価格はヤリス、装備はフィット、納期はノート!? 人気御三家の魅力を比較してわかったこととは？

200万円から買えるハイブリッド車選び
クルマは生活の大切な必需品だから、手頃な値段で実用性に優れ、なおかつ運転が楽しいモデルがいい。そんな希望に応えてくれるのが低燃費かつ個性豊かなコンパクトハッチだ。今回は、このカテゴリーの御三家と言えるトヨタ「ヤリス」、ホンダ「フィット」、日産「ノート」を比較し、お勧めモデルを探っていきたい。

まず、気になる価格（税込）から見ていこう。
ヤリス｜147万円～254万8000円
フィット｜159万2800円～266万4200円
ノート｜203万3900円～283万4700円※オーテックグレードを含む

ノートが目立って高い。これは、同車がハイブリッドのみの設定であることが原因で、ハイブリッド車に限定して比べると、ヤリスが201万3000円から、フィットは199万7600円からとなっているから、ハイブリッド同士で比べると実はそれ程大きな差はない。





装備の充実ぶりは「フィット」が秀逸
次に、装備の比較をしていくが、ここでは条件をできるだけ揃えるために、ハイブリッドの最安グレードで比べてみる。なお、雪国にお住まいの人は全車20～25万円程の上乗せで4WDも設定されているから安心だ。
・ヤリス X｜201万3000円
・フィットe:HEV BASIC｜199万7600円
・ノート S｜203万3900円

装備の中でも重視されることが多い運転支援機能については、ノートのみレーダークルーズコントロールや車線維持支援システムなどがエントリーグレードではオプションでも選べない。反対に、先月マイナーチェンジを受けたばかりのフィットは渋滞時に速度とステアリング操作を支援する「トラフィックジャムアシスト」まで全車標準で最も充実している。ヤリスはフィット程の充実度ではないがレーダークルーズコントロール等は標準装備だ。

また、LEDヘッドライトや電動サイドブレーキまで標準となるのもフィットの強み。特に後者は信号待ちでブレーキペダルから足を離しても停止状態を保持してくれるからかなりポイントが高い。よって、装備面での勝者はフィットとなりそうだ。





燃費では「ヤリス」が推し
次に燃費（WLTCモード）は、ヤリス36.0km/L、フィット30.2km/L、ノート28.4km/Lとヤリスが最も優れる。ここはライバルより100kg以上軽い車重が効いているが、その分ヤリスは室内スペースがやや狭い。

また、ハイブリッドの仕組みにも違いがあり、フィットの方がモーター駆動を積極的に活用する方式となっている。ノートが燃費でやや見劣りするのはヤリスやフィットのハイブリッドとは異なり、エンジンを発電機として使って100％モーターで走行する「e-POWER」を採用するから。EVライクな走りはほかにはない魅力だが、「e-POWER」は高速走行で燃費が悪化しがちなので、高速道路を使った長距離移動が多い人は要注意だ。というわけで、ハイブリッドの肝である燃費面での勝者はヤリスとなる。

各車の納期をチェックしてみた
では、目下伸びに伸びている納期にはどれ程差があるのか。この点、トヨタとホンダはHPで工場出荷目途を公表しており、ヤリスは純ガソリン車が5か月程度、ハイブリッドが4～5か月程度、フィットは純ガソリン車が半年以上、ハイブリッドが5か月程度となっている。ここに、実際の納車までにはディーラーまでの輸送や点検の時間がプラスされる。一方、ノートについてはネット上で公開されている購入者の情報によると、納車まで2～4か月とされており、納期の短さはノートに軍配が上がりそうだ。

以上が、国産コンパクトハッチ3巨頭の比較となる。結果としては、コスパをとことん重視するなら燃費のいいヤリス。装備面での満足度が重要ならフィット。そして、とにかく早く乗りたいという人にはノートとなった。これから買おうという人の参考になれば幸いだ。

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