■人気のミニバン、安全性を重視するならこの5台
市販車の安全性能評価試験を行なう日本自動車アセスメント(以下JNCAP)は、ユーザーが安全な自動車を選択できる環境づくりと、安全なクルマの普及を目的とした組織で、その試験結果は1995年度から「自動車アセスメント」として公表されています。
しっかり足を伸ばせて寝られる! 車中泊にオススメのミニバン5選
日本国内の市販車は、すべて国が定めた道路運送車両の保安基準に適合しています。
一方で、衝突時に被害を軽減するための性能や事故を回避するためのブレーキ性能は、メーカーや車種によって異なっています。
国土交通省とJNCAPは安全性能を比較するための「乗員保護性能評価」「歩行者保護性能評価」「シートベルトリマインダー(装着を促す警告)評価」試験を行ない、その結果を公表することで、自動車ユーザーが安全なクルマ選びをしやすい環境を整え、各自動車メーカーの安全なクルマ開発を促進しています。
そこで、最新の公表結果からミニバンの「衝突安全性能アセスメント」ランキング上位5車種(平成24年度から平成29年度に試験が実施された車種)を紹介します。
なお、結果は従来型も含めた数値となっており、2016年度より歩行者保護性能評価の試験方法および評価方法が変更されたため、2016年度からの評価結果(評価車種)は、2011年度から2015年度までの評価と同等になるよう、補正係数が掛けられています。
●1位 トヨタ「ヴェルファイア Z “G EDITION”/アルファード」新安全性能総合評価:182.9点
ミニバンの衝突安全性能アセスメントで、新安全性能総合評価1位に輝いたのは、トヨタ「ヴェルファイア Z “G EDITION”/アルファード」(2015年発売DBA-AGH30W型)です。
トヨタの大型ミニバンのアルファード/ヴェルファイアは、シャシや室内装備などを共有する姉妹車です。アルファードが上品さを売りにしているのに対して、ヴェルファイアは力強さを感じさせる外観のデザインで、若い世代にも人気があります。
ヴェルファイア Z “G EDITION”/アルファードの各評価項目の得点は、乗員保護性能:88.77点、歩行者保護性能:90.19点、乗員がシートベルトをしてないときの警報装置の評価であるPSBRは8点満点中の4.0点で、これらの合計が189.7点で、ミニバントップとなっています。
歩行者をはねてしまった時、歩行者の頭部が自動車のボンネットおよびフロントウィンドウなどに衝突した場合の「歩行者保護性能」の評価項目では、歩行者頭部保護性能がレベル5の3.54点、歩行者脚部保護性能がレベル4で4.00点と、歩行者の頭や脚について定められた試験条件では、重大な傷害を受ける危険性が低いといえそうです。
また、時速100kmからブレーキペダルをすばやく踏み込んで停止させるブレーキ性能試験では、低い路面温度の影響で停止距離が若干短めに出ている可能性があるとされていますが、乾いた路面:41.9m、濡れた路面:42.6mの結果と成っています。
安全装置装備状況はABS、左右エアバッグ、サイドエアバッグ、サイドカーテンエアバッグ、横すべり防止装置、助手席のシートベルトリマインダーは装備。
なお、試験車両では衝突被害軽減ブレーキ、2列目と3列目のシートベルト・プリテンショナーとシートベルト・フォース(ロード)リミッターについては、いずれも装備していません。
●2位 トヨタ「ヴォクシー ZS(SCA付)/ノア/エスクァイア」 新安全性能総合評価:182.3点
新安全性能総合評価で2位につけているのは、トヨタ「ヴォクシー ZS(SCA付)/ノア/エスクァイア」(2014年発売DBA-ZRR80W型)です。
2001年発売の「ヴォクシー」と「ノア」は「ライトエース・ノア」の後継車で、後席両側スライドドアの使い勝手の良いミニバンとして人気となりました。
3代目へのモデルチェンジ時には、シャシや室内装備などを共通化した姉妹車「エスクァイア」も追加され3姉妹となり、3車種の販売台数を合計すると実質ミニバンナンバー1です。
ヴォクシー ZS(SCA付)/ノア/エスクァイアの各評価項目の得点は、乗員保護性能:90.91点、歩行者保護性能:87.42点、PSBR:4.0点で、これらの合計が182.3点となっています。歩行者をはねてしまった場合の歩行者頭部保護性能は最高レベルであるレベル5の3.39点。また、歩行者脚部保護性能はレベル4の4.00点でした。
時速100kmからブレーキペダルをすばやく踏み込んで停止させるブレーキ性能試験では、乾いた路面:41.8m、濡れた路面:44.6mの結果となっています。
安全装置装備状況はABS、左右エアバッグ、サイドエアバッグ、サイドカーテンエアバッグ、横すべり防止装置、助手席のシートベルトリマインダーは装備。
なお、試験車両では衝突被害軽減ブレーキ、2列目と3列目のシートベルト・プリテンショナーとシートベルト・フォース(ロード)リミッターについては、いずれも装備していません。
●3位 ホンダ「ステップワゴン スパーダ/ステップワゴン」新安全性能総合評価:182.1点
