現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【なぜ?】待望の日産ノート・オーラ 販売店の「悩みのタネ」と化したワケ

ここから本文です

【なぜ?】待望の日産ノート・オーラ 販売店の「悩みのタネ」と化したワケ

掲載 更新 11
【なぜ?】待望の日産ノート・オーラ 販売店の「悩みのタネ」と化したワケ

前評判の高いノート・オーラ

text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)

【画像】似ているようで全然ちがう?【ノート・オーラ/ノート/ノート・オーテックを比較】 全181枚

editor:Taro Ueno(上野太朗)

日産としては久々の大ヒット車種となった先代ノートeパワー。

リーフなどで培った電動化技術を用いたモーター駆動を、発電用のエンジンを搭載することで充電不要で楽しめるという点が市場に受けた格好となった。

そんなノートは昨年12月に新型へとフルモデルチェンジを果たし、eパワー専用車となったことで、同クラスのライバルとは明確に異なるキャラクターをアピールしている。

その新型ノートをベースとした上級車種として、「ノート・オーラ」が今年の6月に発表。

このモデルはノートをベースとしながらも、専用の3ナンバーボディを採用。搭載されるエンジンやモーターはノートと共通ながら、モーター出力が向上しており、ノートとは異なるプレミアムモデルとして差別化が図られた。

インテリアも標準にツイード調織物と合皮のコンビシートを設定し、オプションとして2色の本革シートが用意された。

またメーターも一部のみが液晶だったノートとは異なり、12.3インチの大型カラーディスプレイを用いるなど、プレミアムコンパクトカーの名に恥じないスペックとなっている。

すでにメディア向けにはプロトタイプによる試乗会もおこなわれており、多くのメディアがその質感の高い走りやクルマの仕上がりに太鼓判を押しているのを目にした人も多いことだろう。

販売店 大歓迎かと思いきや

そこまでメディアが絶賛している車両であれば、日産販売店もさぞかし喜んでいるかと思いきや、実は現場はそこまで楽観的ではないらしい。

とある日産販売店スタッフによると、「オーラは本来であれば、新型ノートの登場後まもなく発表される予定でした。しかし、半導体不足などの影響もあり、発表が6月までずれ込んでしまったのです。そのため、ノートを検討していたお客さまにオーラをご案内することが難しくなってしまったのです」とのこと。

実際のところ、ノート・オーラの発表は6月におこなわれているが、発売は「秋ごろ」とだけアナウンスされており、現段階では正式な発売日も決まっていない。

そうなると、車検間近で買い替えを検討しているユーザーにとっては選択肢から外れてしまうのだ。

「一部の販売店には展示車や試乗車が配備されていますが、半導体不足の影響もあって全店舗への配備はまだまだなされていません」

「実際に触れていただければ、その品質の高さはすぐにご理解いただけると思うのですが、カタログのみのご案内ですと、どうしても『ノートの上級グレード』というイメージから抜け出すのが難しいのが悩みどころです」

多くのメディアが高評価を与えているように、ノート・オーラの完成度は高い位置にある。

しかし、写真やカタログだけではその良さを分かってもらうのがなかなか難しいというのが本音のようだ。

メーカーもそのことは承知しているようで、カタログやサイト、そして販売店のスタッフにも「ノート・オーラではなく『オーラ』と表記する」ように指示されているとのことである。

発売までの間に強敵も登場

そしてもう1つ販売店が頭を抱えているのが、ライバル車種の登場だ。

新型ノートにするかノート・オーラにするか悩んでいたユーザーの中には当然ながら実車を見てから判断したいと考える層も存在する。

そんなユーザーがオーラの発売を待っている間に強力なライバルがデビューしてしまった。それが先日発売されたトヨタの新型アクアである。

車両本体価格こそノートの方がわずかに安いが、アクアにはノートではセットオプションとなるアダプティブクルーズコントロールが標準装備となるため、ある程度の装備を求めるユーザーにとってはむしろアクアの方が割安となってしまうのである。

さらに、ノートの売りであったアクセルペダルのオンオフで車速をコントロールすることができる「ワンペダルドライブ」と同等の「快感ペダル」がアクアにも備わったことで、ノートだけの魅力ではなくなってしまった点も悩みの種だとか。

販売店としては、ノート・オーラをノートからのクラスアップユーザーだけでなく、セフィーロやローレルといったミドルクラスのセダンを長く乗っているユーザー、輸入車からの乗り換え組、充電し放題がなくなってしまった旧型リーフユーザーなど、幅広い層にアプローチしたいと考えているというが、まずは1日も早い試乗車の配備が求められているようである。

