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【スズキ製660ccが復活】ケータハム・セブン170 Rへ試乗 ブランド最軽量の440kg 前編

掲載 更新 20
【スズキ製660ccが復活】ケータハム・セブン170 Rへ試乗 ブランド最軽量の440kg 前編

英国で買える量産車として最軽量

執筆:Matt Prior(マット・プライヤー)

【画像】ケータハム・セブン 170と160 セブン由来のスポーツモデルは他にも 全108枚

翻訳:Kenji Nakajima(中嶋健治)


実際にケータハムを購入することは、簡単な決断ではないと思う。でも、コンフィギュレーターであれこれ妄想することは、クルマ好きにとって楽しみの1つだろう。

価格表を見ながらモデルを選び、希望するオプションのチェックボックスをクリックすれば、概算の見積もりがわかる。実りある時間ではないかもしれないが、インターネットのおかげで昔よりずっと妄想しやすい。

近年は、ケータハムも選択肢が複雑になっている。見た目は似ていても、幅広いスペックがラインナップされている。関心が薄れないように、比較的頻繁にアップデートも繰り返されている。

ケータハム・セブンは、スポーツカーの初代ランドローバー・ディフェンダーともいえるかもしれない。最終的には似たような体験が得られるとはいえ、バリエーションは多く、興味をそそられるセブンが複数台ある。

何台か乗り継いだ後に、最終的に理想的な1台に絞られるかもしれない。筆者も、そんな1台を所有していたことがある。

今回試乗したのは、車重440kgの新しい170シリーズ。現在の英国で買える量産車として、最軽量なモデルだとケータハムは主張する。間違いなく、過去最も軽いケータハムだといえる。注目すべき1台だ。

軽い理由は、660ccのスズキ製3気筒ターボエンジンが、ケータハムへ復活したから。過去にK6A型からR06A型まで数年間搭載されていたが、一度姿を消していた。

軽自動車用660ccから85psと11.8kg-m

新しいエンジンは、日本ではスズキの軽自動車にも搭載されている。リジッドアスクルを含むコンポーネントが、ケータハムのシャシーに都合よく載るのだという。さらにこの170 Rは、日本の軽自動車規格にも合致している。

かつて、日本の輸入代理店を担っていたVTホールディングス社は、軽自動車規格に収まる160を要求した。そんな彼らがケータハムのオーナーとなり、新しい170シリーズを生み出したのだ。

ケータハムは、古典的なブリティッシュ・スポーツカーを好む日本でも比較的好調に売れている。日本市場で売れるセブンのうち、約8割が170シリーズになるだろうと予想されている。

日本市場単独でも、170シリーズは成り立つのかもしれない。でも最軽量のケータハムなら、世界各国で販売する価値がある。

多くのセブンと同様に、170シリーズには2種類が用意される。よりレーシーな「R」と、少し穏やかで公道向きの「S」だ。今回は両方を運転させてもらったが、長時間ステアリングホイールを握ったのはオレンジ色の170 Rだった。

RでもSでも、最高出力は85ps/6500rpm、最大トルクは11.8kg-m/4000-4500rpmを発揮する。パワーカーブは、5250rpm前後からフラットな線を描いている。

カタログ燃費は20.7km/Lで、CO2の排出量も109g/kmに留まり、ケータハムの中で最も環境負荷の小さいモデルでもある。0-100km/h加速は6.9秒と予想され、軽量化と正面面積の小ささが、いかに効果的なのかを示している。

RならクワイフLSDに4点ハーネス

トランスミッションは、5速MT。170 RにはクワイフATB社製のリミテッドスリップ・デフが、スズキ由来のリアアスクルに組まれる。車高調整の可能なスポーツサスペンションも装備される。

カーボンファイバー製ダッシュボードや、コンポジット素材のスポーツシート、4点ハーネスなどもRなら得られる。穏やかな170 Sには備わらない。

英国での価格は、Sで2万2990ポンド(349万円)から。Rでは2万3990ポンド(369万円)から。もしガレージや工具があるなら、英国では自身で組み立てることも可能だ。ケータハムは、2395ポンド(36万円)で仕上げてくれるが。

セブンだから、オプションでスペックアップするのも悪くない。オレンジ色の170 Rには、サーキット走行に耐えられるロールバーや、カーボン製ボディパネルとフロントフェンダーなどで武装。一層の軽量化を実現していた。

この状態でも、英国なら3万ポンド(456万円)に収まる。内容を考えれば、お手頃なケータハムといえるだろう。

英国編集部では、以前のセブン160の運転を心から楽しんだ。ベストのケータハムというわけではなく、既存のセブン・オーナーが160へ乗り換えるほどではなかったとはいえ、入り口を広げてくれる魅力的なモデルだったことは間違いない。

新しい170の「R」では、スズキ製3気筒エンジンの魅力に、アグレッシブさも追加されている。

この続きは後編にて。

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