ウェーバー3連キャブと千鳥格子シート! 280ZX用5速MTで快適クルージング
2026年8月13日に開催された「ザ・クエイル・オークション」には、日産が誇るスポーツカーで、北米ではいまだに絶大な人気を保つ1971年式DATSUN(ダッツン)「240Z(通称ズィーカー)」が出品された。ポルシェ911の半額以下で同等の性能と故障知らずのスポーツカーとして全米を熱狂させた歴史と、魅力的な「OEM+」カスタムが施された車両に手槌が打たれたオークションの詳細を解説する。
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全米を熱狂させた初代ダットサンZは、ポルシェ911の半額以下で同等性能の革命児だった!
「Zの父」として知られる米国日産の片山豊社長の力強い主導のもと、1969年に誕生した初代フェアレディZの輸出仕様がダットサン 240Zだ。当時のアメリカ車を中心とするマッスルカー文化が排ガス規制によって揺らぐなか、安価でスタイリッシュ、かつ壊れにくい240Zは全米で爆発的な大ヒットを記録し、日本車のイメージを根本から変革させた。
最大の衝撃は、ライバルと目されたポルシェ911の半額以下という驚異的な価格設定でありながら、最高出力150馬力を発揮する2.4L直列6気筒の「L24型」エンジンや四輪独立懸架サスペンション、フロントディスクブレーキを備えていた点にある。スポーツカーとしての十分な運動性能と扱いやすさを兼ね備えた走りは、世界中のファンを魅了することとなった。
名匠が調律したウェーバー3連キャブとポルシェ柄シートが魅せる「走りと居住性」の洗練
今回出品された個体(シャシーNo. HLS30-32598)は、オリジナルの美しさを尊重しつつ走行性能と質感を高めた「OEM+(純正デザインの美しさを尊重しつつ走行性能や質感を現代風にアップデートするカスタム手法)」カスタムの極上サンプルと言える。ボディは純正カラーの「シルバー」へ全剥離塗装(フルレストア)が施され、足元には16インチのKonig RewindアロイホイールとVogtlandローダウンスプリングが装着されている。
インテリアに目を向けると、ブラックビニールをベースにポルシェのGTモデル等で親しまれるクラシックな「Pepita(千鳥格子/ポルシェ伝統の白黒チェック柄ファブリック生地)」柄ファブリックを配したバケットシートが乗員を迎えてくれる。心臓部の2.4L L24型エンジンはフルリビルドされ、ピアース製インテークマニホールドとウェーバー3連キャブレター(イタリアのWEBER社製ツインチョーク型キャブレターを3基並列で配置する吸気チューニング)が組み合わされている。
「キャブの囁き屋」の異名を持つ名匠 Mike Pierce氏本人がチューニングを手掛け、加速時の息継ぎを解消する新設計パーツの開発車両として使用されたという奥深い逸話も残されている。さらにトランスミッションは純正4速MTから、後年型ダットサン「280ZX(S130型)」用5速MTへと換装され、高速巡航時の快適性も高度に引き上げられている。
新車時価格3596ドルから半世紀を経て約806万円で実結した競売結果
本車は最低落札価格が設定されない「ノーリザーブ(最低落札価格を設定せず最高入札者に必ず売却するオークション形式)」オークションとして出品され、愛好家たちの注目を集めた。
2026年8月13日の「ザ・クエイル・オークション」カタログにおいて、事前の予想落札価格(エスティメート:オークション専門家が事前に試算・設定する予想落札価格帯)は4万5000~6万5000ドル(日本円換算で約720万~1040万円 ※1ドル=160円換算)に設定されていた。1971年の発売当時、アメリカでの新車価格はわずか3596ドル(当時の為替レートで約125万円相当)であったことを考えると、コレクターズアイテムとしての期待の高さが伺える。
競売当日は熱心なJDM(Japan Domestic Market/日本国内市場向け車やそのカスタムカルチャー)コレクターらによる入札が進み、最終的に5万400ドル、日本円にして約806万円(1ドル=160円換算)で手槌が打たれた。旧車の佇まいを崩すことなく現代の路上で爽快に走れるよう洗練された仕上がりが高く評価され、新車時の約6.4倍(米ドルベース)という確かな価値を証明してみせたのだ。
※為替レートは1ドル=160円(2026年8月29日時点)で換算
注目ポイント
名匠Mike Pierce氏が手掛けたL24型フルリビルドエンジン:ウェーバー3連キャブとPierce製マニホールドを装着(キャブのボギングを解消する新パーツ開発車両という特別な逸話を持ち、280ZX用5速MT換装で高いクルージング性能を実現) 純正然とした洗練を極めた「OEM+」スタイルの美学:全剥離シルバー塗装とポルシェPepita(千鳥格子)柄シート(オリジナルデザインの魅力を維持しながら、ポルシェ伝統のファブリックシートや16インチホイールで品格を融合) 2026年8月13日のザ・クエイル・オークションで新車価格の約6.4倍となる5万400ドル(約806万円)にてノーリザーブ落札
■車両情報
車種名:1971年式 ダットサン 240Z(シャシーNo. HLS30-32598) オークション名:The Quail Auction(Broad Arrow主催 / 2026年8月13日開催 / Lot 175) 落札価格:5万400ドル(約806万円 ※1ドル=160円換算) 予想落札価格(エスティメート):4万5000~6万5000ドル(約720万~1040万円 ※Offered Without Reserve / ノーリザーブ) 新車当時価格(米国):3596~3626ドル(当時の為替で約125万円相当) エンジン:2.4L(L24型)直列6気筒 SOHC(フルリビルド済み) 吸気系:ウェーバー 40 DCOE 3連サイドドラフトキャブレター + Pierceインテークマニホールド(Mike Pierceチューンド) トランスミッション:ダットサン 280ZX(S130型)用 5速マニュアルトランスミッション換装 サスペンション:Vogtland ローダウンスプリング / Energy Suspension ポリウレタンブッシュ(粉体塗装済み) ホイール:16インチ Konig Rewind アロイホイール ボディカラー:Silver(純正同色フル剥離リフィニッシュ) インテリア:ブラックビニール + ポルシェ Pepita(千鳥格子)柄シートインサート / ウッドステアリング
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みんなのコメント
この大罪を役員会へ提案し決定したのは、銀座本社当時の社長石原俊氏だ。
創業者の流れを汲む片山豊氏は、裸の王様石原氏にとって目の上のコブ。結果片山氏をアメリカへ流した張本人でもあるが、当の片山氏はこれを試されてるとポジに捉え、そのリーダーシップの下、大成功を強力に牽引した。
過日亡くらられたトヨタ自動車元社長奥田氏と、会社の違いあれど同じような事例で、かたや世界企業となり、こなた顧客不在の権力闘争に明け暮れるジリ貧の日産自動車。
経営に私情を挟み判断を誤った悪例として後世にその名を残すことになったのは、ワンマン社長石原俊氏唯一の功績でもあるだろう。