こんな記事も読まれています

テスラ「モデル3」 最高速262キロ!専用デザインの新グレード「パフォーマンス」追加
テスラ「モデル3」 最高速262キロ!専用デザインの新グレード「パフォーマンス」追加
グーネット
ヒョンデ、高性能EV「IONIC 5 N」の国内仕様車の概要を発表 4月25日から期間限定モデル「First Edition」の購入予約受付を開始
ヒョンデ、高性能EV「IONIC 5 N」の国内仕様車の概要を発表 4月25日から期間限定モデル「First Edition」の購入予約受付を開始
月刊自家用車WEB
「サーキット以外の場所でやることにも意味があったと思う」盛り上がりを見せた岩佐歩夢発案のSFキャラバンが成功裏に終了
「サーキット以外の場所でやることにも意味があったと思う」盛り上がりを見せた岩佐歩夢発案のSFキャラバンが成功裏に終了
AUTOSPORT web
新型スイフトスポーツも新型ワゴンRも24年夏に登場予定か!? スズキは計5台の新型を投入で戦力アップなるか
新型スイフトスポーツも新型ワゴンRも24年夏に登場予定か!? スズキは計5台の新型を投入で戦力アップなるか
ベストカーWeb
「SLS AMG」の偉大さをメカニズムから検証。速さだけでないメルセデスの安全思想も注ぎ込まれた最高傑作の1台でした
「SLS AMG」の偉大さをメカニズムから検証。速さだけでないメルセデスの安全思想も注ぎ込まれた最高傑作の1台でした
Auto Messe Web
スーパーカーオーナーさん、いらっしゃい──新型ヒョンデ アイオニック5 N試乗記
スーパーカーオーナーさん、いらっしゃい──新型ヒョンデ アイオニック5 N試乗記
GQ JAPAN
愛犬家は要チェック!?ルノー「カングー」最長1年間貸与!モニターキャンペーン実施
愛犬家は要チェック!?ルノー「カングー」最長1年間貸与!モニターキャンペーン実施
グーネット
軽からミニバンまで!車中泊にぴったりの厚さ8cmマット、新デザイン登場 ベアーズロック
軽からミニバンまで!車中泊にぴったりの厚さ8cmマット、新デザイン登場 ベアーズロック
グーネット
BMW 燃料電池車「iX5 ハイドロジェン」 日本での実証実験を2024年も継続
BMW 燃料電池車「iX5 ハイドロジェン」 日本での実証実験を2024年も継続
グーネット
【24’ 4/22最新】レギュラーガソリン平均価格、再び175.0円に値上がり
【24’ 4/22最新】レギュラーガソリン平均価格、再び175.0円に値上がり
グーネット
代役スピネッリ、SBK初陣でギャンブル大成功「これがレース!信じられないような勝利で嬉しい」/第3戦オランダ
代役スピネッリ、SBK初陣でギャンブル大成功「これがレース!信じられないような勝利で嬉しい」/第3戦オランダ
AUTOSPORT web
「盗まれた」県が怒りの声明 県道の工事現場から“かなり重い資材”が複数 被害総額300万円超
「盗まれた」県が怒りの声明 県道の工事現場から“かなり重い資材”が複数 被害総額300万円超
乗りものニュース
さよなら「ゾエ」! ルノーのEV先駆者を振り返る 後継は「5」 楽しい走りで電費は優秀
さよなら「ゾエ」! ルノーのEV先駆者を振り返る 後継は「5」 楽しい走りで電費は優秀
AUTOCAR JAPAN
「911ターボ」登場から50年! 「911ダカール」と「タイカンGTS」と並んでポルシェの過去・現在・未来を表現したブースがおしゃれ
「911ターボ」登場から50年! 「911ダカール」と「タイカンGTS」と並んでポルシェの過去・現在・未来を表現したブースがおしゃれ
Auto Messe Web
王者ミケリスが貫禄のポール・トゥ・ウイン。新たな僚友ジロラミも初勝利/TCRワールドツアー開幕戦
王者ミケリスが貫禄のポール・トゥ・ウイン。新たな僚友ジロラミも初勝利/TCRワールドツアー開幕戦
AUTOSPORT web
羽付き9X8のデビュー戦9位は「最大限の結果」とプジョー技術ボス。1周目の事故で損傷の94号車も完走
羽付き9X8のデビュー戦9位は「最大限の結果」とプジョー技術ボス。1周目の事故で損傷の94号車も完走
AUTOSPORT web
もはやガソリン車より便利に…? 高速道の「EV充電器」怒涛の増設! 魔の空白区間?―“出ていいよ”
もはやガソリン車より便利に…? 高速道の「EV充電器」怒涛の増設! 魔の空白区間?―“出ていいよ”
乗りものニュース
全長5.7m級の「斬新トラック」実車公開! ド迫力“カクカク”デザイン×「全面ステンレス」ボディ採用! 「サイバートラック」を披露
全長5.7m級の「斬新トラック」実車公開! ド迫力“カクカク”デザイン×「全面ステンレス」ボディ採用! 「サイバートラック」を披露
くるまのニュース

みんなのコメント

11件
  • ノートに限らず、日産自体に会社としての信頼感がなくなっている、実際にビジネスやオペレーションが素人目にもズタボロであると言う問題でしょう
  • ローレルやセフィーロに乗ってるユーザなんてもうほとんどいないだろうし、いたとしたらその車を気に入ってるので乗り換えない。
    せめてセダンに乗り換えされたら?
    でも、日産のセダンってナニが残ってるのかな?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

144.8268.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4.8309.0万円

中古車を検索
ノートの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

144.8268.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4.8309.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村