イモラ市長のマルコ・パニエリとエミリア・ロマーニャ州知事のミケーレ・デ・パスカレは、イモラ・サーキットがF1の2026年カレンダーから除外されたことを受けて、毅然と楽観的な声明を発表した。
F1は6月10日に24レースからなる2026年の暫定スケジュールを発表し、スペインGPを開催するマドリードが重要な枠を占めることが明らかになった。しかしこれにより、近年ファンやドライバーに人気があったイモラでのエミリア・ロマーニャGPを開催する余地はなくなった。
2026年のF1カレンダーが発表。マドリードも入れて全24戦を予定、第3戦日本GPは3月27~29日に開催へ
除外されたことは、スポーツの主力であり続けるという同サーキットの野望にとって打撃となるが、地元の指導者たちは、F1をイモラに戻す戦いはまだ終わっていないと主張している。
■カレンダーから外れることは「承知していたニュース」
パニエリ市長とデ・パスカレ州知事は、共同声明のなかで失望を認めながらも、サーキットの近年の成功と、それがスポーツ、地域、そしてイタリア全体にもたらす価値を強調した。
「2026年シーズンのF1グランプリ暫定カレンダーが発表されたが、イモラは除外されている」
「これは我々も承知していたニュースであり、外部からは当然ながら疑問や失望、そして苦々しい思いが寄せられている。なぜなら、近年我々の地域は、記録的な数字を誇る特別なイベントを開催できる能力があることを証明してきたからだ。国際的な名声、メイド・イン・イタリーとモーターバレーの宣伝、そして我々の地域と国全体の経済および観光システムへの具体的な利益を兼ね備えることができている」
実際イモラでのグランプリは、ファンやドライバーから最も愛され、高く評価されたレースのひとつだ。そのことはイベント後の数日間にも力強く実証されていたし、世界的にもその独自性は明らかだった。それはサーキットでのレースと、歴史的な中心地の体験をはじめとする周囲の地域を一体化させるという点にある。
イモラ・サーキットは、2020年の新型コロナウイルスのパンデミック中にF1のカレンダーにエミリア・ロマーニャGPとして復活し、すぐにカレンダーの重要な一部としての地位を確立した。2023年には壊滅的な洪水が発生し、その年のレースが中止を余儀なくされたこともあったが、イモラの主催者は2026年もグランプリを開催する準備と予算支援の両方を確保していた。
■「道はここで終わらない」
カレンダーから外れたことは大きな後退となるが、パニエリ市長とデ・パスカレ州知事はこれを最終決定として受け入れるつもりはないことを明確にした。
「しかしながら、我々はこのニュースが決して最終的な結論ではないことを、しっかり明確にしておきたい。この州と地域にとって、イモラと『メイド・イン・イタリア・アンド・エミリア・ロマーニャGP』が歩んだ道は、ここで終わるわけではない」
「我々はカレンダーに関連する力学の複雑さを認識していたし、当初から状況は非常に複雑だった。2021年に締結された契約は、当時は実現可能だとはほとんど考えられていなかったが、2025年まではグランプリがイモラに安定的に復活することを想定していた」
「エミリア・ロマーニャ州とイモラ市は、推進パートナーとしてこの段階でできることはすべて行ってきた。我々はすべての関係者に対し、この問題の重要性と戦略的性質について、さまざまな機会にさまざまな方法で何度も強調してきた。我々は透明性、明確性、最大限の可用性、そして組織的な協力によってそうした」
また声明では、特に2023年のグランプリが開催できなかったことを受けて、イモラの予算にはレースの復活を見据え、2026年のレースに向けた財政面の準備も含まれていたことが強調された。彼らは、そうした準備は会場側の真剣さと長期的な取り組みを示すものだと主張している。
「イモラ市は、1年以上前から開催の可能性があることを確認していた。大規模な洪水により開催できなかった2023年のグランプリを次の年に復活させると約束した後、他の機関やスポーツパートナーから要請があったため、2026年のグランプリ予算にも必要な資金を割り当てていた」
「しかし、今は論争や責任転嫁、および辞退をする時ではない。今こそ全員が責任を持ち、カレンダーへの復帰に向けた議論を再開すべき時だ」
地元政府からの声援と、イベント開催の成功実績により、イモラが将来のカレンダーに復帰する可能性はまだある。パニエリ市長とデ・パスカレ州知事の声明が明らかにしているように、サーキットとその支持者たちは諦めていない。そして、政治、経済、情熱がしばしば絡み合うF1の世界では、真に最終的な決着がつくことはありえない。
[オートスポーツweb 2025年06月11日]
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