運営元:旧車王
著者 :増田 真吾
プジョー 205GTI/CTIがホットハッチの名車に上り詰めた理由とは? 開発背景と独特の魅力を徹底考察
世界初の2ローターが搭載された市販車マツダ コスモスポーツ。流麗なボディデザインも含め、現在でも高い人気を誇るモデルです。しかし、量産車へのロータリーエンジンの搭載は、決して簡単ではありませんでした。
ロータリースポーツのルーツ、さらには日本の自動車開発力を世界に示したコスモスポーツの開発秘話と魅力をたっぷりと紹介します。
世界初の量産ロータリーエンジン搭載車コスモスポーツコスモスポーツは、ロータリーエンジン搭載車として世界で初めて量産されたモデルです。「マツダの技術力のみならず、日本の自動車開発力を世界に示した功績は計り知れません。
ロータリーエンジンの開発を中心に、コスモスポーツの誕生背景を振り返ってみましょう。
会社の生き残りをかけたコスモスポーツの開発1990年代後半まで製造・販売が続いたコスモシリーズですが、初代のコスモスポーツはマツダの社運をかけて開発されました。シリーズ初代のコスモスポーツが登場したのは1967年。1960年代に入り、国内自動車メーカーが競争の激化にさらされていたなかで、社長の松田恒次氏は「会社が生き残るためには独自の技術が必要だ」と考えます。そこで、「夢のエンジン」といわれながらも実用化できていなかったロータリーエンジンに白羽の矢を立てました。
実用化の目途がたった1964年、発売に先立ち東京モーターショーで、コスモスポーツはお披露目されます。技術的な問題から各社が実用化できずにいたロータリーエンジンの量産車の発表は、国内のみならず世界中に衝撃を与えました。
世界初の量産車への搭載に成功したマツダの高い技術力ロータリーエンジンを初めて市販車に搭載したのは、実はマツダではありません。ドイツの自動車メーカーNSU社が、マツダのロータリーエンジンの元にもなった「バンケル・ロータリーエンジン」を既に市販車へ搭載していました。
しかし、ロータリーエンジンを量産車に搭載するには機構上避けられない大きな課題があったため、NSU社の市販車はわずかな生産台数に留まります。量産の大きな壁となっていたのは、アペックスシールと呼ばれるエンジン内の気密性を確保するための部品です。ローターの頂点に取り付けられたアペックスシールは、ハウジング内部を削ってしまうという決定的な欠点がありました。「悪魔の爪痕」とも呼ばれる傷によって、気密性が損なわれると同時にエンジンそのものの耐久性も落としてしまいます。
ロータリーエンジンの実用化に向けてマツダ開発陣は、アペックスシールの改善に心血を注ぎました。開発は困難を極めたようで、素材に馬や牛の骨を試したといった逸話まで残っています。ようやく解決策にたどりついたのは、社内からも「予算の無駄遣い」との声が聞かれ始めた1963年。1つのアイディアをきっかけに形状と素材に工夫を凝らし、実用化の目途を立てます。
2ローターは市販車としても世界初コスモスポーツに搭載されたロータリーエンジンは、2つのローターを持つ世界初の多気筒ロータリーエンジンです。ドイツNSU社が世界で初めて市販車に搭載したロータリーエンジンは、シングルローター。2ローターエンジンの市販車への搭載は、「量産車」という条件をつけなくても正真正銘の世界初でした。
ゼロからロータリーエンジンの開発を始めたにも関わらず、初の市販車搭載モデルが2ローターというのは驚きです。マツダの技術力の高さと粘り強さが実現したといえるでしょう。
モデル初代なのに完成度の高かったコスモスポーツコスモスポーツは、4世代にわたって製造されたコスモシリーズの初代モデルです。シリーズ化によって長年製造される車種は、後発モデルのほうが性能が高いため初代が注目されないケースも珍しくありません。
しかし、3ローターを搭載する4代目ユーノスコスモといった後発の高性能モデルと比較しても、コスモスポーツの存在感は別格です。初代から高い完成度を誇っていた、コスモスポーツの魅力を紹介します。
フロントミッドシップの高い運動性能コスモスポーツのエンジンは、FR車輌としては理想的なフロントミッドシップに配置されています。初めて開発したエンジンにも関わらず、軽量コンパクトなロータリーエンジンの特徴を最大限活かす方法を、マツダ開発陣はしっかりと理解していたということでしょう。
また、コスモスポーツの最高速度は、なんと185km/h。高出力エンジンとはいえ、当時の最高出力がわずか110psだったことを考えると驚異的な数字です。最高速度はギア比さえ調整すれば、ある程度は高められます。しかし、市販車という点を考えると、車のポテンシャル以上に最高速度を上げるのは危険です。1tを切る軽量な車重と、フロントミッドシップによる安定性の高さにより実現した結果といえるでしょう。
独自の世界観をもつシャープなフォルム世界初の2ローターエンジンという点を抜いても、コスモスポーツはクルマとして魅力的なモデルです。日本車離れした個性的なボディデザインは、多くのファンを魅了しました。当時の自動車で多く採用されていた直線基調のデザインとは一線を画し、コスモスポーツは随所に曲線を取り入れた流線型の美しいフォルムです。
全体に低く抑えられたスタイリングは、運動性能の高いスポーツカーらしさを最大限に演出。コンパクトなロータリーエンジン車だからこそ実現できたデザインといえるでしょう。現在でも「鼓動デザイン」という独自の世界観を展開するマツダですが、1960年代からすでに他メーカーとは異なるデザインを展開していたことがうかがえます。
スポーツモデルは初代コスモスポーツのみコスモスポーツは、シリーズとして1996年まで生産されましたが、流線型デザインの純粋なスポーツモデルといえるのは、初代コスモスポーツのみです。しかも、1967年に登場し1972年までの約5年間しか生産されなかったため、現在ではあまり台数も残っていません。
加えて、クルマとしての魅力と希少性の高さから、コスモスポーツはかなり人気の高い車種です。中古車の購入を検討する際は、常に広くアンテナを張っておくとよいでしょう。
一方で、希少車の取扱いは、どの中古車業者でも簡単にできるわけではありません。専門の業者に依頼しないと、購入時も売却時も損をしてしまう可能性があります。良好な車輌や妥当な査定額で安心して取引するために、コスモスポーツの購入や売却をする際は旧車専門の業者に相談することをおすすめします。
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みんなのコメント
元記事から再編集もせずにテキストのみをコピペしてあるので、見出しや節タイトルなども全て本文中に取り込まれていて、日本語として破綻した文章になってる
せっかく良い記事なのに読みづらくて台無しにしてしまってるクソコピペです