■完全に屋根なしの「RX-8」って!?
マツダのオープンカーと聞いて誰もがイメージするのが、「ロードスター」ではないでしょうか。
1989年に初代が誕生したロードスターは、軽量ボディとFRレイアウトがもたらす「人馬一体」の走り、そしてオープンドライブの爽快感を手軽に味わえるモデルとして、長年世界中のユーザーに親しまれてきたマツダのアイコンです。
【画像】これがオープン仕様のマツダ「RX-8」! 画像を見る
一方マツダのアイコンとしては、「ロータリーエンジン」にもファンが多くいます。
軽量かつコンパクトで重量配分に優れ、モーターのようなフィーリングや独特のサウンドが楽しめるロータリーエンジンですが、現在はコンパクトSUVの「MX-30 ロータリーEV」に発電用エンジンとして搭載されているのみ。スポーツカーはラインナップされていません。
そのロータリースポーツの系譜が「RXシリーズ」です。レースで活躍した「RX-3」や、マンガ『頭文字D』に登場し人気の「RX-7」などが有名ですが、最後のロータリースポーツとして販売されていたのが「RX-8」です。
2003年から2013年まで販売されていたRX-8は、最高出力250馬力、最大トルク22.0kgmを発揮する1.3リッターの自然吸気型ロータリーエンジン「RENESIS」を搭載。観音開きの「フリースタイルドア」を採用することで大人4人が無理なく乗車できるスポーツカーとして、独自の地位を確立しました。
そんなRX-8には、実はオープン仕様が存在しています。
RX-7(FC3S型)には、ロータリーエンジン生誕20周年記念としてカブリオレ仕様が販売されていましたが、RX-8のオープン仕様はカタログモデルではなく、福祉車両や教習車を手掛けるマツダE&Tが特別に製作したもの。
広島の本社とマツダR&Dセンター横浜に1台ずつ保管されています。
ちょうど令和8年8月8日は8が3つも並ぶ「8(エイト)の日」。マツダR&Dセンター横浜でRX-8関連のイベントが開かれるということで、オープン仕様のRX-8が展示されていました。
当時のマツダE&Tには、初代ロードスターのチーフデザイナーを担当し、後にマツダのデザイン本部長を務めた福田成徳氏が顧問として在籍していました。福田氏自らオープン仕様のスケッチを描き、後席で人が立ったり座ったりできるレイアウトを考案して全体のデザインを完成させたそうです。
まさにアイコンどうしが融合した、由緒正しきモデルといっても過言ではありません。
正面から見るとノーマルのRX-8と見間違いそうなほどの違和感のなさですが、マツダE&T製ということで、Bピラー部に取り付けられたロールバーや、リアドアとスピードスター風のカバーをつなぐワンオフパーツなどのディテールはとても精巧です。
ロードスターのような幌はなく、完全に屋根がありませんが、車検も取得し公道を問題なく走ることが可能。ロールバーには後席乗員の転倒防止のためのベルトらしきパーツも取り付けられるなど、安全性にもしっかりと配慮されています。
純白のボディに、ブラック×レッド内装のコンビネーションはとても上品でハレの日にピッタリ。筆者(ハシモトタカシ)は「100周年特別記念車」のイメージが重なりました。
前述の通り、マツダは現在ロータリースポーツを販売していません。
しかしRX-8生産終了後も、「RX-VISION」や「ICONIC SP」、「MAZDA VISION X-COUPE」といったコンセプトカーを発表しており、ロータリーエンジンの開発は現在も継続中。
もし次のロータリースポーツが登場する際は、こんな華やかなオープン仕様もラインナップされていたら、ファンとしても嬉しい限りではないでしょうか。
※ ※ ※
このRX-8のオープン仕様車は、「アテンザ」のオープン仕様車とともに広島東洋カープの優勝パレードや、マツダ本社で開かれた「マツダ オープンデイ2019」、有楽町駅前での交通安全パレードなどで実際に活躍したことがあるそうです。
広島県民の願いとしては、ロータリースポーツの復活よりも、まずは現在リーグ下位に低迷する広島東洋カープの復活だったりして(?)。(ハシモトタカシ)
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