2023年3月30日にレクサス初のBEV専用モデル「RZ」が登場して話題となっているが、実はそのデビューを前にプロトタイプの試作車にクローズドコースで試乗することができた。レクサスは2030年にすべてのカテゴリーにラインナップにBEVを揃え、2035年には100%BEV販売を目指しているが、「RZ」はカーボンニュートラル社会の実現に向けた重要な第一歩となる。さっそくその試乗記をお届けしよう。(Motor Magazine2023年5月号より)
レクサスブランド初のBEV専用モデル
レクサスが進めている電動化戦略「LEXUS ELECTRIFIED」は、電動化することでクルマの可能性を最大限に引き出すことを目的としている。それは走行性能の向上に限らず、環境性能が高く、そして運転そのものが楽しいと感じるクルマづくりである。その象徴的なBEVのひとつが、今春に発表されるレクサスRZである。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
このRZは、レクサス初のBEV専用モデルであるとともに4WDシステムのダイレクト4、ステアバイワイヤ、異形ハンドル、スピンドルボディなどの特徴を持つ。
インテリアも最新のレクサスに相応しい品質の高さを感じさせる。視界も良く、これなら運転中のストレスが少ないだろう。新しいインパネデザインはハードスイッチも少ないが、これは音声操作ができることが前提なのだが、今回はそこまで確認することができなかったので、それは市販モデルで確認したい。ADASも同様だ。
今回は用意されたプロトタイプの試乗車で、クローズドコースで試乗することができた。
クルマの重さを感じさせない軽快な動きが好印象である
発進は、実にスムーズでスマート。満充電での航続距離約450km以上を可能にする大きなリチウムイオンバッテリーを搭載する。車両重量は未発表だが、2トンを超えるはずだ。しかしその重さを感じさせない。
とても速いのだが、BEVによくありがちなゼロ発進加速を過激演出にするということもなく、ドライバーが必要な速度に気持ち良く乗せていく様子がとても好印象である。
ステアバイワイヤを採用する、飛行機の操縦桿のような異形ハンドルも体感した。その印象は、ハンドルを切った方向に瞬時にボディが動き、これほどクルマが動くのか、と驚くほどダイレクト感に溢れるものだった。
新しいということもあるが、操作していると実に面白い。もっと長い時間、運転してみたいと思えた。最初は慣れないので扱い難いと感じたが、慣れてしまうともう円形ハンドルには戻れないかも。ちなみに今回の試乗時間では慣れるまでには、まだ少し時間が必要だと感じた。
コーナリング時は、姿勢変化も少なく、実にフラットライドだ。サーキットでの試乗なので、攻めようと思えばもっとアグレッシブな走りもできる。
そんなハイパフォーマンスな素質を感じさせるが、今回はあくまでプロトタイプ試乗ということでさまざまなことをチェックしつつ、決められた周回数を走ったが、相当、RZは奥が深そうで、次は公道でじっくり乗りたいと思った。ロングドライブしてみるものいいかもしれない、そう思わせるBEVであった。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:井上雅行)
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みんなのコメント
急速充電もレクサスのくせにケチってるし
何がEVにも本気なんだよ
手抜きまくりだよ