成形の自由度で多くのメーカーが注目
世界初のガラス繊維強化プラスティック、FRP製ボディをまとったスポーツカーは? 1949年に、アメリカ・カリフォルニア州のビル・トリット氏が作った「G2」だ。
【画像】コルベットにRS 200、BMW M1 無名から伝説まで FRPボディの珍車・名車たち 全107枚
その3年前には、スタウト・モーターカー社による世界初のミニバン、スカラブがFRPで作られたものの、試作車の1台のみ。G2の登場以降、少量生産メーカーの心強い新素材になっただけでなく、大手メーカーも高い自由度へ着目することになった。
アメリカのカイザーとシボレーは、1952年にFRP製ボディの試作車を発表し、ダーリンとコルベットという名で市販化。欧州メーカーもその可能性へ気づき、キットカーやライトウエイト・スポーツカーの普及へ貢献した。
ご存知の通り、リライアント・ロビンやロータス・エリート、ルノー・エスパスに至るまで、多様なモデルが誕生してきた。BMWも、生産手段の1つとして採用している。今回は、FRP製ボディの珍車や名車、10台を振り返ってみたい。
シボレー・コルベット C1(1953~1962年)
FRP製ボディのスポーツカーといえば、シボレー・コルベットが代表的な1台だろう。初代のC1は、世界初となるFRP製ボディの大量生産モデルといえた。1953年のコンセプトカー、コルベット EX-122の大反響を受け、6か月後には量産を開始している。
デザイナーはハーレー・アール氏。軽量で錆びず、コストの掛かるボディ用金型が不要なことを理由に、FRPが採用されたという。その後、1968年のコルベット C3では、より高価なFRPのプレス成形技術も導入されている。
これは、シート成形コンパウンド(SMC)技術へ発展。2004年のC5世代でも、FRPボディの生産に用いられた。C6世代でも基本的な製造方法は同様だが、フロントフェンダーなどはカーボンファイバー製だ。
★マニアな小ネタ:アメリカのカイザー社はコルベットより数か月早く、ダーリン KF-161というカブリオレを1952年9月に発表した。個性的なスタイリングで、生産が始まったのは1953年の後半。正式な量産車としては、コルベットに先を越された。
サーブ97ソネット II/III(1966~1974年)
スウェーデンのサーブが新しいFRP技術と航空機用合金を採用し、2ストロークエンジンで最高速へ挑んだのが、6台のみ作られたロードスターの94ソネット。その10年後に、FRP製ボディの量産車、97ソネット IIが提供されている。
97ソネット IIがターゲットとしたのは、アメリカ市場。強化される排気ガス規制へ対応するべく、841ccの2ストローク・エンジンは258台が作られた時点で、フォード由来のV型4気筒、4ストロークへ切り替えられた。
1970年には、セルジオ・コッジョラ氏がスタイリングを担当した、ソネット IIIへアップデート。販売はIIほど好調ではなく、1974年までに1万219台が作られている。
★マニアな小ネタ:ソネットは、スウェーデン語でとても素敵、という意味がある。だが自国では、1968年式と1972年式の2度だけ、限定的に販売された。
シトロエン・ビジュー(1959~1964年)
シトロエンは、2CVのグレートブリテン島での生産を1954年に始める。豪華な内装やクロームメッキ・トリムなどを採用し、保守的な英国人に向いたクルマになるよう工夫した。それでも、風変わりな2CVのカタチは、充分には受け入れられなかった。
そこで余っていたシャシーとエンジンを活用し、共感を得られるボディを被せた英国独自のモデルが、シトロエン・ビジュー。1959年に発表されている。
設計を主導したのは、FRP製モノコックという革新的なロータス・エリートを生み出した、ピーター・カーワン・テイラー氏。シトロエンDSを彷彿とさせるスタイリングで、425ccエンジンやシングルスポークのステアリングホイールなどを包んだ。
しかし、この年にはBMCミニとフォード・アングリア、トライアンフ・ヘラルドも登場。より高価だったビジューの販売は、伸び悩んだ。乗り心地が強みだったが、FRP製ボディは2CVより重く、動力性能は振るわなかった。生産は221台に留まっている。
★マニアな小ネタ:シトロエンは、FRPを積極的に採用した1社。1955年のDSでは、半透明のルーフパネルにFRPを用いている。1968年のメハリや、1980年代のBXやAXでもFRPは用いられた。
この続きは、無名から伝説まで FRPボディの珍車・名車(2)にて。
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