モーターの「ニデック」、バッテリーの「GSユアサ」、太陽光発電・蓄電の「京セラ」、先進的な研究を行う京都大学など、脱炭素テクノロジー(Zero Emission Technology)分野で活躍する企業や大学が集積する京都。「2050年カーボンニュートラル実現」を宣言し「ZET-valley構想」 を展開する京都府で、国内外の脱炭素テクノロジー関係者が一堂に会し、交流や共創に繋げる「ZET-summit2025」が2月4日、5日、永守重信市民会館(京都府向日市)で開催された。
文/写真:寺田鳥五郎
京都で脱炭素テクノロジーの技術と企業が出会うイベント「ZET-summit2025」開催
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BEVの使い終わったバッテリーを充電器へ
千年の都であり日本有数の観光都市でありながら、「ものづくり」の街でもある京都。「京都議定書」締結の地でもあることから、「カーボンニュートラル社会」の実現にも熱心に取り組んでいる。
「ZET-summit」もそのひとつ。一日目の開会式には鈴木一弥副知事が登壇し、二日目の特別対談には西脇隆俊知事が登壇した。
2025年2月4日、京都府向日市の「永守重信市民会館」で開催されたZET-summit。自治体主導のカーボンニュートラル社会実現へ向けたイベントは貴重。もっと盛り上がってほしい!
会場では第一線で活躍する企業や大学から、脱炭素社会を拓く技術や研究の成果がメインホールで披露されると、講演や対談後のロビーや控え室では、企業や研究者らが語り合う姿があちこちで見られ、新たなアイデアや技術の交流に、場内は熱気に包まれていた。
「ZET-summit2025」1日目で、もっとも注目を集めていたのがCONNEXX SYSTEMS株式会社が開発した「EnePOND®」。同社代表取締役の塚本壽氏の講演によると、バッテリーEVで使用を終えたバッテリーを、ほぼ加工することなくEV車用充電器や定置型蓄電システム(ESS)にリユースするというもの。
向日市役所の駐車場に設置された充電器。BEVの使用済みバッテリーをリユースすることで環境負荷を低減する。公用車(日産SAKURAなど)の充電を担う
ESSに蓄電した電力を急速充電器に供給するため、充電設備に欠かせない送電線の高電圧化が不要になる。従来よりも低コストになる上、使用済みバッテリーを活用することで環境負荷の低減も実現できる。バッテリーはメーカーや型式を問わずに再利用でき、その技術は国内外で特許を取得されているそうだ。
CONNEXX SYSTEMS株式会社と三菱ふそう・トラックバス株式会社は共同で、今年(2025年)2月から実証実験を実施。三菱ふそうのBEVトラック「eCanter」の使用済みバッテリーをリユースした「EnePOND®」と EV充電器を一体化した「EnePOND® EV Charger」を向日市役所(京都府)に設置。市役所の公用車である日産サクラの充電に利用して、EV 充電ソリューションとしての運用試験を行い、2026年の実用化を目指すそうだ。
「EnePOND® EV Charger」によって、今までより安価で簡単に充電器を設置できるようになれば、EV車の普及に大きな後押しになると期待も高まっていた。
二日目の目玉は「京都から日本のGAFAを」というテーマで実施された特別対談。京都府知事の西脇隆俊氏と、2019年にリチウムイオン電池の開発でノーベル化学賞を受賞した吉野彰氏(旭化成株式会社名誉フェロー)が「京都でGAFAのような企業が生まれるためには…」という内容の対談が実施された。
な…なるほど!! ノーベル賞受賞者・吉野彰氏が語る「スタートアップ企業が成功する場所の5つの条件」と「危機感」【京都ZET-summit特別講演】
またアンモニアを生産できる小型プラントを開発する「つばめBHB株式会社」や浮遊軸型風力発電ユニットを開発する「株式会社アルバトロス・テクノロジー」など、次世代エネルギー開発スタートアップ企業が、他企業とのマッチング(協業)を目指してプレゼンテーションする「脱炭素スタートアップ・ピッチ」も実施。
最先端技術の動向を知ることが出来たうえに、スタートアップ企業の「熱さ」も感じられたイベントだった。
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