex TEAM IMPUL)は予選12番手から追い上げ7位に入り、ランキング2番手をキープ。決勝日午前のフリー走行では絶好調だったが、決勝直前のウォームアップでは一転して履いたタイヤにグリップを感じられなかったという。「野尻(智紀/TEAM MUGEN)さんが勝たなくて助かった」と語る平川。ポイントリーダーの野尻との点差は16だが、「僕も何かを見つけてそれがハマれば野尻選手のような走りができると思います」と語った。
■佐藤蓮、再び世界へ羽ばたけるか
・今季からレッドブルジュニアの一員となった佐藤蓮(TEAM GOH)は、自身の英語力向上に向けて担当エンジニアのライアン・ディングルがサポートしてくれると語る。「僕は2020年にフランスF4を走ったので英語を使って仕事をした経験はありますが、まだ完璧ではありません。そんな中で、日本人以外の方からの視点があるのはありがたいことだと思います」と彼は話した。
・そんな佐藤は予選で苦しみ15番手スタートとなるも、10位まで追い上げポイントを獲得した。「レース序盤は前が全く見えず、コースに留まることを念頭に置いていました。とは言えフロントタイヤが消耗することは分かっていたので、なるべく舵角を入れずにスライドコントロールするなど、タイヤマネジメントをしていました。その結果、後半にペースを上げてオーバーテイクができました」と振り返った佐藤。戦略通りにクレバーなレース運びができたようだ。
■まさかの選手権最下位。福住仁嶺に笑顔なし
・昨年2勝を挙げ、シリーズ2位となった福住仁嶺。今季は新天地ThreeBond Drago CORSEで戦っているが、3戦を終えて無得点、ランキングは最下位に沈んでいる。レース後もいつも以上に暗い表情が目立った。「少しのところをアジャストするというより、大幅に変えてきっかけを見つける必要があります。なかなか厳しい状況ですが、チャレンジはしていかないといけないと思います」とそれでも前を向く福住。残るレースで輝きを放てるか。
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