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トヨタ新型「RAV4」に初採用されたソフトウェアづくりプラットフォームArene(アリーン)とは一体何なのか!?

掲載 更新 8
トヨタ新型「RAV4」に初採用されたソフトウェアづくりプラットフォームArene(アリーン)とは一体何なのか!?



遂に登場した6代目の「RAV4」。発表会に参加し、頂いたプレスリリースを読んでみると、その見出しに踊っていたのは「-ソフトウェアづくりプラットフォーム「Arene」を初採用し、さらなる「安全・安心」と「移動の楽しさ」を実現-」という文字。走りやデザイン、メカニズムではなく、ソフトウェアで安全や移動の楽しさを実現するというArene(アリーン)とは何なのか? 探求してみよう。

→【画像】トヨタ新型「RAV4」に初採用されたソフトウェアづくりプラットフォームArene(アリーン)とは一体何なのか!?

●文:月刊自家用車編集部 ●写真:トヨタ自動車株式会社

ソフトウェアというとマルチメディアやエンタメを想像するが、Arene(アリーン)が目指すのは 交通事故ゼロ社会実現

筆者がArene(アリーン)という呼び名を初めて聞いたのは遡ること約2年前の2023年6月に開催された「トヨタテクニカルワークショップ2023」においてだ。当時は、最先端のソフトウェアプラットフォーム「Arene OS」と紹介され、クルマの知能化を加速するソフトウェアプラットフォームという位置づけであった。

トヨタグループの中で、モビリティのためのテストコース「 Toyota Woven City(ウーブン・シティ)」などを手がけるウーブン・バイ・トヨタ株式会社も開発に参加し、今回、グローバル量産モデルである6代目新型「RAV4」に初採用となった。ウーブン・バイ・トヨタ株式会社は、Arene(アリーン)を活用して開発した新型「RAV4」の新機能の中で、安全装備のToyota Safety SenseにおけるAIモデルの構築と、それを活用した周辺認識やドライバーの異常検知の要素技術の開発並びにユーザーインターフェースの改良を行っている。

そもそもArene(アリーン)は、クルマ用ソフトウェアを開発するプラットフォームで、今までトヨタが培ってきた知見や技術をソフトウェア開発にも活用し、高品質なソフトウェアを量産し、SDV(Software Defined Vehicle)と呼ばれるソフトウェアによるアップデートなどを前提としたクルマの開発を加速させ、交通事故ゼロ社会の実現に寄与する、としている。

この交通事故ゼロ社会の実現については、新型「RAV4」発表会の中でも登壇したトヨタ自動車株式会社取締役・執行役員 Chief Branding Officer デザイン領域統括部長サイモン・ハンフリーズ氏がトヨタ自動車株式会社豊田章男会長の言葉として開発への想いを披露した。

「皆さんがSDV(Software-Defined Vehicle)と聞いて、まっ先に想像するのはエンタメのことでしょう。それは間違いなく大きな部分です。しかし、アキオさん(豊田章男会長)が『SDVの目的は何か』と問われたとき、彼の答えは明確でした。『いちばんの目的は、悲しい交通事故をゼロにすること』だと答えたのです。」このようにArene(アリーン)の導入は車室内のエンターテインメントの進化以上に、交通事故ゼロへの挑戦を目的としているのだ。

新型「RAV4」では操作性を向上させた新世代マルチメディアと、最新のToyota Safety Senseを搭載

では、Arene(アリーン)が導入されたクルマに乗ることによってオーナーはどのような恩恵を得ることができるのだろうか?

新型「RAV4」では、カスタマイズが可能なホーム画面の採用でユーザー一人ひとりに合わせた操作性を向上させた新世代マルチメディアを初搭載する。音声認識も応答速度や理解精度が向上し、快適な対話が可能になっているという。

安全面では、最新のToyota Safety Senseが搭載された。中でもドライバー異常時対応システムは、Arene(アリーン)により進化しており、センサー情報を用いることで、路肩に退避スペースが確認できた場合は、減速後に路肩へ寄せて停車できるよう改良された(高速道路あるいは自動車専用道路において第一走行車線を走行中の場合)。また、障害物の有無にかかわらずアクセルの踏みすぎと踏み間違いを検知するとクルマの加速を抑制する急加速抑制は、従来販売店装着オプションだったプラスサポート機能を改良してToyota Safety Senseの機能として標準装備されている。

そしてArene(アリーン)には、構成要素のひとつとして「Arene Data」が含まれている。これはソフトウェアをカイゼンし続けるためのデータを収集する基盤で、同意を得たユーザーの走行データを安全に収集・分析。今後の開発される自動運転や先進運転支援システムなどの機能向上や車内アプリケーションのカスタマイズに活用するだけでなく、通信ネットワーク接続による車両のソフトウェアアップデート(OTA)をサポートするのだ。

この部分がArene(アリーン)採用の最も重要な部分で、ユーザーから提供された走行データには、Toyota Safety Senseの作動状況が含まれており、このリアルワールドで得た情報をToyota Safety Senseの進化にも繋げ、従来であれば一部改良やマイナーチェンジなどで改良が加えられていた機能をソフトウェアアップデート(OTA)によってリアルタイムで進化させていくのがArene(アリーン)なのだ。

新型「RAV4」の発表会でサイモン・ハンフリーズ氏はこうも語っている。「新型RAV4は、Arene実現の第一歩であり、クルマがお客様と一緒に成長していく、その道を切り拓いていきます。学習し進化し続けることによって、次世代のToyota Safety Senseは、ビッグデータも活かし、より一層安全なドライブをサポート。そして、安全性が高まるからこそ、エンタメ領域でも新たな体験の可能性が生まれるのです。直感的なAI音声エージェントを備えた新マルチメディアシステムは、これからのデジタルカスタマイズのキャンバスになっていく。安全とエンタメは両輪の関係なのです。」と。

新型「RAV4」からはじまるArene(アリーン)によるリアルタムなクルマの進化。どんな風に体感できるのか2025年度中の日本発売を楽しみに待とう!

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みんなのコメント

8件
  • SK-LV
    国民的スター、志村けんのアイーンが懐かしい。
  • beb********
    バンパー一体型グリルはどうも好きになれない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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