エクステリアは激変レベル
10月に日本でも発表された、通算4代目となるシトロエンのコンパクトカー『C3』は、日本に導入される車種では初めて、新世代のシトロエン・デザインを全面的に取り入れた。とりわけエクステリアは激変というレベルで、熱心なシトロエン・フリークからは複雑な感想も聞こえてきているようだ。
【画像】新世代デザイン日本初導入!4代目となる新型シトロエンC3 全104枚
では実際にシトロエンのデザインに関わる人たちは、この変化をどう感じ、どう描いたのだろうか。カラー&マテリアルデザイナーの柳沢知恵さんが発表を機に帰国、取材に応じていただいた。
柳沢さんは、筑波大学大学院芸術研究科終了後、日産、ルノーを経て、2015年にC4カクタスに惹かれてシトロエン入りした。
デザインの分野では近年、『CMF』が注目されている。『カラー・マテリアル・フィニッシュ』の3要素を示したもので、クルマではボディカラーやインテリアのトリムなどを決める立場になる。柳沢さんもこうした分野で活躍している。
日本ではフラッグシップの『C5X』の発表時にも帰国していたが、僕はその前、バルセロナで行われた先代C3の国際試乗会のときにお会いしている。つまりC3については2世代続けてCMFに関わっていることになる。
新しいシトロエン・ブランドのデザインについては、今年春にマイナーチェンジを受けたC4の日本発売に合わせて、チーフデザインオフィサーのピエール・ルクレール氏に取材した記事を、AUTOCAR JAPANで公開している。
柳沢さんは、彼が構築されたブランドデザインに基づいて描かれた新型C3のCMFを担当したというわけだ。
2CVのように愛される存在に
まず彼女が触れたのは、1919年にシトロエンが創業したときに掲げていたものを再解釈した、ダブルシェブロンをオーバルで囲んだ新しいエンブレム(ロゴ)だ。
「新しいエンブレムは、創業100年を記念して作られた『19_19コンセプト』とともに発表されたものですが、オーバルは斜めの面に置くと丸に見えてしまうので、垂直に配置するように心がけました。シルバーの部分には細いラインを入れて精緻に仕上げました」
エンブレム以外にも、ボディの各所にダブルシェブロン柄を入れたことも特徴。ホイールアーチもそのひとつだ。
先代C3で取り入れた2トーンカラーは、初期の頃から採用を考えていたとのこと。イメージカラーのブルーモンテカルロは、1960年代の2CVにあった色を再現したもので、2CVのように愛される存在になってほしいという気持ちを込めた。
前後バンパー下部のシルバーに光輝材を入れ、上質に見えるようにしたこともこだわりのポイントだ。
日本仕様ではC4に続いて採用されたカラークリップは、フランスではオプションでトリコロールやダブルシェブロン柄なども用意。モンテカルロブルーなどに装着されるオレンジは、新世代シトロエンの象徴と言える『オリ・コンセプト』のアクセントカラーを反映した。
「カラークリップの位置はエクステリアのデザイナーと話して決めました。C4はフロントバンパーとサイドシルに入れましたが、シトロエンはC3エアクロスやC5Xなど、リアクォーターで遊ぶ伝統があるので、カラークリップでそれを受け継ぎました」
「10mmのクッションは譲れませんでした」
インテリアは水平のインパネ、垂直のエアコンルーバーに、柔らかいフォルムのシートを対比させることで、シトロエンらしいコンフォート性をアピール。インパネやドアトリムに配した細いラインで広がり感を出した。
ラインの色はマックスはシルバー、プラスはブルーと、グレードごとに違えている。Bセグメントなので色は使いたいが、主力車種ゆえ多くの人に選んでもらうことも大事で、強い色を控えた結果、ブルーになったそうだ。
柳沢さんはこのインテリアについて、『C-zenラウンジ』という言葉で説明した。禅をルーツとする『zen』は、フランスでは『穏やか』、『落ち着いている』という意味で、日本よりも一般的に使われている。そういえばルノーもグレード名に起用していた。
インパネにニットを入れる手法は、これまでも一部車種が採用していた。新型C3ではスニーカーをイメージしたそうで、さりげなくダブルシェブロンを入れている。
シートは最近のシトロエン各車が採用する『アドバンストコンフォートシート』を採用。メインのウレタンフォームを2mmから10mmにしたことが特徴だ。
「10mmのクッションは譲れませんでした。そして素材の違いが伝わりやすくするように、U字型の切り替えとしました。内側の板チョコのような形状は、かつてCXなども使っていました。後席は下までU字にすると違和感があるので、途中で止めるなど工夫しました」
自身も関わっていた先代C3とはデザインがかなり変わったことについて尋ねると、変化があって楽しいし、新しいことにチャレンジできるのが良いという、フレンチ・ブランドのデザイナーらしいポジティブな答えが返ってきた。
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