3位は、ホンダ「ステップワゴン スパーダ/ステップワゴン」(2015年発売DBA-RP3型)です。
1996年に発売された初代ステップワゴンは、それまでのミニバンが商用車ベースのFRが多かったところに、FFの利点を活かして床面を低くし広い室内空間を実現したことや、戦略的な価格設定で人気車種となりました。
2003年の2代目ステップワゴンのマイナーチェンジ時に、専用エクステリアや黒いインテリアが特徴の「SPADA(スパーダ)」を追加。
現行モデルは2015年に発売された5代目になります。
ステップワゴン スパーダ/ステップワゴンの各評価項目の得点は、乗員保護性能:92.26点、歩行者保護性能:85.87点、PSBR:4.0点で、これらの合計が182.1点となっています。歩行者をはねてしまった場合の歩行者頭部保護性能はレベル4の3.31点、歩行者脚部保護性能はレベル4の4.00点でした。
時速100kmからブレーキペダルをすばやく踏み込んで停止させるブレーキ性能試験では、乾いた路面:41.8m、濡れた路面:41.4mの結果が公開されています。
安全装置装備状況はABS、左右エアバッグ、サイドエアバッグ、サイドカーテンエアバッグ、横すべり防止装置、助手席のシートベルトリマインダーを装備。
なお、試験車両では衝突被害軽減ブレーキ、2列目と3列目のシートベルト・プリテンショナー、2列目中央と3列目のシートベルト・フォース(ロード)リミッターについては装備されていません。
■人気を二分するコンパクトミニバンもランクイン
●4位 ホンダ「フリード HYBRID G・Honda SENSING/フリード+」新安全性能総合評価:177.2点
4位にランクインしたのは、ホンダ「フリード HYBRID G・Honda SENSING/フリード+」(2016年発売DAA-GB7型)です。
2008年に発売されたフリードは、ゆとりある室内空間を持ちながら運転しやすいボディサイズのコンパクトミニバンで、2代目「フィット」のプラットフォームをベースに「モビリオ」の後継車種として市場投入されました。
なお、現行モデルは2016年に発売された2代目です。
フリード HYBRID G・Honda SENSING/フリード+の各評価項目の得点は、乗員保護性能:90.12点、歩行者保護性能:72.73点、PSBR:4.0点で、歩行者をはねてしまった場合の歩行者頭部保護性能はレベル4の2.65点、歩行者脚部保護性能はレベル5の3.92点となっています。
試験車両の安全装置装備状況はABS、左右エアバッグ、サイドエアバッグ、サイドカーテンエアバッグ、横すべり防止装置、衝突被害軽減ブレーキ、助手席のシートベルトリマインダーを装備し、2列目と3列目のシートベルト・プリテンショナー、2列目中央と3列目のシートベルト・フォース(ロード)リミッターについては装備されていません。
●5位 トヨタ「シエンタ HYBRID G(SCA付)」新安全性能総合評価:175.8点
5位は、トヨタ「シエンタ HYBRID G(SCA付)」(2015年発売DAA-NHP170G型)でした。
小柄なボディでありながら3列シートを持つシエンタは2003年に初代が発売され、ホンダ「モビリオ」や日産「キューブキュービック」とともに、コンパクトサイズミニバンの市場を拡げました。
現在販売されているのは2015年にモデルチェンジされた2代目となっています。
シエンタ HYBRID G(SCA付)の各評価項目の得点は、乗員保護性能:91.93点、歩行者保護性能:79.91点、PSBR:4.0点で、歩行者をはねてしまった場合の歩行者頭部保護性能はレベル4の2.99点、歩行者脚部保護性能はレベル4の4.00点となっています。
また、時速100kmからブレーキペダルをすばやく踏み込んで停止させるブレーキ性能試験では、低い路面温度の影響で停止距離が若干短めに出ている可能性があると注記されていますが、乾いた路面:42.0m、濡れた路面:43.6mの結果が公開されています。
試験車両の安全装置装備状況はABS、左右エアバッグ、サイドエアバッグ、サイドカーテンエアバッグ、横すべり防止装置、助手席のシートベルトリマインダーを装備。衝突被害軽減ブレーキは装備しておらず、シートベルト・プリテンショナーとシートベルト・フォース(ロード)リミッターは、2列目中央と3列目には装備していません。
※ ※ ※
ミニバンというと、4人以上の多人数乗車が珍しくありません。従って、安全性能はとくに重要視されるべきだと思います。
もちろん、少人数しか乗れないクルマなら安全性能を軽視してよいわけではありませんが、万が一の時の回避行動では、ミニバンのような大きくて重いクルマは不利になります。
衝突が避けられなくなった場合は、クルマの安全性能によって被害状況が変わることもあるので、安全装備は充実していたほうが当然よいというわけです。
なお、今回紹介した5車種は、マイナーチェンジによって安全装備が充実しているモデルもあります。メーカーのウェブサイトやカタログを見て、最新の装備情報を確認してください。
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