スーパーGT第4戦富士の予選で、GT300クラスのポールポジションを獲得したPONOS RACINGのフェラーリ296 GT3 EVO。今回は全体を通して296 GT3勢が好調だったが、その中でもPONOSは他のフェラーリをも寄せ付けない、圧巻のパフォーマンスだった。
PONOSは今回のレースに向けて、ドライバーラインアップを変更している。参戦当初からチームを率いてきたケイ・コッツォリーノが第2戦富士を最後に離脱。篠原拓朗のチームメイトには、新たに川端伸太朗が加入した。
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そんな状況で川端は、3年ぶりのスーパーGT復帰初戦で予選Q2を任されることになった。296 GT3自体はSROジャパンカップで乗っているとはいえ、スーパーGT特有のコンペティションタイヤにぶっつけ本番で順応するのは簡単ではなかったはずだ。
しかし川端は、2番手以下にコンマ6秒の差をつける圧巻のアタックでポールを獲得した。彼はかつてHitotsuyama Racingで篠原と共に優勝も記録しているが、その経験から自信を持ってアタックすることができたようだ。
「僕のアタックはぶっつけ本番だったので、篠原選手からのフィードバックと予想でイメージトレーニングをして、それがなんとかハマった形です」
「5年前に篠原選手と走っている時、クルマの求めているところがすごく一緒だったので『篠原選手が大丈夫と言うなら僕も大丈夫だ』と信じていった結果です」
実は変わっているのはドライバーだけではない。コッツォリーノの離脱前から、PONOS RACINGはスタッフの顔ぶれがガラリと変わったという声が聞かれていたが、篠原は今季途中からメンテナンスガレージがHitotsuyama Racingに変わっていたことを明かした。
「今年の最初からHitotsuyama Racingさんにメンテナンスで少し入っていただいていて、ラウンド2にかけてはクルマもHitotsuyama Racingさんに移動しました」
「僕的には全然違うカテゴリーでもHitotsuyama Racingさんのお仕事はやらせていただいているので、なんの違和感もなく進められています」
「昔から付き合いがある方が多いですし、他のカテゴリーで一緒にやらせてもらっている方が多いので、リクエストがしやすかったり、ちょっとしたワガママが言いやすかったり……ファミリー感があって良いですね」
“アドバイザー”牧野の貢献
開幕戦、第2戦と厳しい戦いを強いられたPONOS RACING。約3ヵ月のインターバルを経て開催された今回の富士戦では、サクセスウエイト0kgとはいえ実に見事なパフォーマンスアップを果たした。
篠原によると、これはPONOS RACINGとして参戦しているジャパンカップでEVOバージョンの296 GT3の理解を進められたことも大きいという。スーパーGTの長期インターバルの間、ジャパンカップは2大会が実施されている。
PONOS RACINGはジャパンカップで、チームオーナーの辻子依旦、ジェントルマンドライバーの山﨑裕介の2名がアマクラスに参戦している。そして彼らのアドバイザーを務めているのが、スーパーGTではホンダ陣営でGT500を戦う牧野任祐だが、彼の貢献も大きかったようだ。
「牧野選手も、ジャパンカップの時から今回(のスーパーGT)にかけてのセットアップを色々考えてくれたり、今回フリー走行でトップタイムだった時も『めっちゃ良いじゃん』ってピットに来て言ってくれたり、常に気にかけてくれています。500と300でクラスは違いますが、同じレースをやっている仲間が気にかけてくれているのはありがたいですね」と言うのは篠原。
牧野本人も、自身の役割についてこう説明する。
「ジャパンカップ(GTワールドチャレンジ・アジア)はペイド・プラクティスというものがあり、レースに出ないドライバーでも乗ることができて、セットアップできるというセッションがあります。僕は今年PONOS RACINGのアドバイザーとして、ジャパンカップでそのセッションを走らせてもらっています」
「その中で彼らがスーパーGTで苦戦していることは分かっていました。色々大変だったと思いますが、僕も手伝わせていただく中で、すごく良いクルマに仕上げていくことができたと思っています」
「ダリオさん(ダリオ・アルメリン)という外国人のエンジニアさんと一緒にやっていて、現場では拓朗もいて、一緒にオンボードを見て僕のコメントも聞いています。僕もスーパーGTに対して『こうした方がいいんじゃない』とか色々と話していました」
だからこそ、牧野は今回の富士戦でのPONOS RACINGの走りは非常に楽しみにしていたという。そして彼らがポールポジションを獲得したのは嬉しいとしつつも、自身はQ2で100号車STANLEY HRC PRELUDE-GTを駆りGT500の2番手。「欲を言えば一緒にポールとりたかったので悔しいですが、PONOSがポールをとったことは個人的にすごく嬉しいです」と明るい表情を見せた。
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