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【昭和の名車 162】レジェンドは、ホンダの頂点を極めるモデルとして登場した

掲載 更新 6
【昭和の名車 162】レジェンドは、ホンダの頂点を極めるモデルとして登場した

昭和は遠くなりにけり・・・か。以前に連載した「昭和の名車」では、紹介しきれなかったクルマはまだ数多くある。そこで、1960年代以降の隠れた名車を順次紹介していこう。今回は「ホンダ レジェンド」だ。

ホンダ レジェンド(KA2型):昭和60年(1985年)10月発売
1985年(昭和60年)10月にホンダの頂点を極めるクルマという位置づけで登場したのがレジェンドだ。開発のコンセプトは、「走りの静かさを高いレベルで実現すること」、「クルマとしての性能、機能のすべてに、人間の五感に快適であること」、「静かな走りの実現のため、空力を追求するとともに、独自の個性を備えたスタイリングを有すること」とされ、それらを徹底的に追求したクルマといえた。

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静粛性の要となるエンジンは、4輪ではホンダ初の6気筒となった。いきなりV型としたのもホンダらしいオリジナリティといえる。トップグレードのXiには、ネット値で最高出力165psを発生する2.5LのV6 SOHCエンジンを搭載したが、内部のメカニズムも凝ったものだ。V6エンジンとしては世界初のメカニズムとなるハイドロリック・ラッシュアジャスター付1カム4バルブ方式を採用した。これでシリンダーヘッド部の大幅なコンパクト化を実現している。また、センタープラグ方式となっているために、事実上DOHCと同じ性能を持たせたのも画期的だった。2.0LバージョンのZi、Giも機構は同一で、最高出力は145psを発生していた。

それに組み合わされるトランスミッションは5速MTとPGMロックアップ機構付ホンダマチック(4速AT)だ。5速MTはV6の高トルクに対応してギアサイズを拡大。ギア自体も歯丈の高い高歯ギアを採用することにより、ノイズを低減させ静粛性を向上させた。4速ATはコンパクトであるとともに、数々のデバイスを組み入れた油圧制御回路により、高精度なクラッチ制御が可能となった。シフト時のショックが少なく快適な走行をもたらすのが特徴だ。そしてパワートレーンを横置きとし、ホンダ得意のFF方式を成立させた。

サスペンションは、フロント:ダブルウイッシュボーン/リア:ストラットという構成だ。フロントサスペンションは、すでにアコードとプレリュードで採用され高い評価を得ていたもの。剛性が高くジオメトリーを最適化しやすいのがメリットだ。ホンダでは狭いスペースでダブルウイッシュボーンを成り立たせるためにアッパーアームとロアアームをワイドスパン化したほか、ツイステッドアッパーアームやフォークドダンパーの採用で重く複雑という欠点を克服している。リアはRFストラット・リアサスペンションと命名された。RFとはリデュースト・フリクションの意味で、ショックアブソーバーのフリクションを極力減少させることをテーマに開発したものだ。

エクステリアに関しては、当時のホンダ車らしく極めて低いエンジンフードとハイデッキなトランクが特徴だ。もちろんエンジンフードの低さはコンパクトなV6エンジンとダブルウイッシュボーン サスの恩恵でもある。キャビン回りは硬質感が漂うデザインとした。車格的にもアコードをふたまわりほど大きくした感じでグレードアップを感じさせる。ただ、いわゆる「ハイソカー」のような豪華さを演出したものではない。むしろ質実剛健を感じさせるものなのもホンダらしさといえる。

1987年2月には2ドアハードトップを追加。スリムな前後ピラーの採用による開放感あふれるキャビンと良好な視界を確保した。3ナンバー車専用ボディに2.7LのV6 SOHCエンジンを搭載。安全装備として新四輪アンチロックブレーキ(3チャンネル・デジタル制御A.L.B)を標準装備するなどの進化バージョンとなっている。



ホンダ レジェンド V6Xi 主要諸元
●全長×全幅×全高:4810×1735×1390mm
●ホイールベース:2765mm
●重量:1125kg
●エンジン型式・種類:C25A型・V6 SOHC
●排気量:2493cc
●最高出力:165ps/6000rpm
●最大トルク:21.5kgm/4500rpm
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:195/70HR14
●価格:313万5000円

[ アルバム : ホンダ レジェンド はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

6件
  • 確かに当時のホンダとしては最上位かつ初進出のカテゴリーではあっただろうけど、「頂点を極める」ってのはちょっとニュアンス違うような、、
    それにしても、昭和のホンダは良かったなあ。。
  • このころのホンダはよかった
    初の高級車で、いろいろ批判もあったけどね。
    そして今もレジェンドはラインナップにある。
    作り続けていつの日か本物の高級車になってほしいね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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