こんなのロードスターじゃない?
電気自動車に改造された初代NAか、オプション満載の4代目NDか。実は、どちらも約3万5000ポンド(約682万円)で英国なら検討できる。前者には、ベース車両も必要ではあるけれど。
【画像】もはやロードスターじゃない? エレクトロジェニックの他事例 オリジナルのNA/NDも 全134枚
今回取り上げるブラックのNA型マツダMX-5(ロードスター)は、バッテリーEVだ。AUTOCARでは1度試乗しているから、ご存知の読者はいらっしゃるはず。
グレートブリテン島中南部、オックスフォードシャー州に拠点を置くエレクトロジェニック社は、エンジン車の電動化(エレクトロモッド)を得意とする技術企業。1.6L直列4気筒エンジンと燃料タンクが降ろされ、モーターとバッテリーが載っている。
試乗レポートには、少なくないクルマ好きから非難のコメントが寄せられた。こんなのロードスターじゃない、という声で溢れた。だが筆者は、これを本物だと感じた。単なる、静かなオープンカーではない。
マツダ流にレシピを煮詰めたND型のホムラ
エレクトロジェニック・マツダMX-5の最高出力は、162psと大したことはないが、最大トルクは31.6kg-mもある。後輪駆動に変わりはないが、5速MTは省かれている。航続距離は257kmが主張される。
他方、ND型のMX-5はトップグレードのホムラ。ボンネットの内側には、馴染み深い2.0L 4気筒ガソリンエンジンが載り、自然吸気で183psが絞り出される。シンプルなソフトトップが好ましい。
アルミホイールはBBSの17インチ。シートはレカロで、オーディオはボーズ、ダンパーはビルシュタイン、ブレーキキャリパーはブレンボと、それぞれ一流品が組まれている。リミテッドスリップ・デフ(LSD)とトラック(サーキット)・モードも備わる。
マツダ流にレシピを煮詰めた、ND型といえそうだ。僅かにスパイシーさが増している。
細いタイヤを負かす瞬発的なトルク
バッテリーEVになったNA型も、レシピがまったく違うとはいえない。それでも、確かにパワートレインは別物だ。
電気モーターが叶える瞬発的なトルクは、トラクション・コントロールやLSDを介さず、リアタイヤへ伝達される。本来の116psなら問題なくても、細いタイヤでは受け止めきれない。滑りやすい路面では、簡単にスリップし出す。
ドライブモードには、エコとノーマル、スポーツの3段階がある。エコは通常のNA型と同等のパワー感を得られ、ノーマルは2.0LエンジンのNC型へ近いといえる。
スポーツ・モードなら、162psが開放される。アスファルトが乾いていない限り、アクセルペダルを半分以上傾けると、太いトルクでタイヤが負けてしまう。全体の印象は、オリジナルのNA型と大きく異なるといっていい。
充足度は遥かに高いND型 大きく異なる特徴
ND型で同等のパワー感を味わうには、相当積極的に扱う必要がある。しかし、その充足度は遥かに高い。7000rpmまでエンジンを回し、6速MTのギアを適切に選ぶ必要があるからだ。
LSDとトラック・モードは、肌寒いショートサーキットで効果的。筆者はドリフトが得意なわけではないが、気張るほどにリアタイヤは徐々に流れる。手に追えなくなる直前まで、電子制御は介入しない。
エレクトロジェニックのNA型は、LSDが備わらず、コーナー内側のタイヤが簡単に空転する。NDのグリップ力は安定し、漸進的にスライドへ移行できる。
どちらのMX-5も、タイトなサーキットを攻めるのは最高に楽しかった。とはいえ、この2台の特徴は大きく違う。乗り心地だけでなく。どちらがベターか、という比較は意味がないように思う。
想像以上に強い機械を操っている感覚
エレクトロジェニックのMX-5を買える予算を用意すれば、エンジンのままの状態の良いNA型を6台は買えるだろう。しかも航続距離は短く、パワーは高くても、走らせた充足感は及ばない。排気音はなく、変速はできない。
新しいND型ならファーストカーとして、通勤にも買物にも、週末ドライブにも使える。反面エレクトロジェニックのNA型は、サードカーが良いところかもしれない。
それでも、想像以上に機械を操っている感覚は強い。車内のデジタル的な要素は、巧みに抑えられている。駆動用バッテリーの充電モニターは、グローブボックス内に仕込まれている。
ダイレクトなステアリングや、完璧な運転姿勢などはそのまま。50:50という前後の重量配分も継承している。それぞれに、ユニークな魅力があることは間違いない。
エレクトロジェニック・マツダMX-5(ロードスター/英国仕様)のスペック
英国価格:約3万5000ポンド(約682万円)から(キットのみ)
全長:3970mm(オリジナルNA型)
全幅:1675mm(オリジナルNA型)
全高:1235mm(オリジナルNA型)
最高速度:−km/h
0-100km/h加速:6.0秒(予想)
航続距離:257km(予想)
電費:4.8-6.4km/kWh(予想)
CO2排出量:−
車両重量:1100kg(予想)
パワートレイン:電気モーター
駆動用バッテリー:42.0kWh
急速充電能力:−kW
最高出力:162ps
最大トルク:31.6kg-m
ギアボックス:1速リダクション(後輪駆動)
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